前回の続きになります。よければ前回の記事もご覧下さい。
5月24日の早朝に天使になったチャロくん。
異変は前回の最後の方に載せていた元気な姿で写っていた4月1日の写真のわずか数日後にはじまりました。
娘さんから｢チャロが急に痴呆の症状がでだした。夜中に泣いてしまう｣という連絡をいただきました。
老犬は痴呆症とは背中合わせ。
おもらしをしたり、ずっと食べ物をほしがったり、徘徊したり、夜泣き、遠吠え。それまで仲良くしていた同居の子に襲いかかったりする子もいます。
人間の老人介護と同様、家族をも巻き込んでしまいますし、夜泣き遠吠えが続くとご近所迷惑にも発展してしまいます。
これまでも何度か経験しましたが、有効な手立てはなく精神を落ち着かせるお薬飲ませるか、お薬で眠らせるか。
そうして悩んでいてしばらくした頃。
フォスターのママさんからの電話。
｢チャロが大変！｣
家族がお仕事などで留守の時間にチャロくんの異変があり泣きながら電話をしてこられました。
ママさんが続けて愛犬を亡くした時のことをお聞きしていたので、このままチャロにもしものことがあったらママさんの心を大きく傷つけてしまうということもありましたが、もはやチャロくんはどこかへ移動させるだけの体力があるようには見えませんでした。
保護主に会いに行くよう話しましたが、また出張で行けず。次の予定だけ作るように言ってひとりで会いに行きました。
その時のチャロくんは玄関先で寝ていました。
捨てられる前は玄関先にいたのか？というくらい自分でこの場所へ来て寝ることが多くなったようです。
前回会いに来てからひと月も経っていないのにまるで別犬のように老け込んでしまいました。
それからさらに半月。
ようやく保護主がチャロくんに会いに来ました。
一年ぶりの再会。
この頃になると体調も一進一退。
保護主はフォスターさん母娘とは初対面。
パパさんと一番下の息子くんもふくめ、みんなチャロくんのことを一生懸命にお世話してくださっている様子を目の当たりにして、こんな預かりさんもおるんやなとびっくりしてました。
ただ。
もうここまで来るといつお迎えが来るかという状況にはなっていました。
そして5月23日。
SNSには動画を載せましたが、チャロくんがもう長くないと思われる状態になり、夜に急いで滋賀県まで行きました。
雨の中道に迷ってしまって、お迎えに来ていただいてそのまま病院へ向かいました。
チャロくん。
こんな状態なのに立とうとします。
お姉ちゃんに｢ねんねしなさい｣って言われるのに何度も立ち上がります。
チャロくんは何も食べられない状態が続いていました。体重も元気な頃の半分くらいまで痩せてしまって。
見てるのも本当にかわいそうな感じでした。
診察台の上では採血をしようとする先生を噛もうとしました。
決して弱々しいところを見せない。
そんなチャロくんのプライドを見ました。
上の写真の時も目の前に先生がいて検査結果の説明をしてくれていましたが、検査の結果から｢生きているのが不思議な状態｣と言われるその目の前で立っているのです。
検査結果から脳内の脱水症状。
難しい医学用語はわかりませんが、脳に異常をきたしているのは確かです。
ただ。
チャロくん。
それ以外は全然悪いとこなんてなくて内蔵関係なんかも健康そのもの。
悪いのは脳内のことだけなんです。
痛い、苦しい、といったものがないことが救いです。
おうちに帰って住み慣れたチャロくんが落ち着けるスペースへ。
もう。
ゆっくりねんねしなさい。
娘さんや自分でなくても誰しもがそう声をかけたくなる状態でした。
おうちに帰ってお姉ちゃんにお水を飲ませてもらいました。一番下にその時の動画を載せます。
本当にチャロくんは誇り高い男の子です。
ただ単に心臓が強いとかそんなレベルではない。
生きているのが不思議と言われる状態でも立ち上がるのはなぜなんだろう。
色々かんがえていました。
その後、お姉ちゃんに寝かしつけてもらったチャロくん。
大阪への最終電車は22時すぎには出ないと間に合わないのでおいとますることにしました。
生きているチャロくんとふれあったのはこの時が最後でした。
そして。
翌朝。
ママから電話がありました。
チャロくんが息を引き取ったと。
夜中も末っ子のお兄ちゃんにお世話してもらっていたチャロくん。
深夜2時にママに寝かしつけてもらって。
明け方に天国へと旅立って行ったようです。
朝から電話越しにふたりで号泣してました。
チャロくんは最後の力を振り絞って立ち上がろうとした形跡があったようです。
最後まで雄々しく。
立派な最期でした。
そしてきっとママの気持ちを考えてママが眠ってるあいだにいったんだろう。
そう思いました。
翌25日にお葬式を執り行いました。
朝から近所の小学生達がお別れに来てくれたそうです。
お花を届けてくださった方もいらっしゃいました。
後日も柴犬のお散歩をされてる飼い主さんが｢チャロくんは？｣と声をかけて下さったり。
