関東土木保安協会です。
クルドサックに立つ柿生線31号から少し北に進むと、水色の鉄塔が見えました。
行くしかないですね。行ってみましょう。
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20210203/22/kanto-ce/3c/66/j/o0810108014891070131.jpg?caw=800)
▲柿生線28-1号
彼は柿生線28-1号といいます。
下段に併架する154kVの川崎火力線から2回線を引き下ろしています。
1981年7月、58mのプレートを付けています。
のいち鉄塔ですね。
他の鉄塔が1961年のプレートを掲げていますので、運開後20年で途中の引込用に割り入れされた鉄塔なのでしょう。
なぜ青いのでしょうか。
恐らくここが菅生緑地というところで、環境調和色を求められたからでしょう。
しかしこの鉄塔もふと見ているとまた謎が生まれてきて、公園なら環境調和色は緑か茶色辺りのアースカラーを選択されることが多いところ、何故かスカイブルーの水色を選択されています。
また、当時でも鋼管をトラス組みしてスッキリと見せた環境調和鉄塔や、モノポールでスマートかつコンパクトな引き下ろしもできたであろうに、あえての他の鉄塔と似たような普通のアングル材による引き下ろし鉄塔になっています。
費用がネックだったのか、強度的に持たないためモノポールはダメだったのか、骨太のトラスでは費用がかかってしまったのか、むしろ他の鉄塔との調和による溶け込みを優先したのか……色々想像させてくれます。
154kVなので、離隔を気にすると、どう作ろうとこのくらいの鉄塔規模になってしまうんですかね。
緑地の敷地を占有するスペースが多いので制約を受けそうな筈ですが、そこはおとがめ無しに堂々と建っております。
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20210203/22/kanto-ce/15/db/j/o0810108014891070136.jpg?caw=800)
▲正面から見た28-1号鉄塔。Aラインになるためプロポーションは悪くない
冬の青い空に、青い鉄塔。
なんとも素敵な同色系の組み合わせです。
かえって空ほど濃くないのがいいのでしょうね。
シルバーより優しいタッチです。
皆この色でもいいくらい優しさがあります。
塗装代がかかっちゃうので、きっとできないでしょうけど。
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20210203/22/kanto-ce/9d/df/j/o0810108014891070137.jpg?caw=800)
▲高さは58mもあった
今日も元気な柿生線28-1号。
環境調和色は緑か茶色だけではないと改めて考えさせてくれるのでした。