【活躍馬レビュー】歴代活躍馬の募集時レビューを振り返る! | カンパイ氏の一口馬主ライフ

カンパイ氏の一口馬主ライフ

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ライター。一口馬主ライフを楽しむため、2020年からブログ開設。これまで、クラブ誌や有名競馬ブログにも寄稿してきた。独自の分析方法を確立し、毎年主要クラブの募集馬を分析している。

みなさま、こんばんは。

カンパイ氏です。

 

 今週もお疲れ様でした。いつもの振り返り企画をやっていきます。私は2019年産(現5歳)世代から「全頭完全評価(レビュー)」を書いているのですが、いま活躍している馬たちのレビューはどうだったのか?を検証する企画です。

 

 「重賞勝ち馬」および「賞金1億円以上を稼いだ馬」というカテゴリーで振り返っています。一口馬主データベースを参考にしていますので、漏れがあるかもしれませんが、ご容赦ください。

 

 それでは、今日は「2020年産のキャロットC、G1TC」を振り返っていきます。シルクHCと東京TCは該当馬がいませんでした(*青字がレビュー部分です

 

■キャロットC(2020年産・現4歳)

・タスティエーラ(日本ダービー)

32パルティトゥーラの20

(サトノクラウン、牡、3月22日、70,000円、堀 宣行)

【耐調教値】B

【血統】C

【早勝値】C

【潜在能力値】B

【総合評価】B

 母は引退して1カ月後に種付けされた。狙いがある配合というより、タイミング重視で種付けしたような印象がある。現状では緩さが目立ち、なかなか時間がかかりそう。筋肉は柔らかそうで、トモの容量もそれなりにあるが、右前脚の外向も気になった。馬体の造りだけ見れば芝長距離でコツコツ稼ぐタイプだが、活躍するイメージまではわかなかった。堀調教師がこういう馬をどう仕上げてくるか注目したい。

 

・ドゥレッツァ(菊花賞)

11モアザンセイクリッドの20

(ドゥラメンテ、牡、4月24日、100,000円、尾関 知人)

【耐調教値】A

【血統】A

【早勝値】B

【潜在能力値】B

【総合評価】B

母は留まりの悪い馬で、なかなか思うように産駒が出ない。これまでの産駒成績も良くないが、血統的には一発あっておかしくない。馬体の造りは整っていて、トモの容量もしっかりある。競馬を使う時には中サイズ以上にはなっているだろう。見た目の欠点は少ない印象で、価格も適正。問題は気性になると思われるので、そこさえまともなら面白い存在だ。

 

・セラフィックコール(みやこS)

81シャンドランジュの20

(ヘニーヒューズ、牡、2月1日、75,000円、寺島 良)

【耐調教値】C

【血統】B

【早勝値】C

【潜在能力値】B

【総合評価】C

母の産駒はどうしても体質に弱い面があり、もう少し繁殖として安定してきてから狙った方がいいかも。それを前提に本馬を見ると、血統に反して馬体の造りが薄く、トモの容量も物足りない。加えて、両前脚が極端に湾曲していて、一つ間違えれば故障につながってしまうリスクがある。当然ダート狙いの配合だろうし、牧場側もそうした産駒を期待したのだろうが、血統と実馬がアンバランスな印象だ。こういう馬は狙いづらい。

 

・レーベンスティール(セントライト記念)

94トウカイライフの20(リアルスティール、牡、3月8日、田中博康、90,000円)

【耐調教値】A

【血統】B

【早勝値】B

【潜在能力値】A

【総合評価】B

 昨年9月の北海道セプテンバーセールにて2090万円で落札された。当時の写真はかなりトモ高に映っていたが、この時期になっても一貫して毛づやが良いことには好感を抱いた。ただ、動画を見てもトモ高な体形はセリの当時と比べても解消されていないので、少し成長は遅めかな、と思う。四肢は丈夫そうで「Sランク」を付けるか迷ったが、右前の蹄の形がやや気になったので、評価を一つ下げた。現代の名血が凝縮された父と、日本の伝統的良血の母とのカップリングは楽しみであり、馬だけ見れば【総合評価】は「Aランク」。ただし、価格がさすがに盛りすぎなので、お得感がないという意味で「Bランク」とした。デビューはそんなに早くないだろうが、活躍しても何ら不思議じゃない良駒。

 

・スキルヴィング(青葉賞)

24ロスヴァイセの20▲さく癖、左飛節OCD除去手術

(キタサンブラック、牡、3月25日、85,000円、木村 哲也)

【耐調教値】C

【血統】B

【早勝値】C

【潜在能力値】B

【総合評価】C

 この父母の仔であれば見栄えがするのは当然。迫力のある好馬体だ。ただ、細かく見ていくと、左前肢の湾曲が気になる。かなりの大型馬で、まだ大きくなりそうな造りを見ると、脚元への負担が非常に心配になった。ダートの中距離に活路を見いだすことになりそうで、年末の中山ダ1800メートルでデビューし、コツコツ稼ぐイメージか。それにしては少し値段が高いので、総合評価は厳しく付けた。

 

・ラヴェル(アルテミスS)

65サンブルエミューズの20

(キタサンブラック、メス、2月14日、75,000円、矢作 芳人)

【耐調教値】A

【血統】A

【早勝値】B

【潜在能力値】A

【総合評価】A

現状では推さない馬体だが、トモの容量は非常に高いレベルにある。そのおかげで、後肢の踏み込みが深く、伸びも大きい。四肢は丈夫そうで、しっかり鍛えて行けそうな点も好感が持てる。一方で、全体的な緩さはあるので、あまり早めから能力を発揮するタイプではないようにも見えた。父母の相性は良さそうで、矢作厩舎となれば人気は必至だろうが、狙って損はない良駒だと思う。

 

■G1TC

・ドゥアイズ(洛陽S)

G46ローズマンブリッジの20

(ルーラーシップ、メス、03/29、50万円、庄野靖志)

【耐調教値】A

【血統】A

【早勝値】A

【潜在能力値】A

【総合評価】A

 この馬をG1TC募集にするあたり、ノーザンFがいかに本クラブに注力しているかがわかる。血統背景は素晴らしいし、トモの容量や四肢の造りを見ても、期待通りの良駒に出た印象だ。距離はマイルあたりを主戦場にしそうで、オークスよりも桜花賞を狙いたいイメージ。これで50万円。この馬で入会してもいいな、とすら思った。

 

 以上です。この年はキャロットCの当たり年でしたが、ちょっと募集時評価が難しかったです。ガラっと変わった馬がとても多くて、活躍してくれるのは嬉しい反面、複雑な思いでもありました。

 

 ただ、やはりちょっとこの世代は全体的にレベルに疑問符が付くと思います。例年に比べてやはり募集時によく見えた馬がどんどん頓挫してしまった印象があります。これも競馬です。なかなか難しいですね。

 

 次回は2021年産世代の他クラブ馬を振り返ります。

 

 さて、今週の予想は土曜の二つの重賞にしようと思います。後でアップしますので、お楽しみに!それでは、またブログを書きますね。

 

カンパイ氏