審判奇譚 第八章28 | 神鳥古賛のブログ

神鳥古賛のブログ

古典。読めば分かる。

 さは云へ、訴へられたりとて、かくと示さるべき、きはやかに面やう、これ面変はり為すと云ふにあらざるは申すに及ばず。


さもあれ、余の公事沙汰とはおよそ異なり、おほかたの訴へられし者、これ常の暮らしを営みゐたり、


あらゆる骨折りを惜しまぬ良き弁護の士、これあらば、訴へ事にわづらはさるゝ事なきなり。


それにもあらで、功を積みたる者らならば、譬ひ人数さはなるうちにても、訴へられし者を余さず、それと見分くるを得るものなる。


いづれを見て、それと知らるゝやと、汝し、問はんとするなるべし。


意に適ふべき差しいらへとはならざるべう思はるれど、訴へられし者と云ふは、まさしく、すぐれて麗しき人どもなるは。


罪咎をもちて、彼れらを麗しう為成す事、これあるべからず。


その何ゆゑか━━せめて弁護する身たる我れや、かく云はざるを得ざれ━━


訴へられし者ことごとくに罪ありなど云ふ事、あり得べからざればなり。


しかるに、また、あるべき罪なへなるもの、既にして彼れら訴へられし者を麗しう為成す、など云ふもあるべうも無し。


その何ゆゑか、訴へられし者ことごとくは罪なはるなど云ふ事、あり得べからざればなり。


しかれば、こは、彼れらのうへに差し付けられし吟味筋のうへに他なく、この吟味筋のうへの何ものか、彼れら訴へられし者に付き纏へるなり。


しかすがに、麗しき人どものうちにも、すぐれて麗しき者、また、あるにはあれ。


さは云へ、麗しと云ふべきは、なべての者なり、かの、あはれおぞの奴つこブロクとて数よりほかにはあらざるなり。」となん。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

https://m.facebook.com/mitsuaki.yamaguchi.92?ref=bookmarks

 

フォローしてね…フォローしてねフォローしてね!アメンバーぼしゅう中ペタしてねペタしてね