漢方薬解説「参苓白朮散」 | 沼津の漢方!小島薬局本店・漢方堂(子宝,ダイエット,皮膚病)のブログ

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皆さん、こんにちは。


今回は「参苓白朮散」を解説します。参苓白朮散は和剤局方を出典としています。

参苓白朮散は日本では「イスクラ健脾散」という商品名で発売されています。

イスクラ健脾散の効能効果は「やせて顔色が悪く、食欲がなく下痢が続く傾向があるものの次の諸症:食欲不振、慢性下痢、病後の体力低下、疲労倦怠」です。

参苓白朮散は大変応用範囲が広い処方です。胃腸(脾胃)の気を補う人参、白朮を主薬にしていますが、脾の陰を補う山薬、蓮肉、白扁豆、体の余分な水湿を除くヨクイニン、茯苓などを配合しています。


脾胃が弱ると、①気血を作ることができなくなる ②下痢が続くと気と陰を消耗する ③水湿の運化が悪くなり、下痢になったり浮腫が出るという3つの方向に変化していきます。

参苓白朮散は上記のうち②と③の両方に対応することができます。
脾胃の気を補い、②のケースでは脾陰を滋養し、③のケースでは余分な水湿を排泄します。

このように双方向性を持つ漢方薬はいくつかあります。双方向性を持つ漢方薬は応用範囲がとても広くなります。
参苓白朮散は慢性の下痢、食欲不振、胃腸虚弱者の浮腫などに幅広く使うことができます。婦人科疾患にも良く使われ、腎陰、脾陰の保護を大切にする周期療法でも、胃腸が弱い方には良く使っています。
また、胃腸が弱い方の流産防止にも良い効果があります。

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