オホーツク・ロングジャンパーの集い〜2023年〜 | 陸上競技クラブ オホーツクAC/キッズ監督 金子航太のブログ

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走幅跳が専門のアスリート「金子航太」が,毎日のいろいろ「ん?」って思ったことを,コーチの視点とアスリートの視点から綴ります.

ずーっと前からやりたかったことがあります.

それは「オホーツク・ロングジャンパーの集い」です.

 

オホーツクのアスリートで走幅跳で北海道規模の大会で入賞を果たしたメンバー(男)を集めての合同練習会.

金子が教える形の練習会ではなく,参加者が自分の跳びで大切にしていることをお互いに共有して,たくさんの考え方などを知り,自分たちの競技に活かしていくという集いです.

 

私自身,このオホーツクでロングジャンパーとして育つことができたのは「つながり」があり,それによって刺激をもらい,自分を高めることができたからです.

 

自分を高められたのがきっかけが「つながり」からの刺激だったので,私自身も大学時代から帰省するたびに積極的にオホーツクのアスリートと一緒に練習をしたり,考え方を伝えていったりしました.

 

そのような「つながり」の中で日本トップクラスのジャンパーに成長をしたのが8m00の記録を持つ外川天寿(所属 走りの学校)です.毎年帰省時に一緒に練習をしていました.

 

教え方がうまいとか,指導内容が良いとか,そんなことではなく,身近な同じ地域で育った先輩や後輩からの刺激.

俺らでも,こんな田舎の地方でもできるんだという思いを共有して,価値観を変える.

そういった「つながり」をつくっていきたいと思い,この集いをつくりました.

 

今回集まったメンバーはこちら.

 

【オホーツク・ロングジャンパーの集い 参加者一覧】
主催者
金子航太 PB 7m61
2010年日本陸上競技選手権出場
 
西迫篤志 PB 7m29
インターハイ決勝進出
 
大水皓生 PB 6m57
北海道高校新人 第7位
 
後藤大輔 PB 6m90
U16陸上競技大会 第5位
 
加藤遼太 PB 6m48
北海道中学 第2位
 
中崎楽久 PB 5m76
北海道中学新人 優勝
 
石田晴大 PB 5m96
北海道中学新人 第3位
 
鎌田亜津煌 PB 6m03
北海道中学新人 第8位
 
福井慶太 PB 4m81
北海道小学 優勝
 
北海道大会優勝経験者が5名.
小学生から大人までのオホーツクの走幅跳のトップアスリートが集いました.
メンバーを集めていて改めて「オホーツクは強くなったな」と.
今までは数年に一度走幅跳でギリギリ北海道大会に入賞をするレベルだったのに,今では男子だけでもこれだけの北海道大会入賞者が揃っています.
 
昔話になりますが,私の高校時代は6mを跳べばオホーツクチャンピオンになれる.
そんな時代でした.今では考えられません.
 
練習会自体は各自でウォーミングアップ.
30mダッシュの勝負をおこないます.
走幅跳では助走時に地面を的確に捉えて,身体を進ませる技術が必要.
その土台として短距離選手にも負けない「ダッシュ力」は重要なのです.
 
今の自分を知ってもらうためにおこないました.
同じ走力やあえての走力差があるパターンなどをおこないました.

 

特別ゲストに釜澤拓也(100m PB:10"56).

100m中盤のアスリートの走りや動き,雰囲気は走幅跳選手にとって大きな刺激になります.

30mダッシュのあとは跳躍練習をおこないます.

 
今回はメンバーの代表をして北見緑陵高等学校に所属する西迫篤志(オホーツクキッズ出身)にロングジャンパーとして意識をしていることなどをメンバーに伝えてもらってから実践をしていきました.
 
篤志の意識をしていることをまとめると,
例えば五歩の場合は大前提として短い助走の中でも出せるトップスピードを踏切位置までもってくること,最初の2歩は地面を押すイメージで,残りの3歩は身体を起こして前さばきをするイメージで跳び出す.助走スピードが全助走よりも遅いぶん,腰の乗った踏切かどうかがわかりやすいので自分の感覚とすり合わせる.
こういうことを意識しているみたいです.
 
・・・これ,単純にすごいことです.
高校生の段階でここまで考えられていること,走幅跳について知識として知ってそれを実践していることはかなりの高いレベルです.間違いなく私の高校時代を越えています.
 
こういう話を直接聞くことで感じることはたくさんあったとことと思います.
良い時間でした.
 
3名の跳躍を御覧ください.
自己ベスト7m29の西迫篤志の跳躍

短助走の完成度が高い.

スムーズな跳び出しができています.

素晴らしい.

 

自己ベスト6m90の後藤大輔の跳躍

オホーツクの逸材.

瞬間的に発揮する力がまだ弱いものの,関節を固定する能力が高く,力強い踏切が魅力.

 

自己ベスト6m03の鎌田亜津煌の跳躍

ぶっ飛んでいます・・・.

亜津煌は2023年大ブレイクの予感です.

 

他のメンバーもさすが北海道で戦ってきたメンバー.

全員が長所があり,見ているだけでも私も勉強になる動きばかりでした.

今回集まったメンバーから一人が関東の大学へ,もう一人が北海道内の強豪高校へと進学します.

離れていても同じオホーツクで育ったロングジャンパー.

 

年末もしくは年始に毎年みんなで集まって刺激をし合う「集い」を2023年から毎年おこなっていきます.

いつか,この中から「8mジャンパー」や「日本代表」が輩出されることを夢見ながら集いを開催していきます.

 

第1回オホーツク・ロングジャンパーの集いの参加者

今年もオホーツクの風を走幅跳で吹かせるように頑張ろう!

来年の参加希望者は・・・北海道大会入賞もしくはそれに近い自己ベストが必要です.

もっともっと人数が増えるように指導者としても頑張りたいと思います.