中央区議会議員、青木かのです。
4月19日に「築地市場跡地のまちづくり事業」の事業予定者が発表されましたが、11社によるグループ事業者の代表である三井不動産のプレスリリースはコチラ。
ここに書かれているのは「全体計画概要」です。
そこで中央区民として懸念していることを2点指摘してきました。
3点目は、「多様なVIPルーム、国内最大規模のラウンジによるワールドクラスの迎賓機能」についてです。
概要なので、これ以上詳細は書かれていませんが、これを読んで思い出されるのが、舛添知事の肝入りで、築地市場跡地隣の浜離宮恩賜庭園に造られようとした、東京都独自の迎賓館、「延遼館」構想です。
日本経済新聞(2015年1月6日)の記事から引用すると
明治の迎賓施設「延遼館」を都が復元 20年の五輪までに
東京都の舛添要一知事は6日の記者会見で、2020年東京五輪・パラリンピックに向け、浜離宮恩賜庭園(中央区)に明治期の迎賓施設「延遼館」を復元する方針を明らかにした。外国の要人をもてなす和風の迎賓館として活用し、一般にも公開する予定。都は来年度予算案に調査費約1億円を計上し、五輪開催までの完成を目指す。
舛添知事は「浜離宮は都心の良い場所にあり、五輪競技を観戦したVIPを船でお連れして迎賓できる」と述べた。
都によると、延遼館は明治2年(1869年)に完成した近代日本最初の迎賓施設で、建築面積は約1430平方メートル。同12年には第18代米大統領を務めたグラント将軍も滞在した。老朽化のため同22年に解体され、跡地は更地になっている。
舛添知事は昨年2月の就任後、外国の要人をもてなす新たな迎賓館を整備する考えを示し、浜離宮のほか、国の迎賓館赤坂離宮(港区)や京都迎賓館(京都市)の視察などを重ねてきた。
当時、積極的に反対意見を発信していた上田令子都議のブログ(2015年05月23日付け)
一部抜粋すると
私は、国と都の責任分界点が曖昧になってきたことを危惧し、知事就任以来再三再四にわたり、外交、防衛は国の専管事項であり、東京都が担うべき都市外交というのは、あくまで都市政策の一環としての都市間交流事業、国際公法上の国家間の法律関係を結ぶものではないということを申し上げてきた。
今年度の「都市外交推進費」が、3.6億円から6.7億円と倍増していることも見逃せない。
基本戦略発表を受けたかのように、知事は年明け早々「延遼(えんりょう)館」を復元する方針を明らかにした。
しかし翌年、舛添氏は政治資金流用疑惑などで都知事辞任に追い込まれ、誕生したのが現小池百合子都知事です。
引き続き上田都議のアゴラ掲載記事(2016年12月2日)
https://agora-web.jp/archives/2022980.html
から抜粋
なかでも小池都知事、就任後100日間の抱負として「延遼館の復元構想の見直し」を言及されました!
実はお姐は知事が、衆議院議員当時、都知事選立候補表明をしたその日「新しい知事には、都立迎賓館新設を中止して頂きたい。」とblogにしたためておりました。
この迎賓館というのは都立浜離宮恩賜庭園建設しようとしている「延遼館」のことであります。
前舛添都知事の迎賓館復元構想に真っ向から反対し、見直しを行った小池都知事が、築地市場跡地に造る新たな迎賓施設案について、どのような対応をするのでしょうか?注目したいと思います。