話し相手のいない独り言 | Tへ

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ブラックタイガーに濯ぐ .◦☆* 。*◦*~♪

誰にも語れないし知り合いもいないからここに書く。

Tの永久気管孔のケアをいくらしても限られている。

調子のよい時はほんの少しだけで後は呼吸が遮られ

食欲さえ落ちてしまう。

そんな状況に本人はやりきれない思いを抱えて

深夜にコンビニへ行き食料を調達して無理に爆食いしている。

でもきっと口に入れた半分以上が逆流しているのかもしれない。

彼の生への執着心は相当強い。

生きて欲しいけれど無茶苦茶な事ばかりするから

気にかけているだけで私は疲れてしまった。

やけになってひっくり返ったりハチャメチャすぎて

コントみたいな日常だけど笑えない。

本人の心情を思うと私も言動に注意しなくてはと思う。

なのにストレートに言葉を発して傷つけているのかな。

強い人だからむしろ私にムカついているかもしれない。

それでもいい。

怒る気力さえ湧いてくれたらまだ元気だと解るから。

永久気管孔からの呼吸を想像したら

それはそれは相当苦しい。

たった一つの小さな穴が唯一の呼吸器官だから

酸素なんて思い切り吸えない。

鼻や口から吸う酸素の量に比べたら

もう桁違いに少なすぎる。

そんな状態で日常を当たり前になんて過ごせないよね。

咄嗟に言葉を口に出来ずに何度も聞き返すと

殴り書きして苛立つ彼の様子がわかる。

そんな態度を目にして私は悲しくなるし落ち込むし

離れてしまいたい気持ちにもなる。

かと言って無責任に病気の彼を放置できない。

今ある現状には意味があると思う。

Tと共に生きていく上での自分に与えられた試練なのか

修行なのか、もしくは乗り越えて彼を支えていく事で

人として成長するためなのか答えなどないけれど

こころが落ち込んだ時には

Tの薬を拝借して少しでもマシな気持ちに戻れたらいいかな。

職場で現役だった頃を思い出すけど

ある意味、地獄。

だとしたら今はまだ救われている。

起きてきたTの表情を伺うたびに心はブルーになるけれど

頑張って生きようとしてくれている。

日々

様子をうかがって辛いなと感じる。

彼がほんのわずか少しでも笑ってくれたら

安堵出来るのだけれど。