こんにちは。
漢方薬剤師のみゆきです。
コロナだけでなく、
インフルエンザの全国的な流行で
咳止めの薬などが供給不足となっているようです。
私の勤務先の薬局では、ほとんど西洋薬の咳止め薬を使わないので
あまり実感はないのですが…。
本来、咳は痰を吐き出すために必要な防御反応。
無理に止めるべきではないとされています。
ただ、激しい咳で眠れない、夜中に何度も起きてしまうとなると、
寝不足で体力が落ちてしまいます。
激しい咳が続くのも体力が消耗していまいますよね。
あと、コロナ禍では、
咳が止まらないと人の目が気になってしまったり…。
そんな時に漢方薬もおすすめです!
【咳】に効果が認められている漢方薬はいくつもあります。
その中でも、市販薬として販売されていて、使いやすいものをご紹介したいと思います。
■麦門冬湯(ばくもんどうとう)
のどが乾燥して、時々、発作的に激しくでる咳には最適
のどの粘膜が乾いてたんが出にくくなった状態のときの咳に効果的とされています。
市販の麦門冬湯はいろいろなメーカーから販売されています。
クラシエの麦門冬湯は錠剤タイプです。
*クラシエもツムラも市販の麦門冬湯は医療用の1/2量と少ない成分量です。
■小青竜湯(しょうせいりゅうとう)
花粉症の鼻水などで有名な漢方薬ですが、
水のような鼻水や薄い痰とともに咳も出る時にも使われます。
小青竜湯もいろいろなメーカーから販売されています。
こちらの記事にまとめているので、参考にして下さい!
小青竜湯はすっぱいというか独特な味なので、
漢方薬の味に苦手意識のある方は錠剤を選んだ方がいいかもしれません。
■五虎湯(ごことう)
喘息のようなゼーゼーする咳。
鎮咳去痰作用をパワーアップさせた感じです。
■竹茹温胆湯(ちくじょうんたんとう)
咳が長引く場合に使われます。
咳+不眠(眠れない)時によいとされています。
私が探してみた限りでは、
竹茹温胆湯の市販薬はクラシエのみでした。
竹茹温胆湯の効能効果は以下の通りです。
体力中等度のものの次の諸症:かぜ、インフルエンザ、肺炎などの回復期に熱が長び
いたり、また平熱になっても、気分がさっぱりせず、せきやたんが多くて安眠が出来
ないもの
はっきりと効能効果、【インフルエンザの回復期に】と書いてあるのが、
この漢方薬のすごいところ。
なかなかないですよー、こんな薬。
熱がなくても咳や痰が長引くときによいです。
(コロナ後にも使うこともあります)
こちらの記事も参考にしてくださいね。
インフルエンザ後の長引く咳で眠れない時に役立つ漢方薬、竹茹温胆湯
西洋薬の咳止め薬とは違って、
漢方薬のよさは、咳の原因にアプローチして
根本改善が期待できるところ。
ぜひ、咳で悩む方は活用してみてくださいね!