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今回は わたしが投稿してますハガキサイズ“書”が出来上がるまでの作業の流れをご紹介したいと思います。
2 和紙をカット
3 裏打ちする
4 当て字を考え、“書”を書く
1 和紙生産者へ直接仕入れ
私は先日投稿しました通り、埼玉県小川町で生産されている
ユネスコ無形文化遺産に登録された手漉き和紙の“細川紙”を使用しています。
細川紙について
仕入れ先は 「小川和紙センター 窪田紙業」 さん
和紙を探しに小川町へ行き、飛び込みでご相談して以来 和紙の専門家としていつも的確なアドバイスをいただけて 少量にもかかわらず和紙をスパッとカットもしてくださいます。
また、窪田様ご自身が 重要無形文化財細川和紙 技術保持者 でいらっしゃいます。
職人気質の窪田様で、初めてお目にかかった時は少し怖い印象でしたが、和紙を大切に考えている人には 親切に的確に正確にそして すぐに動いてくださいます。私にとってはなくてはならない存在です。
2 和紙をカット
手漉き和紙は スゲタ(簀桁)と呼ばれる スノコ の大きさに出来上がります。その大きさからハガキ 大にカットしてもらうより 巻紙に仕立ててあるものを仕入れてそれを自分でカットしています。
幅だけを ハガキ 大にカットします。
3 裏打ちをする
裏打ち紙は アイロン接着のものを使用します。
接着は簡単にできるのですが、端の角から剥がれやいので 表装用の3㎜の両面テープで接着して 端の強度をあげています。
いらないところをカットし、端を折り曲げたら出来上がり。
本来は先に書を書いて、落款も押して 最後に裏打ちするのが普通ですが、墨書きした紙は墨で濡れたところが乾くとシワになります。そのシワを伸ばす為には素人ではうまくいかないので、書く前に裏打ちしておきます。(掛け軸の場合は裏打ちせずに先に書いて 裏打ち軸装を専門業者に出します)
4 当て字を考え、“書”を書く
私は 海外の方のお名前の発音に当て字をします。ほんの少しだけは意味で当て字する場合もあります。
漢字の候補を考え、その方の情報をできるだけ反映させて意味もふまえて決めていきます。
ある日の当て字候補リストです
こうして決定した漢字を漢字辞典でくずし方に間違いはないか確認してやっと筆書きができます。
五體字類(ごたいじるい)という辞典で書体とくずし方を確認
Diana (ダイアナ) Blake(ブレイク)
筆書きが終わったら 落款を押します。
落款については
「漢字 de 書」 中川 あつこ:春瓔(しゅんよう)です