ここ最近,北海道の陸上競技の話題の中のひとつに「オホーツクキッズの棒高跳」は間違いなくあると思います.
今まで北海道の棒高跳は非常に選手数が少なく,それと同じように指導者数も少ない,というのが現状でした.
指導者の数も少ないので,棒高跳を教わる子ども達が少なく,競技人口が少ない.
これが北海道の棒高跳の現状でした.
どれぐらい少ないかというと地域で言うと,網走市,札幌市,帯広市,千歳市,旭川市,滝川市が言わゆる「棒高跳の地域」と言われていて,その地域でのみ子ども達が棒高跳をすることができるというような状況でした.
棒高跳は危険が伴う競技でもあるので,指導者はつきっきりになる必要があるので,そう少ない地域の中でも棒高跳をおこなう子ども達は少数というのが現状です.
例えば,なんとなくの感覚でいうと各年代に各地域に競技者は1〜3人ぐらいです.
昔から棒高跳が盛んで棒高跳の指導者が多い網走市では多く5〜7人の時代もありました.
そういった現状の中で,私自身も網走の高校で過ごして棒高跳を誰よりも身近に感じてきました.
全国大会に行くときはいつも棒高跳をしている先輩や後輩と一緒に行っていました.
そういった中で,棒高跳選手に共通しているのが「めちゃくちゃ棒高跳が好き」という共通することと,あともう少し深堀りすると「身体能力はそこそこ」という特徴がありました.言い換えると棒高跳以外の種目で北海道大会で入賞をしたりする力や身体能力はないけれどもただただ「めちゃくちゃ棒高跳が好き」,面白いことに身体能力が高くいかにも跳びそうな人よりもそこまで身体能力が高くはない…そういう人たちが強くなっていました.
棒高跳の競技力を構成する要素には陸上競技的な身体能力の高さも関わるのですが,それ以上に棒高跳特有のポールの操作能力や空中での身体を操作する能力が必要とされていたのだと思います.
あえていうならば私の高校時代の後輩は100mのタイムは12秒台で他の種目は全くできません.
それでも棒高跳が好きで棒高跳特有の動きはものすごく上手く,高校時代のベストは4m60を越えました.こういった未知の可能性があるのが棒高跳なのです.
そういったことを踏まえた上で棒高跳を構成する要素,棒高跳の記録を伸ばす要因などを論文やアスリート達から聞き出して体系化して,余分なものを省いたシンプルすぎる練習を構築して,棒高跳チーム発足時は私が指導をしました.
それらが功を奏したのと教え子達の頑張りのおかげで北海道大会チャンピオンも輩出して全国大会にも出場をすることができました.
2023年,2024年には2年連続で全国へ出場.
2年連続で北海道チャンピオンにもなっています.
北見市の棒高跳の始まりだと思っています.
ただ教え子達の記録が伸びていくにつれて素人コーチの限界(棒高跳の感覚がわからない)を感じたので2024年に吉田祐輔コーチ(棒高跳 PB:4m80)をチームに呼び,現在の形になりました.
今,オホーツクキッズでは各学年1人のペースで棒高跳選手を育成しています.
今後のこのペースは大きく変わることはありません.「濃い指導」がオホーツクキッズのコーチングスタッフの最も大切にしていることなので・・・.
練習の様子.
金子宅のジムを利用しながら外でもドリルなどをおこなっています.
現在は棒高跳チームは高校生4名と中学生4名の合計8名.棒高跳の盛んな地域に北見市が入るのはもうすぐだと思います.