ヒートショックの正体 | ヒートショックのない家を建てる

ヒートショックのない家を建てる

高齢の母のために考えた家を建てた経験を通して、注文住宅全般、特に換気関係について考えます。

 母からお風呂が暑くて、のぼせて気を失いそうになったと聞きました。

 本当はこれがヒートショックなのでしょうか。

 

 母からの相談は、お風呂に入る時は窓を開けた方が良いのかということでした。

 母の家は高気密高断熱住宅なので、日頃から窓は開けない方が良いと言っていました。

 お風呂で倒れたら大変だと思って、そういう時は迷わず窓を開けるように言いました。

しかし、暑くてのぼせるというのは、良く考えてみるとおかしなことです。

 

 お風呂は他の部屋と同じ温度に保たれています。お湯を使うので暑くはなりますが、そうはいっても、のぼせるほど暑いはずはありません。

 そこでお風呂のお湯の設定温度が気になったので聞いてみました。

 

 お風呂のお湯の温度設定は43℃になっていました。

 母は長風呂が好きなので、43℃のお湯に長時間浸かっていれば、のぼせるのも分かります。

 歳を取って体温調節機能が落ちていることもあると思います。

 今のお風呂は自動的に追い焚きしてくれるので、お湯の温度は43℃に保たれて冷めることもありません。

 

 お風呂のお湯の温度設定を変更して39℃にしました。

 さらに、お風呂に入ったら「自動」は切るように言いました。

 それからはお風呂でのぼせる様なことは無くなったようです。

 

 私が子供の頃は熱いお湯に我慢して入っていたことを思い出します。

 お風呂のお湯が何であんなに熱かったのか、何で熱いのを我慢して入らないといけなかったのか不思議でした。

 

 子供は早く寝ないといけないので私は1番にお風呂に入らされていました。

 6人家族だったので最後の人が入るまでお湯が冷めない様に熱いお風呂に入らないといけなかったのでしょうか。

 今ならボタン一つで追い焚きが出来ますが、その頃のお風呂は薪で焚いていたので追い焚きは面倒でした。

 

 お風呂はとても寒かったのでお湯が熱くないと湯冷めしてしまうからというのも理由の一つでしょうか。

 熱いお湯で十分に体が温まらないと体を洗う時に寒かったのもあると思います。

 

 その時の習慣が残っていたので、母はお湯の温度を高くしていたのでしょう。

 お風呂のお湯は熱いのが当たり前で、そうしないと湯冷めして風邪をひくという昔の常識は、今の家の環境では非常識だということに中々気づかないようです。

 

 母はお湯の温度を下げてからは快適に長風呂しているようです。