福岡県と佐賀県の県境にある脊振山。その名は天竺から弁財天を乗せて飛んで来た龍が、上空で天に向かって3度いななき、「背びれを打ち振った」ことに由来するという―(諸説あり)

 

脊振神社から県道306号線を道なりに上って脊振山山頂へ。

 

<山頂への道(県道305号線)>

 

案内標識から右に曲がると、正面に航空自衛隊の基地(脊振山分屯基地)が。

 

<正面に航空自衛隊のレーダー基地>

 

なるほど、山中にしては道路事情がいいわけだ。

基地の右側を周り込んで山頂駐車場へ。

 

<山頂駐車場>

 

トイレはありますが、冬季は水道管が凍結するため使用中止。代わりに仮設トイレが設置されています。脊振神社でお借りしておいてよかった・・・

 

駐車場から少し下ったところには山頂広場が。

 

<脊振山頂広場>

 

キャンプもできるけど水場は飲料不可、トイレは駐車場のものを利用。道路凍結の恐れがあるため冬場は広場への車両乗り入れ禁止と、ほとんど野営に近い。それでもキャンプブーム最盛期の頃は結構賑わっていたそうで。無料とはいえ、すごいな!驚き

 

駐車場から山頂へは歩いて約10分。

 

<山頂への案内標識>

 

ナイキJ-地対空ミサイルを見て、

 

<駐車場から見えたナイキJ-地対空ミサイル>

 

1970年から導入を開始した、航空機を迎撃する地対空誘導弾。1994年まで配備されていたが、現在は全て退役している。誘導弾本体と発射用ブースターを組み合わせた2段式で、一部は広報館などで展示。脊振山分屯基地にあるのは弾体部モニュメント。

基地入口近くにある登山口から山頂を目指します。

 

<基地入口近くにある登山口>

 

フェンス沿いに設けられた登山道は舗装されていて歩きやすいものの、山頂直下とあってなかなかの急こう配。

 

<山頂への道>

 

フェンス超しではありますが、途中役行者像を拝むことができます。

 

<基地内にある役行者像>

 

修験道の祖師と伝えられる役行者の石像。元禄13年(1700年)造。岩座の台座上に腰掛け左足を降ろし、右足は胡坐上に組む。頭上には兜巾を被り、肩には蓑を纏う。建立主は天台衆中、本山派山伏中。石工は冨永義兵衛、武冨幸右衛門。

石段を登りきり山頂・上宮へ。

 

<上宮>

 

背後に見えるレーダードーム(別名メロンドーム)がちょっとシュール・・・

  

<入口にある碇登志雄氏(鳥栖市出身の歌人)歌碑>

 

たくさんの石灯篭が並び立つ様に圧倒されますが、これでも往時の半分ほどだとか。(現在立っている状態が確認できるものは20基程度)

 

<ずらりと並ぶ石灯篭>

 

<石鳥居近くには手水と思われる岩も>

 

石鳥居をくぐると唐破風様の冠木を乗せた石門があり、その先に石造りの石宝殿が静かに佇んでいました。

 

<石門と石宝殿>

 

石宝殿は元禄9年(1696年)、3代藩主鍋島綱茂が国境論争の勝訴を後世に残し、国境を後世に永久に確立させるため建立したもの。

 

<石宝殿の扉に施された鍋島家の杏葉紋>

 

内部には弁財天像が安置されており、1年に1度、5月3日に御開帳されるそうです。

 

<お賽銭は前扉にある穴から納める>

 

お参りしてから、石宝殿向かって左にある石段を登って山頂へ。

 

<脊振山山頂>

 

標高1,055m。脊振山は玄界灘から見える最も高い山であることから博多湾に入港する船の目印となっていたそうで、山頂に弁天さま(宗像三女神と習合)が祀られているのも納得。古来より信仰を集めていた脊振山には、遣唐使に随行した空海や最澄、円仁、円珍、平安時代2度宗に渡った栄西も入山し、航海の安全を祈願したと伝えられています。

 

<山頂にある二等三角点>

 

山頂からは北は福岡市、玄界灘、南は佐賀平野、有明海、遠くは雲仙まで望めると聞いていたのですが―

 

<佐賀側眺望>

 

<福岡側眺望>

 

・・・うん。来る途中、霧注意報が出ていると聞いたときから嫌な予感はしてたんだよね。真顔 一応晴れで、12月にしては暖かい1日という予報を受けて決行したんだけどな。

 

「これはまた来なさいってことかな?」

 

数々の山岳信仰遺跡にジャピー機遭難碑と、ストーリー性満載の脊振山。

 

<飛行家ジャピー氏遭難の地>

 

