昔、皇族と挨拶したことがある | パドックに魅せられて

パドックに魅せられて

競馬歴45年。
馬ほど美しい動物はいません。

25~6歳ぐらいの時、山形県蔵王のスキー場で、住み込みのアルバイトをした。その時、皇族の人が身体障害者の団体を引率して、私の働いていたホテルに泊まった。

ある朝、私は外で掃除をしていた。皇族の人が上から階段で降りてきた。掃除をしている私の横を通った。私は 意識的に変な挨拶をしてしまった。「オザッス」と言ってしまったのだ。私があまり知らない人に挨拶するとき、「オザッス」なんて失礼な言い方をしたのは、あれが最初で最後。当然「おはようございます」と丁寧に言わなければならない。

その皇族の人は「おはようございます」とやや誇張したように、私に挨拶を返した。上で、ホテルの経営者夫婦がニコニコしながら私たちを見ていた。まさか、私がそんな失礼な言い方をしていたとは、たぶん聞こえていなかったはず。

若気の至りではあったが、身分制度というものはあってはならないと、私は思っている。