富士山   | 函南発「原発なくそう ミツバチの会」 ノブクンのつぶやき

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「原発なくそう ミツバチの会」の活動報告や事務局ノブクンの日々のつぶやきを発信しています。

富士山と言えば、普通思い描くのは、こういう構図だろう。



2014年9月 南アルプス鳳凰三山 砂払岳より 日の出の富士



2014年1月 沼津アルプスからの富士山
巨大な穴が宝永噴火口。
この噴火口が見えるか見えないか、どの位置にあるかによって
その写真を撮影したおよその場所がわかる。
伊豆半島側からはほぼ正面に噴火口が見える。



多くの国民にとって、富士山は巨大な三角形という認識だ。

しかし、見る箇所によってはまったく違った顔を見せるのも富士山だと思う。

宝永火口と宝永山(右側の突起)

1707年の宝永大噴火で出来た。宝永山の標高は2693㍍。
これ以来、富士山は噴火していない。
この噴火口の底を歩いて鞍部に出る登山道がある。

宝永噴火口の上部から、山頂方向を望む。


富士山頂のお鉢  
直径780㍍、深さ200メートル、一周約3キロ
最高峰剣が峰3776㍍から。



そして最近出かけたのがグランドキャニオン。
旺文社の山岳地図にもれっきとして記載されている隠れた名所だ。






「富士山東裾の側火山の一つ「小富士」の東側山稜を下ったところに、いくつもの火山灰堆積層が断崖絶壁のようになって連なる、通称「富士山グランドキャニオン(和製グランドキャニオン)」があります。崖は長さ約300m、高さは平均約50mで、最も高いところでは70mを超えます。
 この地層は、過去数万年分の噴火や土石流の堆積物からなり、約2900年前に起きた富士山東斜面の山体崩壊による地層もはっきりと見ることができます。それが、「雪代(ゆきしろ)」や、流水によって長い年月にわたり浸食され続けた結果、現在のような崖ができました。
 ところで、「雪代」というのは富士山での独自の呼び名で、正式には「スラッシュ雪崩」といいます。富士山では11~12月や3~4月ごろの低気圧や前線の通過にともなって、激しい雨と急激な気温上昇があったときによく発生します。
 雪代は、標高約2300~2500mの、ちょうど雪が雨に変わるくらいの地点で発生します。はじめは溶け出した雪と雨が混じった水分の多い雪崩ですが、流れ落ちるに従って山腹の斜面にある砂や岩石を巻き込み、土砂混じりの雪崩となります。流下する途中で雪がすべて溶けてしまうと、流動性の高い土石流となって流れ続けます。ときには山麓の集落にまで到達し、村を埋めつくしてしまうこともあるため、麓の人々は昔から雪代をおそれてきました。
 富士山グランドキャニオンでは、その雪代のエネルギーの大きさを、かいま見ることができます。」

「静岡大学防災総合センター」HPより転載


そして小富士とはここ



ここから15分ほど森の中を歩くと、須走口五合目の登山口がある。

富士山は奥が深い。
この自然をいつまでも残しておきたいと思う。

もっともいつ噴火をするのかわからない。
夏の最盛期に御嶽山のような噴火が起こったら、その被害は御嶽山の比ではないだろう。

防災・避難の前提となる観測・監視体制の強化が極めて重要なのに、そして日本は世界の活火山約1500のうち約7%も抱えているにもかかわらず、観測・監視体制は国際的に立ち遅れている。

 活火山110にたいして、研究者が40人程度にすぎないという。
国が設けた検討会の提言でも、最近は火山学を専攻する学生の減少が顕著であり、このままでは将来の火山防災を担う専門家を確保できなくなる、という強い危機感まで表明しているそうだ。

 火山噴火には長期的な研究が必要なのに、短期間で結果が求められる「成果主義」優先の研究環境や国立大学が独立行政法人化され、毎年予算が削減されていることが事態悪化に拍車をかけている。

こんな企業利益最優先政治の犠牲者をこれ以上出してはならない。

台風接近中、伊豆山中も激しい音がして雨が降っている。
御嶽山はどんな具合なのか、行方不明の人たちは火山灰に埋もれ、こんな強い雨に打たれているのか。
これ以上被害が拡大しないことを願う。