昭和11年11月19日、フランスの飛行家アンドレ・ジャビー氏が、パリ~東京間100時間懸賞飛行の途中脊振山に墜落。脊振の人たちによりジャビー氏の捜索、救出がされ、翌年3月に全快、村人から盛大な祝福と激励を受け帰国した。当時この出来事は、国を超えた脊振の村人の人間愛として話題となった。現在墜落地点には石碑が建てられている。

駐車場入口の反対側にある九州自然歩道を下れば、上宮東門寺跡もあるらしいし、

 

<九州自然歩道>

 

<100mほど下ると脊振山上宮東門寺跡>

 

快晴の日リベンジだ!(というか、そんな日来るのか?←妖怪アメフラシ)

 

<上宮からレーダー基地を振り返る>

 

ランチは三瀬に出て「ひの木屋うどん」さんへ。

 

 

<ひの木屋うどん>

 

国道263号線三瀬トンネル有料道路入口そば(佐賀県側)にあるうどん屋さん。

実は前を通るたび、ずっと気になっていたのです。ピンクハート

 

こちらの名物は天ぷらとのことで、迷わずやさい天ぷらうどんをチョイス。

 

<やさい天ぷらうどん(うれしい小鉢付き♪)>

 

うほっ、天ぷらてんこ盛り。飛び出すハート

シソ、インゲン、ピーマン、レンコン、ニンジン、カボチャ、ナス、ゴボウ。お野菜だけでも、これだけあるとかなりボリューミー!

小鉢のコンニャクとタケノコの煮物もおいしくて大満足です♪(あまりにおいしかったのでコンニャク買いました。よだれ

 

悔いなく新年を迎えるために出かけたはずなのに、早くも来年に向け課題を作ってしまった今回の脊振山登頂。きっとまた脊振山を訪ねようと思います。

 

・脊振山上宮:佐賀県神埼市脊振町服巻

・ひの木屋うどん:佐賀県佐賀市三瀬村三瀬1701-18

2025年も残すところ後わずか。周りがなんとなく慌ただしくなってきた中、「脊振山へ行こう!」唐突に相方が言い出しました。

脊振山は福岡県と佐賀県の県境に位置する標高1,055mの山で、古来より山岳仏教の里として知られています。山頂に上宮・弁財天が祀られているとのことで、「そういえば夏頃からずっと行きたいと言っていたな。」(相方は弁天さまが好きです)

悔いなく新年を迎えるためにも、ここは行っておいた方がいいかと、急きょ出かけることにしました。

 

<山道を行く(県道46号線)>

 

まずは下宮にお参り。

 

<脊振神社下宮>

 

脊振神社は脊振山山頂に鎮座する上宮と中腹に鎮座する下宮からなるとのことで、山頂に行く前にご挨拶をと思った次第です。

 

<脊振神社全景>

 

<脊振神社駐車場(トイレ有り)>

 

日本六所弁財天の一社で「脊振弁財天」と称される脊振神社。創建年代は不詳ですが、神功皇后が新羅征討の折り海上安全祈願のため、田心媛神、湍津姫神、市杵島姫神の三神を奉斎したのがはじまりと伝えられています。

 

<脊振神社鳥居>

 

仏教が渡来すると市杵島姫神をはじめとする三柱の神と弁財天が習合。唐へ渡った空海や最澄、宗に渡った栄西など多くの人々が入山し航海の安全を祈願したそうで、最盛期には「脊振千防・嶽万坊」と呼ばれ、山岳仏教の一大拠点として栄えたとか。

 

こちらの下宮は厳冬期山頂で祭祀を執り行うのが困難なため貞観年中(859年~877年)、現在地にあった白蛇神社境内に建立されたとのことですが、

 

<鳥居から御社殿を仰ぐ>

 

すごい・・・!

天を突くように伸びる杉の巨樹群、

 

<御社を守るようにそそり立つ杉の巨樹>

 

そこに漂う厳かで凛とした空気は、修験のお山そのもの。圧倒されます!

手水舎で身を清めようと柄杓に手を伸ばすと、

 

<手水舎>

 

脊振山のお水でしょうか。澄んだ水に心も洗われる・・・

 

<清らかな水で満たされた水盤>

 

身を清めたところで御社殿へ。

 

<脊振神社御社殿(明治7年の佐賀の乱で焼失したためその後の再建)>

 

神仏習合の昔は同一境内に多聞坊東門寺が並び立っていたそうですが、明治の神仏分離を受け廃寺に。しかし御社殿向かって左には脊振不動明王、

 

<脊振不動明王>

 

池には観音像。

 

<観音さまが鎮座する池>

 

脊振不動明王前の開けた場所には護摩壇も。

 

<護摩壇>

  

<駐車場にあった採燈大護摩供(さいとうおおごまく)の写真>

 

今なお神仏習合の姿を残す脊振神社。

 

<拝殿前には鈴と一緒に鐘もある>

 

