涙目だった | Tへ

Tへ

ブラックタイガーに濯ぐ .◦☆* 。*◦*~♪

いつも一緒に眠るハッピーが

早寝早起きなので

そのリズムに振り回される。

私が一番眠れそうな時刻に起きだして

はしゃぎまくるから仕方なく起きて

いつもより朝食を早く準備するようになっている。

重たい頭で再び眠ることも出来ずに

寝不足なまま2階の部屋へ行きパソコンで作業をする。


昨日はTに懇々と伝えた。

深夜に椅子を蹴ったり投げたりする行動にたいして

怒りを露わに責め立ててしまった。

そんな自身の行動が全く記憶に無いTは

きょとんとして聞いていたけど

私の口調にかなり考え込んでいたかもしれない。

記憶が無いだけに

一方的に言われても訳が解らず

自分がおかしくなっていることに

不可思議な気分で頷くばかりだったのかは定かではないけれど

記憶の無い自分の行動を理解するのは

難しい様子だった。


今朝、寒いのに寝汗をかいたから

不快で朝からシャワーを浴びた。

その後ずっと

2階へ行き1人パソコンで作業をしていたら

数分後にTが上がってきた。

振り返ると

目が真っ赤に充血している。


「どうかした?」


問いかけると

ボードに何か書いている。

覗き込むと


「何処に行ったか心配してた」


朝からまさか風呂場にいるとは思わずに

私がいない事に不安になったらしい。

前日に伝えた怒りもあるから

もしかしたら

私が出て行ったと思ったのかもしれない。

過去にも怒って出て行ったことはあるから

それもトラウマになっているのかな。

あの頃よりもTの日常は相当不便だと思う。

咄嗟に声が出せない現実は

あらゆる場面でもどかしくストレスは避けられない。

彼の片腕になって返答していた私だけど

自分の声でやり取りの出来ない状況は

どんな場面においても彼を苦しめる。

しかも

ここのところ気管孔の穴が狭窄して呼吸が苦しそうだった。

なにをするにしても息絶え絶えな状況で

他者と接するから

まず笑う事なんて出来ない。

本当に笑顔が消えていく。

生と死が常に隣り合わせな状況で

辛うじて呼吸している様にさえ見受けられる。

Tに言って生理食塩水を霧にして吸引し

気管孔回りの乾いた血痰を拭いた。

呼吸がままならず

食事が出来ない様子だったTに

また、無理にでも食べさせたくて

お弁当を作ったけど

あまり口にしたくは無い様子だった。

お腹が空いても食べる事が苦痛になっている。

水分ばかりを口にしているけど

それでは栄養には至らないから

強引にでも食べて貰えるようにお弁当を詰める。

作ったお弁当を見せて

取り皿を渡した。

中々

箸が進まない様子だったけど

時間をかけてゆっくりと食べてくれた。

様子を見ていると

けして食欲が無いということではなく

飲み込むのが困難な様子だった。

調子の良いときは沢山食べるのに

駄目なときは全く駄目な様子で

今はその状況かもしれない。

用心しながら一口一口を口へ運んでいたものの

途中で何度も箸を置いている。

逆流はほとんどない様子で

美味しいと食べてくれた。

そんなTの様子を伺いながら

横に座ってウトウトとしていたら

いつの間にか眠ってしまった。

起きたら彼は居なかった。

きっと寝室へ行ったと思う。

食べ終わったお弁当が

空っぽになっているのを前に

気持的に安心できた。(写真↓)