まったなしスタジオというところで


1か月に一回のペースで


鈴木重子さんのアレクサンダー・テクニークのワークショップ


+NVC(非暴力コミュニケーション)が開かれています。


アレクサンダー・テクニークとは


自分が望むように体を効率よく動かすテクニークです。




先日トレイニー仲間のT子さんと参加してきました。


はじめに、何という名前でよんでほしいか、と


今日の気分は、を参加者それぞれが言いました。


台風が近づいていて


お天気は下り坂でしたが、


まったなしスタジオは、まったり気分。


いろいろな方が、


いろいろな姿勢で参加していて、

人はそれぞれの形で自分を表してるんだな


と改めて思いました。




そして重子さんのレッスン


T子さんは声楽家で


発声を見てもらいました。


子音と母音ひとつひとつを


ものすごくていねいに


時間をかけて、


いろいろな響かせ方で探求していきます。


重子さんが実際に発声のお手本を


見せて(聴かせて?)くれました。


頭が動くことで


体が全部ついてきて


ほうっと包み込むような声になりました。


T子さんも囁くようにやってみたら


皆さんを誘うような素敵な声でした。




私は悪戦苦闘している


ブラームスのインテルメッツォ


その悲しみや苦さを


表すのに苦労している


と言ったら


重子さんは、


ブラームスもああでもない、こうでもないと


悩んだ人じゃないか、と。


そうか!


と楽になりました。


そして


最近脚がつっぱって重いんです


と言って歩いてみたら


足首が固まっていて


まるで底屈していない、ということで


サラ・バーカー先生のエクササイズを


教えてもらいました。


二人組になって立ち


一人がもう一人の脚を


膝と太ももを持ってブラブラ揺すります。


揺すられる方は、脚の力を抜きます。


揺すられてふらつく場合は


椅子などにつかまって。


そうして歩くと、脚が赤ちゃんの脚のようになって


やわらかくふわっと歩けます!


両方の脚をやってもらって


さてピアノを弾いてみよう。


脚のエクササイズだったのに、


ピアノもやわらかくふわっと弾けた!


不思議ですね。


脚と腕は密接な関係があるそうです。





休憩時間には


みなさんが持ち寄ったお菓子でティータイム。


アレクサンダーさんが


教えた時も


お茶を飲みながら


ゆったりレッスンをしたそうです。




いただいた雑穀米のおにぎり


炊いてむすんだ人の人柄が感じられる


おいしいおにぎりでした。






明日


ATトレーニー仲間のTさんとMさんと


病院でコンサートをします。


ユニットの名前は


小さな空。


演奏することになっている


武満徹の


曲からとりました。




子供のころ


しかられて


ふてくされて


屋根裏部屋の天井にある小さな窓からみあげた


小さな空


いくつになっても


あのときにみあげた空を


思い出す・・・





Cathy先生の本に習って


コンサートの準備をしています。




演奏家としての自分に質問して


建設的なプランを立てるため情報を集めます。




人間に関する質問。


私はだれ?


音楽と練習をこよなく愛するピアニスト。ATを学んでいる。


本を読むのが好き。空想するのが好き。


ATトレーニー仲間のTさん(声楽科、ソプラノ)と


Mさん(オーボエ)と


3人でステージに立ちます。


聴衆は病院に入院している人。


お見舞いに来ている人。


病院関係者の方たち。




演奏する環境について


とある病院。 


15:00からと15:45からと2回演奏します。


病院のロビーで椅子や、掲示板や、窓口などがある。


音がするので、何が始まったのかな?


と興味を惹かれて集まってくる人たち。




入院している人などが


病院にいながら


外の美しい新緑や


青空や夕焼けや


海の潮騒などに触られるといいな。


過去や未来の旅にお誘いできたらいいな。




AT仲間と演奏するので


お互い共に音楽することを


招待しあい、


聴いてくださる方たちをご招待し、


静かに優しくそっと包み込むように演奏する。


様々な世界へ。





ATを用いるようになってから


演奏が自由になり


イメージが聴き手に伝わるようになってきました!!


もっともっと深めていって



泣いたり、笑ったり


怒ったり、


マイナスの感情も含めて


人間の本当の姿をうつすように


できたらいいな。




本当の姿を鏡に覗いて見れたら

世界がもっと穏やかになると思う。





ピアニストは前奏でTさんMさんと



聴いてくれる方たちをお誘いします。


良いコンサートとなりますように。


この間の日曜日ちょっとした本番がありました。


その前の週はひどい状態で


ATのレッスンの時にある先生に


背中のカーブまでまっすぐにしちゃってる!


と言われました。


そんな時は


一度ぐしゃっとリセットして、


椅子に座った状態で、股関節から上半身を折り


脊椎が伸びたらゆっくり起き上がってきます。




少し落ち着いてきました。


でも・・・


ピアニストの「アガリ」の大きな原因は


暗譜。


年齢とともに記憶力は低下し


必死の努力で何とか覚えても


すっと取り出すことが年々困難に。


探し物がなかなか見つからない、


ダレカサンの引き出しみたいだな。


さて、暗譜対策の一番いい方法は?





楽譜を見て弾くこと!!


そう、見たっていいんです。


望みの音楽が鳴り響けば。


恐怖におびえるあまり、音楽がお留守になるよりは。




なんだ、ATじゃないじゃない。


そうですね。


そこで、楽譜の見かたですが、


不安のため釘づけになってはいけません。


楽譜を視野に入れながら、鍵盤全体、


音が響き渡る空間、聴衆、ホール全体に


自分を広げてゆきます。







キャシーの本



集中という言葉は問題がある、とありました。


集中は英語で concetration


con + center


もともとは中心とともに


という意味です。


でも、つい周りを切り離してしまう。


自分が中心にあって、周りに楽器があり


音楽が響き伝わって行く空間があり


聴衆がいる。




昔は怖いあまり、


目をつぶって聴衆がいないことにして


自分と音楽だけが存在しているかのように


演奏していました。


これはアガリ症対策としては最悪です。




楽譜には演奏しようとする音楽のヒントが書いてある。


音楽そのものではない。


楽譜に助けを求めても、楽譜は助けてはくれません。


助けてくれるのは、


演奏する自分。


そして聴きに来てくれる人たち。



聴衆は良いパフォーマンスを望んでいます。


よいパフォーマンスとは?


よ~く考えてみよう。


聴衆の望みは、演奏家の望み。


それが一致するように


自分を開いて広げてゆこう。




北極グマ 「光のこどもたち」より 田中カレン作曲では


みなさんを


オーロラのきらめく北極へ、ご招待しました。






テンポの速い


「くるみ割り人形」の序曲では


自分を肉食動物が獲物をねらうような態勢に


追い込んでから弾き始めました。




こんなこと


ATを勉強しなかったら絶対にできなかっただろうな・・・






* Onstage Synergy

INTEGRATIVE ALEXANDER TECHNIQUE

PRACTICE FOR PERFORMING ARTISTS / Cathy Madden


世界一のATの先生キャシーの世界一の本です。英語ですが・・モノすごくいい本です。特にパフォーマンスをする人には座右の書です。


誰か翻訳してください!