大地の歌 Ⅱ | 神鳥古賛のブログ

神鳥古賛のブログ

古典。読めば分かる。

 グスタフ・マーラーの完成されし歌唱付き交響曲「大地の歌」の日本語版を作成せんとす。


しかれども、こは、歌としてまとめんに余りに難きものあり、更に推敲を要すべし。

 

   第二楽章「秋を寂ぶしむ」


 秋の狭霧、たなびける、青き水面を

 玉の露、結びたる、あまねき草花は、

 人ありて、ほこりかの玉の緒をうち散らし

 うるはしく貴てにきらめけ、草花のうへを。


 花の甘き香はいづれ、消え入りにけり

 あな風冷たくも、花々をうちこそ靡け

 破れしをれ枯れ残る、こがね色の破れ葉よ

 花はちす、浮かび出づるや、いつの日。


 我が心はしをれぬ

 我が心の火は消たれぬ、かそけくも

 ひぢにまどろましめん、

 来たり、汝がもとへ、つひのふる里矣

 さり、憩はしめよ

 身のみそぎを求むればよ矣。


 いとも嘆かふ、ひとり悶ゆる憂き身に

 憂れふる秋、心憂れはしむるや余りに長し、

 燦たる陽よ、愛よ、ふたゝび求む

 我が苦き涙を、目より拭ひ去れよ。



   (改訂版)

 上は、詩として一定の評価を戴きたれば、これを削除改訂せず、下に改訂版を載す。


 秋の狭霧、たなびける、青き水面を

 つゆじもの、こゝだく置けれ、草花のうへ

 みやびをは、ほこりかに玉の緒をうち散らし

 うるほし時雨れぬれ、草花のうへを。


 花甘き香はいづれ、消たれぬれ

 あな風吹きまどひ、花々をうちこそ靡け

 破ぶれ枯れ残りたる、こがね色の破れ葉よ

 花はちす、浮かび出づるや、いつの日。


 我が心はしをれぬ

 我が心の火もかき消えぬ、かそけくも

 ひぢにまどろましめん。

 来たり、汝がもとへ、つひのふる里矣

 さり、憩はしめよ、身のみそぎを望めばよ。


 いとも嘆かれぬ、ひとり悶ゆる憂き身に

 憂れふる秋、心憂れはしむるや余りに長し

 燦たる陽よ、愛よ、ふたゝび求むる

 我が苦き涙を、目より拭ひ去れよ。


 
 
 
 
 
 
 
 
 
フォローしてね…フォローしてねフォローしてね!アメンバーぼしゅう中ペタしてねペタしてね