懲りない人 | Tへ

Tへ

ブラックタイガーに濯ぐ .◦☆* 。*◦*~♪

夜中の3時だった。

凄まじい爆音がした。

まるで雷が直撃したような気分で

体中の毛穴にチクチクと針を刺されるような痛みが走った。

ゾッとする。

寝室から出てこようとしたTが

暗くて見えないものだから

引き戸に体当たりして

それが外れて床に叩きつけられた。

近くで横になっている側としては

たまったものではない状況だった。

痛みと震えが走り

状況が解ると怒りに変わってしまう。

寝ていたわけではなく布団に横になっていただけで

頭は起きていたから咄嗟に怒ってしまった。

歯止めのきかない怒りでいっぱいになる。

私の口調が荒いほど

本人は逆ギレして更に音を立てる。

こんな状況をハッピーはどう感じているのだろう。

トラウマになってしまったらどうしよう。

延び延びと育てているのに

ビクビクと怯えるようにならないか心配になる。

外れた引き戸を直して

怒りながら布団に入ったから更に眠れない。

もう限界は超えている。

穏やかに暮らせない。

心配なのはハッピーのことだった。


夜が明けてTが起きてくるなり

その事を伝えたけど覚えていないらしい。

あそこまで凄まじいことをして

覚えていないのは信じられない。

こんな事を繰り返すのなら

お互いに一緒に居るのは

精神衛生上良くないし

何度言っても無理だと思うから

直す気が無いのであれば離れた方がいいと思うと伝えた。

相当、頭にきていたから感情的になってしまった。


私がいなくなったら

出来ない事はヘルパーさんに依頼すればいい。

私自身、Tにたいした事はしていないし

不愉快な関係など良くないと思っている。

私の剣幕に声を発せず反論出来ずにストレスを感じながら

きっと聞いていたのだと思う。

彼に対して怒るのはもう嫌だった。

自分自身が卑屈になって行く。

大きな音に敏感なのは

職場でのトラウマがあるからで

ひどい爆音を身近に感じると気が触れそうになる。

私が怒ったものだから一時的かもしれないけど

きょうは日本酒を飲まずにいてくれた。

でも嚥下が悪いらしく

1日、固形物は何も口にしていなかった。

度数の低いビールを飲んで

あとは横になってばかりいる様子だった。

Tは起きがけに野菜や果物のジュースを飲む。

その後に買物に出かけようと筆談で伝えてくる。

チラリと見ると彼の首にぶら下げたカニューレが

痰で汚れていた。

急いで洗って拭いて渡したら

気管孔に無理に押し込んでいた。

その弾みにむせて慌ててシンクへ向いリバースしていた。

赤い色で血痰かと思ったら

さっき飲んだトマトジュースだった。

気管孔は食道とはつながっていないものの

刺激を受けると

口に入れた物が逆流してしまう様子だった。

私の知るTは強い人だった。

でも

そんな様子を目にすると哀しくなる。

ここ数日Tは

あまり沢山食べられない日が続いている。

そして今日は何も食べていない。

恰幅がいいから見た目はわからないけど

あごがシャープになってきている。

唯一の楽しみの日本酒も私は禁じてしまった。

仮に食べられなくても

ドカ弁ではなくても

明日は、お弁当を作ろうと思う。

お味噌汁も作ったら食べてくれるかな。

何となく

無理な予感の方が大きい。

深夜の事もあり今朝は体調が↓だった。

ハッピーがはしゃぐから重い身体を起したら

掛け布団が汚されていた。

きっとトイレが汚れていたせいかもしれない。

掃除してごはんをあげて

掛け布団と敷布を洗濯した。

ゴミをまとめて出しに行き

横になれないから椅子に座って伸びていた。

Tと買物に行き

傷物の安い菊豆皿を4枚買った。

欲しい美濃焼きは高くて買えないから

1枚97円の豆皿は嬉しい。

もう、その頃には朝の怒りも消えていた。

じっくり見たかったけれど

体調が優れず断念した。

午後になり洗濯物が乾いたら

布団を敷いて横になった。

ずっとハッピーが走り回ってタックルしてくる。

無視して潜って横になっていた。

Tの胃腸薬を取り出して飲んでみた。

朝から夜まで不快感は続いて

横になっても眠れなかったけど

深夜になりようやくマシになってきた。

神経性胃腸炎は今に始ったことではないものの

慣れることは無い。

文章を読み返してみると まとまりがない。

思考がおかしくなっているのかな。

昨日はインスタで初めて

ハッピーの写真をお披露目してみた。

狙ったようなカメラ目線なのは気のせいかな。(写真↓)