場所 千葉県市川市国府台1-6-8
下総国の国府は千葉県市川市にありました。
最寄駅は京成本線国府台駅です。
![イメージ 1](https://stat.ameba.jp/user_images/20191211/14/kanezane2/d5/b2/j/o0400030014669131319.jpg?caw=800)
駅には周辺ご案内図やハイキングコース案内図があるので参考になります。
![イメージ 2](https://stat.ameba.jp/user_images/20191211/14/kanezane2/50/d6/j/o0400030014669131322.jpg?caw=800)
駅を出て北へ歩く。
台地上の下総国府があったと云う。
![イメージ 3](https://stat.ameba.jp/user_images/20191211/14/kanezane2/6f/df/j/o0400030014669131327.jpg?caw=800)
台地へ登る坂の途中に国府神社が鎮座。
![イメージ 4](https://stat.ameba.jp/user_images/20191211/14/kanezane2/cb/95/j/o0400030014669131331.jpg?caw=800)
説明板。
![イメージ 5](https://stat.ameba.jp/user_images/20191211/14/kanezane2/93/6c/j/o0400030014669131333.jpg?caw=800)
伝えによると、景行天皇の皇子、日本武尊が東征のおり、下総の賊を平定してこの台地に陣を張りました。
そして武蔵国に向かおうとしたのですが、下総と武蔵の台地の間には、たくさんの河川がデルタを形成していたため、船を使わず浅瀬を渡ることはできないものかと思案しました。
このとき一羽のコウノトリが現れ、尊の前にかしこまって「私が浅瀬をお教えいたしましょう、どうぞ私について来てください。」と申しました。
尊は大軍を率いてコウノトリの後に続き、難なく武蔵国の台地に着くことができました。
尊はコウノトリの功績をほめて、下総の台地をコウノトリに授けることにしました。
このことから、この台地がコウノトリに与えた台地、即ち「鴻之台」と呼ばれるようになったと言います。
(本来は下総国府の置かれた台地であるところから国府台の名称が起こったものです。)
本神社はこの伝承に基づいて、御祭神を日本武尊、そして「コウノトリの嘴」を御神体として、寛治元年(1087)2月8日の創建と伝えています。
一時は「鳳凰大明神」と呼ばれたこともありましたが、下総国府に建てられた神社であるところから、国府神社と称されるようになりました。
境内には稲荷神社、天満神社が祀られています。
平成4年3月 市川市教育委員会
日本武尊東征図。
![イメージ 6](https://stat.ameba.jp/user_images/20191211/14/kanezane2/b1/c1/j/o0400030014669131337.jpg?caw=800)
国府神社社殿。
![イメージ 7](https://stat.ameba.jp/user_images/20191211/14/kanezane2/33/de/j/o0400030014669131340.jpg?caw=800)
さて、国府のある台地へ登って行きます。
![イメージ 8](https://stat.ameba.jp/user_images/20191211/14/kanezane2/f1/00/j/o0400030014669131345.jpg?caw=800)
台地を登った西側には和洋女子大がある。
![イメージ 9](https://stat.ameba.jp/user_images/20191211/14/kanezane2/18/cc/j/o0300040014669131350.jpg?caw=800)
東側には千葉商大。
![イメージ 10](https://stat.ameba.jp/user_images/20191211/14/kanezane2/a2/a5/j/o0400030014669131353.jpg?caw=800)
そして間に市川市スポーツセンターがある。
![イメージ 11](https://stat.ameba.jp/user_images/20191211/14/kanezane2/95/75/j/o0400030014669131355.jpg?caw=800)
球場付近に下総国府があったと云う。
![イメージ 12](https://stat.ameba.jp/user_images/20191211/14/kanezane2/cc/30/j/o0400030014669131360.jpg?caw=800)
北には消防署。
![イメージ 13](https://stat.ameba.jp/user_images/20191211/14/kanezane2/2a/78/j/o0400030014669131361.jpg?caw=800)
特にここが下総国府跡だと示すものはありませんでした。
![イメージ 14](https://stat.ameba.jp/user_images/20191211/14/kanezane2/8d/57/j/o0300040014669131368.jpg?caw=800)
下総総社跡へ向かう。
![イメージ 15](https://stat.ameba.jp/user_images/20191211/14/kanezane2/a6/6f/j/o0300040014669131372.jpg?caw=800)
スポーツセンターの東側にある下総総社(六所神社)跡。
![イメージ 16](https://stat.ameba.jp/user_images/20191211/14/kanezane2/ea/9f/j/o0400030014669131377.jpg?caw=800)
説明板。
![イメージ 17](https://stat.ameba.jp/user_images/20191211/14/kanezane2/9a/f6/j/o0400030014669131381.jpg?caw=800)
7世紀後半の日本は、天皇を中心とした法治国家を造ろうとしていました。
そして、北海道・東北地方の一部・沖縄を除く各地を60余国にわけ、国ごとに整備をすすめました。
下総の国は現在の千葉県北部を中心に、茨城県、東京都、埼玉県の一部にあたります。
その国府(役所を核とした都市)は市川市国府台にありました。
国府には、政務や儀式を執り行う国庁があり、国庁を中心に国衙(官庁街)がひろがっていました。
下総国庁は現在の野球場付近にあったといわれています。
国司(国府の役人)は、国内の有力神社を管理し、参拝する義務がありました。
しかし、広い国内を廻るのは大変だったので、平安時代後半になると、国庁近くに国内の神々を合わせ祀った神社が建てられました。
その神社を総社・六所神社といいます。
また、国司がそのころよわまっていた影響力をとりもどすため、神の加護を得ようとしたともいわれています。
