逃げるが勝ち、という選択 | La Biblioteca Alcolica

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アル中の図書館~お酒と読書の備忘録 in シドニー・オーストラリア

 

こんばんは。

最近、ちらほらフォローしている方のブログ、そうではなない人のブログでも職場いじめに遭っているという記事を見かけます。

ちょっと前に深刻な社会問題になり、ドラマにもなりましたよね。(まぁドラマは…悪くなかったですがラストがね…ああ、やっぱりドラマだな、と。現実は中々あんなふうにはいかないでしょう)

 

いじめ、本当にやめていただきたい。いつまでもなくならないですね。

私自身、酷いいじめに遭い本気でこの世から去ろうと思った経験があるので今現在いじめで苦しんでいる人をみると何とかしたい気持ちでいっぱいになります。

いじめられているときに「将来には幸せなことが沢山起こるから今は辛いけど頑張ろう」とか「世界のどこかでは今も飢えや戦争で大変な思いをしている人がいるんだから」などという言葉は慰めにもなりません。今、自分自身が毎日味わっている苦痛こそが現実であり、それが終わる保証がないのならば人生に絶望してしまいます。そして、そういう行動に出るのは一瞬の気持ちからだと痛いほどわかるので経験者として何とかとどまってほしいと思うのです。

私の場合も、自分でそのような選択をしなくてもこの世から葬り去られるかもな、というような毎日でしたし味方もおらず(教師もいじめに加担していました。父親は耐えろ、母親は頑張ってはくれましたがやはり現状維持が精一杯で一緒に住んでいた祖母だけが、私の命の危機についてかなり真摯に訴えてくれていました。ありがとう)ですが、時代もあり(昭和の最後から平成になったあたりです。)なぜか毎日学校に行っていたんですよね。不登校とういう選択肢がなぜかなかった。

殺人衝動が自分に向くのが自殺、です。

 

子供はある一定の時期に人から認められ、ほめられ、可愛がられなければ自己肯定感を育てることができません。私はそのおかげで醜形恐怖症になり8歳から32歳までずっと心療内科にお世話になっていました。(今もたまに行かねば!と思う日々はありますが、向精神薬効かないんですよね)今でこそ「おばはん」になったことで気持ちが安定してきましたが、昔は自分の姿を鏡で見るだけで嫌すぎてパニックになっていまいした。

今は自分のそういうところを自我の一部として受け入れて生活をしているので随分楽です。

30代半ばくらいまではやっぱり「こういう性格直さないと」とか「友達多いほうがいいやろ」とか思って水商売で頑張ってみたり、色んな人と派手に遊んでみたりもしましたが、そんな中で「明るいパリピ生活」なり「水商売で認められる自分」なりになったところで全く内面は変わらないんですよね。今は私のことを受け止めて理解してくれる愛する夫と、少数ではありますがとても信頼できる何人かの友達に恵まれ幸せだと思えることも多い日常を過ごせています。

 

学校や職場でいじめを受けている方へ。

「逃げる」という選択肢もあるのだと理解してください。

「逃げる」って格好悪いことではないのです。あなたは努力したし今も頑張っている。でも現状が変わらないならそんな場所、こちらから出て行っていいんですよ。

「逃げる」のではなく「去ることを決める」のです。

 

私が日本で最後に働いていた職場でお世話になった人は職場いじめにより入院、休職からの退職にまで追い込まれてしまいました。いじめていた側の人たち二人とは私も仲が良かっただけに衝撃でした。(いじめていた側の1人はいじめられていた人の上司でもありました)「私は自分から仕事を辞めたことがない」というのが口癖でしたが、そんなの自慢にはなりません。精神を病んんで入院する前に辞職してほしかったです。全てのことは私がオーストラリアに来てから起こったので私はまた聞きでしかありませんが、ほんとうにショックでした。

私が尊敬する友人も「今の時代は自分の子供達に仕事が辛ければいつでもやめるように。無理して自分を責めてまで仕事をしなくていいんだと言い聞かせています」と言っておられました。

その通りだと私も思います。

自分ができないから、こんなままではどこにいっても通用しない。そんな気持ちで無理やり仕事をしなくてもいいのです。

もちろん、すごい資産家でもない限り仕事はしなくてはなりません。でも、アルバイトでもフリーターでも派遣でもなんでもいいやん??楽しく働ける職場でなるべくストレスなく働いてください。対価を得るのだからストレスフリーとはいかないでしょうが、肉体的疲労は精神的な疲弊に比べればずっとましです。

一番大切なのはあなた自身の命であり、自身の幸せです。その一番を守るためにどんな選択をすればいいのかを是非一度考えてみてください。

自分の心をだまして、頑張って頑張りまくった末にあなた自身が擦り切れてなくなったらあなたを大切に思う人達が悲しみます。そんな人いないと言わないでください。私は悲しみます、あなたがそんな選択をしたら。

 

皆が皆、私みたいに海外に出るという選択をするわけではないと思いますが(海外に出たからオールOK!ではもちろんないですしね。そこにあるのは果てしない現実です)もし現状行き詰っているのであれば是非お知らせください。私にできることは限られてはいますが一緒に考えていきたいと思っています、真剣に。

でも、まずはあなた自身が自分自身を安全な場所に避難させてくださいね。

 

私自身もずっと自分が「悪い」からこういう人生を送ってきたんだ、と思っていましたが私がシドニーに来てから知り合った友人に言われたのです。「いじめは何があろうともいじめる方が悪いんやで」と。

その言葉にとても救われました、私も今はそう思っています。私が何かやらかしたなら、また私の言動で気に入らないことがあれば直接言えばいいですよね?

また、親や身内に虐待(ましてや性的虐待なんて言語道断!!)されるよりはずっとマシだとも思ってきましたが「誰にいじめられても心はゆがむもの。辛い思いをされましたね」と最近ブロ友さんに言われた言葉にも心を打たれました。いじめや虐待にマシなものなんてないんです。

 

「将来には楽しいことが沢山待ってるよ」「今は少しの我慢。すぐに良くなるからね」そういう言葉が現実的に響かない人は、逃げましょう、全力で!大丈夫、死ぬ気持ちがあれば逃げられる。(でも、いま死にたい気持ちの人に果たしてこの言葉が響くかはわかりませんね、正直。)もう、いじめによって最悪の選択をする人をみたくない。ただそれだけです。