11月に「オ・モ・テ・ナ・シ」をテーマにした


コンサートを企画しています。


裏(真の)のテーマは


「みんなでアガレば怖くない」です。


まだ半年もありますが、


アレクサンダー・テクニークの


バジル・クリッツァー先生やキャシー・マデン先生の教えを


参考にじっくり対策を準備していくつもりです。




アガルとドキドキしますよね。


本番のことを考えただけで自分が自分でなくなるような・・


でもドキドキはアドレナリンの仕業。


アドレナリンの分泌によって


筋肉を動けるようにして、からだが準備しています。


だから落ち着こうとするのは却って矛盾です。


ドキドキしたら、


ああからだがちゃんと動けるようにしているのだな、


と安心してください。


部屋の壁に触れたり、ピアノに触ったり


自分の体に触れるのも助けになります。






トミー・トンプソン(アレクサンダーの素敵な先生)に


「今・ここ」の大切さを教わりました。


頭で考えることで、過去にも未来にもいけるけど、


本当の自分は、いつでも


「今・ここにある」


音楽ってまさに「今・ここ芸術」ですね。


子供はいつも「今・ここ」にいる。


先のことなんか考えないからアガラない。


「今・ここ」にいることにフォーカスしましょう。


周りの物や自分に触れることで


「今・ここ」が確認できます。




   セザンヌ 「庭師ヴァリエの肖像」 水彩



毎日の練習が、


楽しく、クリエイティブで、充実していること


「今・ここ」を実感していれば、


本番もその通りに演奏できるんじゃないかな。


アガルことを恐れて、


練習を難行苦行にしたらツマラナイ。


自分も曲もいじめないで。


そうやって練習された演奏をあなたは喜んで聴きたいかな?








頭が動けることをお願いしながら


ピアノに向かう。


難しいところ、弾きにくいところこそ


頭が動けるようにお願いする。



首が縮まると上腕も前腕も指も縮まってしまい


思うように演奏できません。




頭が自由に動けると


クリエイティブな思考ができるようになります。


ATは人間の本来備えている


頭とからだを統合する能力を取り戻すツール。


人間の特徴は


「クリエイティブ」





   セザンヌ 「静物」 水彩
   



クラッシックは楽譜が第一とされてます。


特にピアニストは音符に追われがち。


でもたとえ大バッハやベートーヴェンの楽譜でも


固定されたものではないのでは?


楽譜をそのまま間違わずに弾いても


音楽にはならない。


なぜ彼はこの曲を作曲したのか?


作曲家を動かしたものは何?


それを再創造する。








むずかしいですか?


でもあなたは音楽とは何か知っているはずです。


みんなの共有する音楽は


あなたの思っている音楽です。


真っ白なキャンバスに


大空に絵を描くように


ダンスをするように


音楽を!





アレクサンダーテクニークの学校の


先輩トレーニー佳子さんとみゆきさんの


ワンデイ・ワークショップに参加しました。




まずはお辞儀の仕方から。


礼をするときは、股関節から体を曲げます。


元の姿勢に戻るときは・・・


下肢に力が入って、ぎこちなくなっていると


「おしりの筋肉をつかうといいですよ!」


とアドヴァイスをもらいました。


すると難なくスムーズに!


人前でのお辞儀が、いつも緊張して


ぎくしゃくしていたのが、


クリアできそうです。




AT初体験の参加者の方たちも、


午前中は、投げかけられる言葉や質問に


???という表情を浮かべていたのが、


午後には関わり方が積極的になってきて、


体のあり方や、もちろん演奏も


どんどん良い方に変化していきました。


トレーニーでもここまでできるんだ、


という喜び、驚き。


一方で、いつの日か自分にも


こういうことのできる日がくるんだろうか?


という一抹の不安も・・・




でも次の日自分が教える時


生徒さんたちへの言葉のかけ方、


からだへのアプローチの仕方が


建設的になり、クリエイティブになり


とてもいいレッスンができました!


これもお二人のおかげです。




ワークショップが終わるころには


佳子さんもみゆきさんも


一層すらっと背が伸びアップ


オーラに包まれていました合格




実はお腹にくる風邪で、


二日ほどダウンしていたのですが、


復活し、本当にに再生した気分。


ピアノに触れるのがウレシイ!


ピアノに指を置くときに、


膝の上から目的の鍵盤までの


軌跡を読み描き、


鍵盤はその先のアクションやハンマーとつながっていて


(みゆきさんのプラン)


バスの音がチェロのように


躍動するようにいきいきと、


音たちが、自分で動き回るように


(佳子さんのプラン)




二日もピアノにさわらなかったけど、


まるでギャップもなく、


すごく幸せに弾けました。


病気することも建設的になれる音譜


みゆきさん、佳子さん


本当にありがとう(o^-')b




古今集の昔から、


何百首何千首となくある桜の花に関する歌、


古人の多くが花の開くのを待ちこがれ、


花の散るのを哀惜して、


繰り返し繰り返し一つことを詠んでいる数々の歌、


・・・少女時分にはそれらの歌を、


何と云う月並みなと思いながら


無感動に読み過ごして来た彼女であるが、


年を取るにつれて、


昔の人の花を待ち、花を惜しむ心が、


決してただの言葉の上の「風流がり」ではないことが、


わが身に沁みて分かるようになった。


                        谷崎潤一郎  「細雪」より




ブラームスのOp.117-2のインテルメッツォは


はらはらと際限もなく散る桜のイメージ。


去りゆく「とき」を惜しみつつ。


曲は、世に出た時から、作曲家だけのものではありません。


本を読んで曲の背景を探るのも大事だけど、


誰かの演奏を聴いたり、自分でポツポツ弾いたりして


自由にイメージをふくらませるのもステキです。




だから弾く時も


風に舞う桜の花びらのように、


重ささえもなく、はらはらと舞ってゆく。


ブラームスがこんな顔をしてるからといって






ごりごり弾かないでください。


手の小さい人にはキツいかもしれないけれど、


鎖骨と肩甲骨を動くようにして、


肩関節でも腕が内側に回ったり外側に回ったり、


ひじでは前腕が左に傾いたり右に傾いたり


手首では掌が左に向いたり右に向いたり


そして指は手首のところから柔軟に広げて、


桜の花びらのようにひらひらと舞わせて。



曲のイメージを自由に展開して弾いてみよう('-^*)/