日本六所弁財天の一社として、五穀豊穣、開運、財運の神として九州一円から崇敬を集めているとのことで、拝殿前にて二拝二拍手一拝、

 

<拝殿に掛かる扁額>

 

ありがたくお参りさせていただきました。

 

<御社殿前には銭洗処もある>

 

御社殿右手には白蛇弁財天が。

 

<白蛇弁財天>

 

下宮建立前の白蛇神社で、石窟に神使とされる白蛇が棲んでいることから「はくじゃさん」とも称されるとか。「この岩の中に?」と覗き込んでみましたが、こちらは氷室跡とのこと。

 

<氷室跡>

 

脊振山には天然氷を貯蔵する氷室が脊振神社裏、久保山浄徳寺裏山などにあった。茅葺の三間・六間、高さ一丈四尺で周囲が二重張りの板壁で、その間におが屑が詰められ外気を遮断する構造だった。

極寒気に脊振山中の谷に氷棚が組まれ、カケヒの水しぶきをかけて凍結させ、切り取って氷室に運び貯蔵していた。明治21年には久保山一谷での製氷許可が下りた記事が見られ、脊振の特徴を生かした産業だった。(案内板より)

白蛇さまの石窟はこの上にあるようで。磐座を思わせる巨石の間を抜け

 

<白蛇弁財天への参道>

 

参道を進むと(途中石段もあるので氷室跡前の鳥居は遥拝所なのかも?)

 

<参道より白蛇弁財天の御社を仰ぐ>

 

杉の巨木の下、石の重なる場所に注連縄が張られ小さな鳥居が置かれていました。

 

<白蛇弁財天>

 

「ここに白蛇さまが・・・」

白蛇さまの棲まう杜は、神の山・脊振山の山懐を感じさせる深閑とした雰囲気に包まれていてー

 

<白蛇弁財天背後の杜>

  

<白蛇弁財天近くに鎮座する猿田彦大神>

 

<白蛇弁財天参道から見た御本殿>

 

なんとも立ち去りがたい。

じっと身を置き、改めて辺りを見回すと、そこここにシャクナゲの木がたくさん植えられていることに気付きました。

 

<シャクナゲと境内社>

 

その昔、神さまの寄り合いで英彦山に招かれた弁天さまは、シャクナゲの美しさに心奪われ脊振山に持ち帰ろうとしましたが、英彦山の天狗に断られその望みは叶わず。それゆえ脊振山山頂にはシャクナゲが咲いていないという逸話があります。

これらのシャクナゲは、そんな弁天さまをお慰めするために植えられたものなのでしょうかね。

境内には立派な藤棚もあるので、また春に再訪できたらなぁと思います。にっこりラブラブ

 

<藤棚>

 

最後にお清めのお砂をいただいて、

 

<お清めの砂>

 

脊振山山頂へと向かいました。

 

<いざ、山頂へ!>

 

・脊振神社:佐賀県神埼市脊振町服巻1447

12月14日(日)~12月15日(月)納めのキャンプに出かけました。

雨予報を受け一旦は中止したのですが、2日前になってその雨が朝のうちに止むことが判明し。

「え?じゃぁキャンプ行けるじゃん♪」

空き状況を確認しキャンプ場を予約、速攻で荷物をまとめ、車への詰め込みも無事完了。いや~、なんとかなるもんですね。

 

2025年最後のキャンプ地は「奥八女焚火の森キャンプフィールド」さん。

 

<奥八女焚火の森キャンプフィールド>

 

昨年3月以来6度目の訪問。大好きなキャンプ場です。にっこりラブラブ

 

【前回は3月に訪問】

 

午後1時半頃到着し、管理棟で受け付けを済ませ外に出るとどしゃ降りの雨。

またこのパターンですか?魂が抜ける

 

【雨が止むのを待っての設営となった五ケ山キャンプ】

 

雨が通り過ぎるのを待って午後2時設営開始。今回利用するのは8番Eサイト。

 

<8番Eサイト(電源付きオートサイト)>

 

一昨年も利用したサイトですが、地面が芝から砂利に変わっていました。

今回もテントはogawaのティエラリンド。

 

<ogawaのティエラリンド>

 

コールマンのタフワイドドームを手放したので、冬のおこもりキャンプはこれ一択です。(車中泊にすればロッジでもできるかな?)