六所神社は、明治19年に須和田に移転し、軍用地となった後も、「六所の森」としてのこっていました。また、六所神社跡周辺の地名は「府中」と呼ばれていました。
陸上競技場の周辺を発掘した結果、神社そのものの遺構は見つかりませんでしたが、六所神社を区画していた遺構がみつかっています。
また、千葉商科大学内ではこの溝とともに、参道跡も見つかっています。
こうした調査結果から、初期の境内地は「府中」の範囲にあたり、国衙の北東に設置されたことがわかりました。
下総総社跡の碑の裏面にも説明がある。
![イメージ 18](https://stat.ameba.jp/user_images/20191211/14/kanezane2/a4/2f/j/o0400030014669131385.jpg?caw=800)
現在の六所神社は、スポーツセンターから東南に約10分くらい歩いた所にある。
最寄りのバス停は「府中橋」
![イメージ 19](https://stat.ameba.jp/user_images/20191211/14/kanezane2/e0/9c/j/o0400030014669131387.jpg?caw=800)
「府中六所宮」の碑と御由緒。
![イメージ 20](https://stat.ameba.jp/user_images/20191211/14/kanezane2/8c/00/j/o0400030014669131391.jpg?caw=800)
六所神社境内。
![イメージ 21](https://stat.ameba.jp/user_images/20191211/14/kanezane2/a8/ce/j/o0400030014669131393.jpg?caw=800)
市川市スポーツセンターから東へ下る坂の途中にある石碑。
![イメージ 22](https://stat.ameba.jp/user_images/20191211/14/kanezane2/a1/e0/j/o0400030014669131397.jpg?caw=800)
東面 「国分寺 五町」
![イメージ 23](https://stat.ameba.jp/user_images/20191211/14/kanezane2/17/4e/j/o0300040014669131400.jpg?caw=800)
南面 「真間山」
![イメージ 24](https://stat.ameba.jp/user_images/20191211/14/kanezane2/95/0e/j/o0300040014669131403.jpg?caw=800)
北面は六所某と書いてあったが、読めなかった。
次は、下総国分寺へ向かいました。
![イメージ 25](https://stat.ameba.jp/user_images/20191211/14/kanezane2/60/91/j/o0400030014669131408.jpg?caw=800)
(おまけ)
真間山は削られたり崩落したりして大分無くなっています。
![イメージ 26](https://stat.ameba.jp/user_images/20191211/14/kanezane2/90/98/j/o0400030014669131410.jpg?caw=800)
かつては有数の景勝地だったそうです。
![イメージ 27](https://stat.ameba.jp/user_images/20191211/14/kanezane2/a4/37/j/o0400030014669131415.jpg?caw=800)
真間山南麓の亀井院。
![イメージ 28](https://stat.ameba.jp/user_images/20191211/14/kanezane2/48/7d/j/o0400030014669131418.jpg?caw=800)
境内には、万葉集にも詠まれた真間の井がある。
![イメージ 29](https://stat.ameba.jp/user_images/20191211/14/kanezane2/f9/be/j/o0400030014669131419.jpg?caw=800)
真間万葉顕彰碑。
付近に3つある。
![イメージ 30](https://stat.ameba.jp/user_images/20191211/14/kanezane2/e6/71/j/o0400030014669131423.jpg?caw=800)
向かいには手児奈霊堂がある。
とても美人だった手児奈は、多くの男性から求婚され困って身投げしてしまったと云う。
その墓所に建てられたのがこの霊堂。
![イメージ 31](https://stat.ameba.jp/user_images/20191211/14/kanezane2/c6/99/j/o0400030014669131427.jpg?caw=800)
万葉集に収録されている真間の手児奈の歌。
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近くの真間山弘法寺。
この寺が手児奈霊堂を建てた。
気づかなかったが、階段の27段目の石がいつも濡れていて「涙石」と呼ばれているそうです。
![イメージ 32](https://stat.ameba.jp/user_images/20191211/14/kanezane2/f8/4d/j/o0400030014669131433.jpg?caw=800)
参道(大門通り)の途中にある真間の継橋。
![イメージ 33](https://stat.ameba.jp/user_images/20191211/14/kanezane2/cb/50/j/o0400030014669131437.jpg?caw=800)
説明板。
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この参道は、下総国府から上総国府につながる官道だったと云う。
![イメージ 34](https://stat.ameba.jp/user_images/20191211/14/kanezane2/9a/29/j/o0400030014669131442.jpg?caw=800)
今は、参道の両側に万葉集の歌を書いたパネルが無数に掲示されている。
![イメージ 35](https://stat.ameba.jp/user_images/20191211/14/kanezane2/9b/47/j/o0400030014669131446.jpg?caw=800)
最後に、真間川に架かる入江橋から見た下総国府のある台地。
当時、橋の付近は海だったと云う。
![イメージ 36](https://stat.ameba.jp/user_images/20191211/14/kanezane2/38/37/j/o0400030014669131448.jpg?caw=800)
本当は、国府台城が目的地だったのですが、予定していなかった万葉集のパネルなんかを一つ一つ見ていたらあっという間に時間が過ぎてしまい、至近距離にある国府台城へすら行くことが出来ませんでした。
その他、文学の道などもあり、この付近は散策にもってこいの場所でした。