#412 埼玉県道152号加須幸手線バイパス ~ブツ切り大腸が貴方を待つ~ | 関東土木保安協会

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Kanto Civil Engineering Safety Inspection Association

~ 土木の迫力 機械の技術 礎となった名も無き戦士達の魂 ~
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埼玉県道152号、幸手加須線。

幸手市から久喜市、加須市と埼玉県北東部を東西に結ぶ県道です。

この県道にはバイパス線が計画されており、共用開始されている箇所もあります。

この共用部で最も新しいのが、宇都宮線の陸橋の部分です。

先日この陸橋を通った際、延伸されそうな交差点が気になり、その先をグーグルマップで追っかけてみました。

するとすると、ルートなんぞ知らない私に、いかにも延伸先となりそうなブツ切りの大腸が点線を描いてくれているではないですか。なんと萌えるのでしょう。

早速現地に行ってみましょう。

 

▲県道3号線に設置されている県道152号BPの標識


埼玉県道152号バイパスと、宇都宮線の交差部は、埼玉県道3号線のすぐそばから始まります。

上の標識が指すのが、現在152号バイパスとして共用がされている西端の八甫交差点です。

位置関係と、路線のルートをマッピングしてみました。少し斜めですが、上が北です。


▲152号線BP予定地とその周辺図(グーグルマップより)


▲152号BPの予定地詳細。赤は計画中、青は市道にて共用済


こちらが、八甫交差点です。

詳細図でいうと、①のところですね。


▲八甫交差点から県道152バイパスを望む


県道152号線は、八甫交差点に立体交差で接続できる準備がなされているようなつくりです。

下写真が八甫交差点を逆(バイパス側)から見たアングルですね。


▲八甫交差点を東より望む


現在では突き当たりとなっているこの反射板らの先に、道路が計画されています。

上写真の右側にある、パチンコ店の隣を突き進むことでしょう。


では、この先に進んでみましょう。

1本隣の道路では、バイパス線の一部が既に姿を現していました。

詳細図で②のところを西に向かって見た写真ですね。


▲歩道と車道がはっきりとわかる


道路と交わるためか交差点のようなつくりになっていて、その先には片側2車線の道路が続きます。

幅員は8mほどはあるでしょうか。


ちなみに、話したくて話してしまうと、奥に見える大きな鉄塔は東京電力の新古河線です。

関東平野には大きな鉄塔が似合いますねぇ。


▲僅かに完成したバイパス予定地


ほんとに短いですね。

100mくらいでしょうか。

このまま、何年後かに道路が延伸されていくと思うとワクワクしますね。


詳細図②のところから東方面、八甫交差点を見ると、下写真です。

雑草ボーボーの中、遠くに見える信号機が八甫交差点です。

車がとまっている場所は、パチンコ店の駐車場です。


▲立体交差はできるのだろうか


少し離れた③のポイントに行ってみましょう。

八甫交差点からはだいぶ離れたところに、既に共用されている市道があります。

ここからは、既に完成している4車分の幅員を持った道路が、何年もバイパスの開通を待っています。


▲詳細図③のポイントより東を望む


上写真の左手前方向が4車線規格の市道が続く西側で、奥が東側です。

ここから手前がバイパス予定道路として建設されたところで、写真奥へ向かって②のポイントへ続くバイパスが建設される予定となっています。

市道は細い道路となり左奥へ続いていきます。


ここから西側を見ると、下写真です。


▲③のポイントから西側を望む


立派な4車線道路で、交差点では右折レーンと合わせて5車線分の広さがです。

引いてみると下の写真です。


▲③より西を望む。市道の開始地点だ


③の市道の開始点では、大腸に対する小腸といいますか、小さい市道へ繋がるため、進路を分かりやすくするために一方通行の標識が建っていました。右側に進入禁止の標識はないのに、面白いですね。

左側には速度規制の標識が。ここから、時速50キロ規制になります。


それにしても本当にバッサリと畑の部分で切られています。

この目の前の端っこの宅地が売りに出されていました。

他の区画は家が建っているのに、この端だけ売れ残った感じです。

将来的に利便性がかなり向上する、バイパスの予定道路ですよ。お探しの方如何でしょうか!?


▲畑の手前でスッパリと切れる市道


③のポイントからズームで④のポイントを見てみます。

バイパス予定道路の終点までは、1kmあるかぐらいの距離です。

通過する車両も少なく、また萌えますねえ。


▲今は交通量も非常に少ない


この先の突き当たり、詳細図④のところまで進んでみましょう。


▲④の場所より東を望む


写真でも車が一台も写っていないのですが、立派な道路に対して取材中に通過した車はごく僅かです。

ブツ切りの暫定共用ですので、わざわざ通過しようとしない限り、ここを通過するルートにはならないのでしょう。こういう部分も萌えますね。


▲多数の車が行き交う日々を待ち望む市道


この区間は北側に大きい工場などがありますが、区画整理がなされた地域のようです。


市道君も、経年でいい感じにコンクリートが風化しつつありますが、きっと県道への昇格と車達に踏まれる生活を待ち望んでいることでしょう。


▲ここからは40キロ制限だ


④のポイントで西側を見てみましょう。

計画では、この先にバイパスが建設される予定です。

③とおなじで、今の段階では工事の気配は全く感じられません。

まだまだ暫くはこのままのようです。


▲④の地点から西側の延伸予定地を望む


ここからまた進み、詳細図⑤のスポットへ行ってみます。

こちらでも工事の気配はありません。


▲⑤の地点より東を望む


こちらも道路は4車線、交差点は5車線で作られていますが、丁字路のため直進レーンが1本少なく、右折レーンが左側に寄り、残りは安全地帯となっています。


▲道路が開通するのはいつの日か


⑤の地点からも市道が続きます。

この区間は加須インター周辺土地区画整理事業の一貫として整備されたものです。

案内の看板では、一帯は加須流通業務団地と言うようですね。


▲通過する車両は非常に少ない


こちらも市道となっており、4車線の立派な道路がインター付近土地まで伸び、国道125号と接続しています。


152号バイパスとしてはこの国道接続部までとなります。いずれは県道に昇格することでしょう。

経年感あるアスファルトに新しい県道の標識が設置されるのを想像してニヤニヤです。


▲道路南側に設置された緑地


この区間南側には、緑地帯が続いていますが、そこに記念碑と案内板がありました。


▲加須インター周辺土地区画整理事業記念碑


加須インター周辺土地区画整理事業は1997年に完成したとのことで、もう20年経つのですね。


下写真の案内板では、国道と県道は記載があるのにも関わらず、この区間に何も名称がないのがわかります。いまは市道、後々の県道ですからね。


▲加須流通業務団地の案内板


このバイパスがさらに国道から北上して延伸される話は知りませんが、この残りの区間だけでも完成しバイパスが開通すれば、旧道の渋滞緩和から加須インター方面から幸手方面へのアクセスが非常に良くなることでしょう。


ひょっとしたら、このご時世で計画がなくなるかもしれませんがどうなるでしょうか。

20年以上待ち続けていた道路達が、バイパス線として多数の通過車両に踏まれる日は来るのか、今後も期待して見守ることにしましょう。