よく太陽光発電で元を取れるとか取れないとかいう話があります。
一般的に10年で元が取れると言われていますが、条件によって異なるため、一概に元が取れるとは言えません。
最初の設備費用は、どこの業者に依頼するか、どこのメーカーにするか、合い見積もりを取るか、補助金があるか、などによって大きく違います。
FIT価格が下がった現在においては売電収入だけでは元が取れず、自家消費によって電気代を節約することで賄わなければなりません。どれくらい節約できるかは、電気代によります。
しかし、現在の電気代は分かっても、今後の電気代がどうなるかは分かりません。
電気代は社会情勢など、いろんな要素で変わります。
今回のウクライナ戦争などは誰も予測できなかったことです。
もっと遡れば福島の原子力発電所事故の影響で全国の原発が止まって電気代が値上がりしました。原発は何となくリスクがあるとは感じていても、実際にこんなことになるとは思ってもみなかったでしょう。
すなわち、これも予測できなかったことです。
未来の予測は不確実なので、元が取れるかどうかは分かりません。
しかし、売電や自家消費での電気代削減効果でお金が戻って来ることは明らかなので、設備投資の回収がある程度出来て、結果的に費用はそれ程高くはないとは言えます。
大体、元が取れるから付けたのでしょうか。
太陽光発電を付けた目的が「元が取れるから」ではないと思います。
では、高価な太陽光発電を付けた理由は何なのでしょうか。
将来の電気代高騰に対するリスクヘッジ
家の維持費削減のため
化石燃料消費量削減に協力するため
CO2排出量削減に協力するため
地球のため
単なる見栄
太陽光発電は他の住宅設備に比べて高価なので、元が取れるかどうかを考えてしまうのでしょう。
例えば、食洗機ならそれ程高くはないので、手洗いの手間が省けて時短になり楽になるから、みなさん付けるのだと思います。別に食洗機が無くても食器は手で洗えばいいのですから、なければならないものではありません。
つまり、時間をお金で買うのでしょうが、元は取れたでしょうか。
結局、そんなことは誰も考えないでしょう。「楽になったからいいじゃないか」で終わってしまいます。
目的は「楽をする」だったのです。
太陽光発電も目的がはっきりしていれば、元が取れるかどうかはどうでもいいのではないでしょうか。大損をすることが無いのは分かっているのですから、元が取れるかどうかで大騒ぎする必要はありません。
10年後に、結局、元が取れなかったと嘆くことが無い様に、太陽光発電を付けた目的を明確にしておくことが重要だと思います。
(そんなに大げさに考える事ではなく、お金に余裕があれば付けた方が良い設備という事かな。)