神社方面からさわらびの道を歩いていると「宇治十帖 早蕨」の説明がありました。
●与謝野晶子歌碑
●作者不詳 歌碑
今回の宇治巡りの平等院鳳凰堂に次ぐお目当てがこちらのミュージアム。何故宇治に源氏物語?と不思議に思ってたんですが、源氏物語は「宇治十帖」と呼ばれるお話が最後の物語なのですね。知りませんでした。
#源氏物語、昔に全部読んだつもりだったけど、挫折していたみたい💦
#薫の君とか匂宮の名前に覚えはあるのに
ミュージアムでは、平安時代の貴族の暮らしや「宇治十帖」を中心とした源氏物語の紹介がされています。
●「宇治十帖」登場人物紹介
「宇治十帖」は光源氏の異母弟・八の宮の3人の娘と光源氏の息子(実は柏木の子)・薫、今上帝の皇子(源氏の孫)・匂宮の恋の物語。
●源氏物語「宇治十帖 橋姫」
宇治にひっそりと暮らす八の宮邸を薫が訪ねた。垣間見た邸内には八の宮の娘の大君と中の君がいて、薫は大君に心惹かれる。
八の宮邸は(宇治神社と宇治上神社のある)宇治川東岸にある、との設定です。
●源氏物語「宇治十帖 浮舟」
匂宮は雪の残る宇治に浮舟を訪ね、小船で橘島へと連れ出す。薫の君と匂宮との間で揺れ動き葛藤する浮舟。(匂宮の妻である)異母姉・中の君への裏切りに慄くも、匂宮に惹かれていく。
展示だけでなく、ナレーションと映像も流れるのでお話の内容がよく分かりました。また、シアターではミニドラマが上映されていて、こちらは男女の嫉妬・情愛がテーマでちょっと大人な雰囲気。橋姫がおどろおどろしい👹
●女性を垣間見る男性
当時の恋は、なかなか見ることのできない高貴な女性の顔を男性が垣根や御簾ごしに垣間見ることから始まった。
実際に「垣間見」を体験できる場所があったのですが、中が明るくて外が暗いと、簾がかかっていても表情まではっきり見えます。逆に中から外は輪郭すらほとんど見えず。平安貴族の男性達は、気配を消して夕暮れにこっそり中を覗いていたのでしょうね。
●光源氏の邸宅「六条院」
六条院があったのは六条京極(京阪・清水五条あたり)で、邸宅を春・夏・秋・冬に分けてそれぞれに趣向を凝らした庭園を作った。
春→光源氏、紫の上、明石の姫君、女三の宮
夏→花散里、玉鬘
秋→秋好中宮(六条御息所の娘、源氏の養女となり冷泉帝中宮に。里帰り用の家。)
冬→明石の君
●牛車
●源氏香
薫の君にちなんで、源氏香の展示がありました。
平安時代の常識や価値観は共感できるかと言われると、正直難しいところ。この時代の貴族男性は強引なのに繊細で傷つきやすく、女性目線で見ると「面倒くさっ!」と思うことが多いのですが(個人的な感想です)、浮かれたり悩んだり嫉妬したりと人間臭いところがダイレクトに伝わってくるのが源氏物語の魅力なのかな。流されているように見えて、実は男性をコントロールして生き方を決めていく姫君の方がしなやかで強いようにも思えてきました😆
息子はほぼ初めての源氏物語だったそうで、いきなり五角関係な平安貴族の世界を見て戸惑った模様😅 それでも、源氏物語の世界観は伝わったようです。
橘島、宇治神社、宇治上神社、と歩いてきた場所が物語に出てくるのも楽しかったです。紫式部が生きた時代、平等院のある場所は藤原道長の別荘でした(998年〜)。源氏物語ではこのあたりに源氏の息子・夕霧の別荘があったことになっています。紫式部は宇治に実際に行ったことがあって、イメージを膨らませたんでしょうか。
だいぶ忘れているお話もあり、源氏物語をまた読んでみたいと思いました。
#宇治巡りお終い
#美味しいものがあるなら、と言いながら私の趣味に付き合ってくれる家族にも感謝😊
#今回は茶そばと抹茶パフェ、茶団子🍡
#次はどこに行こうかな✨
●紫式部像と宇治橋
●宇治橋からの眺め
橘島が見えます。左岸に八の宮邸、右岸には夕霧の別邸という設定。