【活躍馬レビュー】歴代活躍馬の募集時レビューを振り返る! | カンパイ氏の一口馬主ライフ

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ライター。一口馬主ライフを楽しむため、2020年からブログ開設。これまで、クラブ誌や有名競馬ブログにも寄稿してきた。独自の分析方法を確立し、毎年主要クラブの募集馬を分析している。

みなさま、こんばんは。

カンパイ氏です。

 

 今週もお疲れ様でした。週末は四つの重賞があります。予想は日曜の二つの重賞に絞ってやろうと思います。

 

 その前に、いつもの振り返り企画です。私は2019年産(現5歳)世代から「全頭完全評価(レビュー)」を書いているのですが、いま活躍している馬たちのレビューはどうだったのか?を検証する企画です。

 

 「重賞勝ち馬」および「賞金1億円以上を稼いだ馬」というカテゴリーで振り返っています。一口馬主データベースを参考にしていますので、漏れがあるかもしれませんが、ご容赦ください。

 

 それでは、今日は「2020年産の社台TC、サンデーTCの馬たち」を振り返っていきます。(*青字がレビュー部分です

 

■社台TC(2020年産・現4歳)

・ソールオリエンス(皐月賞)

20スキアの20

(キタサンブラック、牡、4月4日、150万円、手塚 貴久)

【耐調教値】B

【血統】B

【早勝値】B

【潜在能力値】A

【総合評価】A

 父の産駒らしい脚長の体形。緩さはあるものの、トモの容量はさすが血統馬と思わせる。あまり早くから力を発揮するタイプではないと思うが、母の繁殖能力は高く、成長力を加味して「総合評価」はAとした。父の産駒の評判は上々で、この馬も大活躍してくれる可能性は十分ある。前肢の繫ぎが少し貧弱そうなので、その点で「耐調教値」は割り引いた。

 

・マスクトディーヴァ(ローズS)

67マスクオフの20

(ルーラーシップ、メス、5月12日、50万円、辻野 泰之)

【耐調教値】B

【血統】A

【早勝値】C

【潜在能力値】B

【総合評価】B

 血統的に非常に期待した馬だが、実馬を見ると評価を下げざるを得ない。両後肢が寄りついていて、ダッシュ力に乏しそう。前肢は特に右肩の出が物足りない。勝負どころでもたつくレースが続きそう。トモの容量はしっかりあるので、この値段であれば今後の成長に期待してもいいかもしれないが、オススメとまでは言えない。

 

・ソーダズリング(京都牝馬S)

51ソーマジックの20

(ハーツクライ、メス、3月30日、125万円、音無 秀孝)

【耐調教値】B

【血統】A

【早勝値】B

【潜在能力値】A

【総合評価】A

 マジックキャッスルの下。後肢の踏み込みや、トモの容量はさすが良血馬と思わせる。馬体もまだまだ大きくなりそうで、そこまで早めというわけではないだろうが、じっくり鍛えれば良い馬体に育ちそうだ。前肢を巻き込むような歩きが気になるので「耐調教値」は少し割り引くが、活躍してもおかしくない良駒だと思う。

 

■サンデーTC

・リバティアイランド(牝馬3冠)

157ヤンキーローズの20

(ドゥラメンテ、メス、2月2日、100万円、中内田 充正)

【耐調教値】A

【血統】B

【早勝値】B

【潜在能力値】B

【総合評価】B

 現状ではトモが小さく、後ろの頼りなさが目立つ。容量は水準で、完成されればそれなりに見栄えの良い馬体にはなりそう。ただ、大物感という点では物足りない。前肢の使い方、後肢の踏み込みに緩さもあり、2月生まれの割に成長は遅め。大人気の厩舎ではあるが、自信をもってオススメ、とまでは言えなかった。

 

・ブレイディヴェーグ(エリザベス女王杯)

105インナーアージの20

(ロードカナロア、メス、4月11日、100万円、宮田 敬介)

【耐調教値】A

【血統】A

【早勝値】A

【潜在能力値】B

【総合評価】A

 機敏な動きで、運動神経は非常に良さそう。馬体は幼いものの、筋肉の付き方などを見ると比較的早めからいけそうだ。四肢の角度も許容範囲で、しっかり鍛えて行けそう。ただし、仕上がりが早そうな反面、馬体はあまり大きくならないイメージ。芝の短距離路線での活躍を見込みつつ、馬体の維持が課題になりそうだ。その意味では、この厩舎は合っているだろう。

 

・ノッキングポイント(新潟記念)

115チェッキーノの20

(モーリス、牡、1月30日、100万円、木村 哲也)

【耐調教値】S

【血統】A

【早勝値】A

【潜在能力値】B

【総合評価】B

 馬体に目立った瑕疵はなく、丈夫そうな馬。成長も早そうで、早期から力を発揮できると思う。ただ、筋肉が硬く、歩様に幅が出ない。ダートの短距離馬になってしまっても驚かない造りだ。それは必ずしも悪いことではないので、健康に長い活躍を見込める可能性もあるということ。血統は良いので、あとは値段との見合いか。

 

・コナコースト(桜花賞2着)

170コナブリュワーズの20

(キタサンブラック、メス、3月15日、60万円、清水 久詞)

【耐調教値】B

【血統】B

【早勝値】B

【潜在能力値】B

【総合評価】B

 現状では緩さが目立つ。トモがあまり大きくならない造りで、芝の長距離で堅実に走れば成功という感じ。同厩舎のアックアアルタとイメージが被る。右前脚が貧弱な造りで、その点は注意が必要。清水厩舎のキタサンブラック産駒で人気になりそうだが、大活躍を期待するというより、堅実な走りを期待して温かく見守りたい馬。

 

・ウンブライル(NHKマイルC2着)

103ラルケットの20

(ロードカナロア、メス、1月16日、125万円、木村 哲也)

【耐調教値】S

【血統】A

【早勝値】S

【潜在能力値】A

【総合評価】A

 現状では前が勝った体形だが、トモの容量はありそうで、成長してくればかなり見栄えのする馬体になるだろう。歩様も非常に軽やかで、運動神経の良さがうかがえる。後肢が若干硬めで、体形からも距離はマイルまでか。馬体を見る限り、早期からしっかり調教を積んでいけそうだ。ステルヴィオの下。この母は毎回良い馬を出す名繁殖。積極的に狙える。

 

 以上です。リバティアイランドの【総合評価】をBランクとしたのは痛恨ですね。何度も募集時DVDを見返し、その後のレビューを書いたのをいまもよく覚えています。これからも「眼」を鍛えていきます。

 

 さて、次回は2020年産世代の他クラブ馬を振り返ります。

 

 それでは、フィリーズレビューと金鯱賞の予想はまた後ほどアップしますね。

 

カンパイ氏