よく日向ぼっこをしているチャロくんにご近所の方々が声をかけてくれたりしているのは聞いていました。
でも本当に多くの人がチャロくんのことを愛してくれていたんだと知って感動の涙です。
お葬式にはチャロくんのお友達も3頭来てくれていました。
チャロくんは最初の頃は他の子が来ても怒ったり嫌がったりしていたそうですが、ある日自分からすり寄っていって側にくっついていたそうです。
そう言えば自分自身も経験しました。
なんか心を許してくれたかも、って感じる瞬間があってすぐにそばに来てくれてチャロくんは眠っていました。
チャロくんは心を開いたら自分から進んで仲良くしようとする子なんだ。
チャロくんの過去はまったくわかりません。
お外に行きたがることも多く、外飼いされていたんじゃないか？
ほったらかしにされていたんじゃないか？
色々考えられます。
保護主も積極的にチャロくんのことを考えた節がないので保護されてからもそんなに意識を持たれた子ではありませんでした。
京都ではのんびりすごさせてもらっていたという事もありますが。
滋賀県に来てからはとにかくいっぱい声をかけられて触られる。しかも怒っても嫌がっても触ってくる。
そんなの今までの犬生では経験したことがなかったんでしょうね。
雪の中をはしゃいだりもしました。
パパさんもお兄ちゃんもみんなチャロくんを好きでいてくれて仕事帰りに何かしら買って帰ってきてくれました。
調子を崩してからはママがずっとそばにいてくれて。
本当にご苦労をおかけしてご迷惑もおかけしたけどチャロくんはそうやって守ってもらえました。
犬生の大半が淋しい時間だったとして、年老いてから怒涛のように楽しいこと、刺激的なことが押し寄せてきて心から｢嬉しい｣って感情があふれてきたんだと思います。
最後の数日間のチャロくんの姿。
｢生きたい｣という気持ちがとても伝わりました。
生に執着しているのではなく、家族と離れたくない、家族と一緒にいたい。そんな気持ちが死んでいてもおかしくないチャロくんの体を立ち上がらせていたのだと思います。
あくまでフォスターでありましたが、チャロくんにとっては大好きな家族だったんです。
お葬式を終えてチャロくんのお骨を持ち帰ろうと思いました。いま連れて帰ってもきちんとお祀りしてあげられないなって思ってたのですが、このままもうしばらく滋賀県のおうちに置いていただくことになりました。
いずれは連れ帰らないといけませんが、しばらくは住み慣れた、そして大好きな家族のいるおうちに置いてあげたほうがチャロくんも喜ぶと思います。
チャロくんのことを心配し、応援して下さっていたみなさま。
本当にありがとうございました。
5月は生まれて１ヶ月くらいの仔猫のふーちゃんを亡くし、シニア犬のチャロくんを亡くし、本当に悲しくつらく、苦しい月でした。
立て続けのお葬式は本当に悲しいです。
でも、ふーちゃんもチャロくんも大好きでした。
ありがとう。
さよなら。
チャロ
柴犬の男の子
2018年5月24日永眠(享年10才)
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※ご支援のお願い。
仔猫のふーちゃんの入院の費用もかさみ、飼育費用や新たな保護どうぶつ達の初期医療費、TNRの費用などかかる経費は高額なのに現在は特定の方からのご支援のみになっています。シャロンくんやジャムくんなど高額な医療費がかかる子たちの費用はほぽ自費です。少しでもご支援いただけましたら助かります。
◆ゆうちょ銀行
記号１４１２０ 番号８３１２５１５１
トクヒ）ラブアンドピース
◇他の金融機関からの場合・・
【店名】四一八（読み：ヨンイチハチ）
【店番】４１８
【普通 口座番号】８３１２５１５
【口座名】トクヒ）ラブアンドピース
どうぞよろしくお願いします。
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たくさんの子達が優しい家族のお迎えを待っています。
里親募集の情報はLOVE & PEACE NOA のホームページでご確認くださいね。
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LOVE & PEACEの連絡先は noa@love-peace.jp です。
どうぞよろしくお願いします。
日中は仕事のため、その他の時間帯もたくさんの子達のお世話、通院、訪問等でお返事が遅くなることがありますことをご了承ください。
よろしくお願いします。
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里親募集サイトにも掲載しました。
※老齢で状態がよくないため募集一旦休止します
チワワ・ヨーキーMIXの女の子の黒豆ちゃん、チワワ系mixの女の子ロッティちゃんとダックスの男の子ルークくんは正式に優しい家族のもとで幸せに暮らすことになりました。応援ありがとうございました。