遮熱 番外編 屋根の遮熱 | ヒートショックのない家を建てる

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高齢の母のために考えた家を建てた経験を通して、注文住宅全般、特に換気関係について考えます。

 太陽光の影響を最も受けるのが屋根です。ここの遮熱は非常に重要です。

 屋根材はガルバリウム鋼板です。

 ガルバリウム鋼板は薄い鋼板なので、コロニアルに比べて熱容量が小さいため、温度が上がるのも早いが、冷めるのも早い。太陽光の反射効果が高いので、発生する熱量も少なく、夜間に熱を持ち越すことが少ない。ただし高温になるのでその下にある野地板が熱くなる。野地板は高温になって輻射熱が出るので、野地板の裏に通気層を作って棟換気によって排気することにより空気の流れを作り、野地板を冷却する必要があります。

 

 母はコロニアル屋根にしたかったようですが、ガルバリウム鋼板の方が軽く、耐震には有利なので、説得してガルバリウム鋼板にしてもらいました。鋼板屋根というと錆びやすく安っぽい昔のトタンのイメージが強かったようです。

 遮熱のためにはシルバーなど光の反射率の高い色が良いのですが、母の好みでこの色になりました。

 

 暑さが厳しい土地なので、さらに徹底して遮熱するように考えました。

 

 屋根の断熱材の上にはフクビの遮熱ルーフエアテックスを入れて、野地板からの輻射熱を反射するようにしました。輻射熱を反射すればさらに小屋裏に熱が伝わり難くなるという考えです。

 この遮熱ルーフエアテックスは表面のアルミで遮熱効果を持たせた、屋根用透湿防水シートです。

 

 これは施工後に知ったのですが、この様な遮熱シートは分厚い断熱材の入った高断熱仕様の屋根では、小屋裏の温度上昇抑制にはあまり効果がないそうです。要するに有っても無くても同じということです。

 また、タイベックなどの白い透湿シートでも反射率が70%ぐらいあって、アルミほどではないが輻射熱を反射するので、遮熱ルーフエアテックスの4分の1ぐらいの値段のタイベックハウスラップでも遮熱効果はあるようです。

 

 でも、断熱材でも熱を持つ(温まる)のだから、少しでも断熱材の温度上昇が抑制出来れば、冷めるのも早くなるのでは。断熱材の温度上昇が抑制できれば夏型壁内結露防止にも効果があるのでは。ルーフィングだから雨漏り防止効果が高い。(ルーフィングだから当たり前か。)

 せっかく高い材料を使ったのだから、何か効果があって欲しい。