  

【泣く泣くタフワイドドームを手放した話】

 

翌朝は冷え込むようなので(最低気温0度の予報)、冬用シュラフに電気毛布を合わせました。

 

<冬用シュラフ&電気毛布で寒さ対策>

 

設営が完了したら甘味タイム。今回のおやつはお芋のタルト。

 

<恒例の甘味タイム>

 

ポップコーンも食べちゃう。(この無印良品のポップコーン、キャラメルがカリカリでおいしかったピンクハート

 

<12月ということでクリスマスを演出してみました(笑)>

 

それにしても気持ちいいな。雨に洗われたのか、空気が一層クリアに感じる。

目の前を流れる笠原川、

 

<笠原川が流れるキャンプ場>

 

自然を生かしたキャンプサイト、

 

<キャンプサイト>

 

奇岩・珍宝岩を望む風景。

 

<対岸に見える霊厳寺の珍宝岩>

 

ここに来るのは久しぶりだけど、やっぱりこの雰囲気好きだなぁ。ピンクハート

 

久しぶりなのでちょっとご紹介しますと、「奥八女焚火の森キャンプフィールド」さんは初心者からベテランさんまで色んなスタイルが楽しめる高規格なキャンプ場。

 

<野趣あふれるフォレストエリアのBサイト(2024年3月撮影)>

 

Eサイトエリアにあるサニタリー棟には、

 

<サニタリー棟(自販機有り)>

 

お湯の出る流し台に

 

<流し台>

 

<ご親切にも生ごみ用ポリ袋が用意されている>

 

ウォシュレットのトイレ(温座はこの時期ありがたい♪)。

 

<ウォシュレットトイレ>

 

<トイレ内洗面台にはペーパータオルも>

 

シャワーは清掃時間以外24時間利用できます。

 

<シャワー>

 

石鹸等は持参ですが、コイン式でないのは助かる♪(時間制限はないけど利用は10分が目安)エアコン完備なので湯冷めの心配もなし。

 

<シャワー共用スペース(ドライヤー有)>

 

あまりに寒かったらここに避難しようかと思うくらいぬくぬくだった・・・昇天(←やめなさい)

 

<シャワー共用スペースにあるコインランドリー>

 

早めにシャワーを浴び、さっぱりしたところで宴の開始。

 

<ビールで乾杯>

 

この時期は日が短いので早いとこ始めちゃいます。

肴は、先のみやこんじょ忘年会ツアーでGetした地鶏の炭火焼き。これをダイソーのマイクロストーブで、チビチビ炙りながらいただきます。

 

<ちょい焼きに便利なダイソーのマイクロストーブ>

 

これはアレだな、ビールもいいけど日本酒も合うんでないかい?

ということで、つけちゃいます。

 

<カセットコンロで熱燗>

 

く~ぅ、たまらん!お外で熱燗、冬キャンプの醍醐味だな。

 

やがて訪れる奥八女の夜。

 

<管理棟に灯りが灯る>

 

肴をあらかた食べ尽くし、メインに突入。

 

<本日の主役・キムチ鍋>

 

切った具材を鍋スープに入れて煮るだけ。簡単なのに、なんでこんなにおいしいんだろう。カプサイシン効果で体の中からポカポカです。ラブラブ

 

<冷めたらマイクロストーブで温める>

 

食後は焚火にあたりながらまったりタイム。

 

<焚火タイム>

 

奥八女の星空はとても美しいのですが、生憎この日は曇り模様。星は見えないと諦めていたのですが、ほんの一時頭の上の雲が晴れて。

やっぱり冬の星は格別にきれい。うっとり見上げていたら、スーッとひとつ星が流れて―「あれ、流れ星だよね?!」と相方も興奮気味。2人揃ってふたご座流星群が見られるなんて! 2025年のキャンプを締めくくる最高の思い出になりました。ニコニコ

 

明けて翌朝。

 

<奥八女の朝>

 

気温は2度。前日の雨に加え、川側のサイトということでテントは夜露と結露でびっしょり。吸水タオルで拭き上げてから朝食にします。

この日のメニューは相方カップ麵、わたしはカップスープ。

 

<お手軽朝食>

 

寒い朝手っ取り早く暖を取るにはこれに限る。(笑)またキャンプで食べるカップ麺がたまらなくうまいんだ。よだれ

 

食事に時間をかけなかった分ゆったりと朝を過ごし、9時過ぎから撤収開始。

10時半頃受付に許可証を返却し、「奥八女焚火の森キャンプフィールド」さんを後に。(その節はお世話になり、ありがとうございました。にっこり

 

<ありがとう、サイト!>

 

国道3号線に出てから上津バイパスへ。

 

<途中見たドウダンツツジの紅葉>

 

「かつや」さんでカツ丼を食べて帰りました。

 

<「かつや」のカツ丼と豚汁>

 

【実は北熊本SAで看板を見たときから「かつや」脳でした(爆)】

 

今年も海に山に、色んなところにキャンプへ行けて大満足。(後半雨に祟られることが多かったけど汗)まだまだ行きたいキャンプ場がたくさんあるので、来年はどこに行こうか?今からワクワクです。ピンクハート 

 

<冬の焚火の森とティエラリンド>

 

・奥八女焚火の森キャンプフィールド:福岡県八女市黒木町笠原9512 HP

・かつや久留米上津店:福岡県久留米市上津1-14-2 HP