オリンピックはいつからメダル獲得合戦になったのだろう…。オリンピック中継を横目で見ていると、とにかく「メダル、メダル…」の声ばかりが聞こえて来る。
もちろんアスリートたちにとって見ればメダルの価値は大きく、そして応援する国民たちのメダル獲得への期待が選手の後押しをしているに違いないのだが、オリンピックは「メダル」の祭典ではなく、スポーツの祭典だと言うことを忘れてしまったかのような、連日のメダル獲得報道に興醒めしているのはわたしだけだろうか。
そんな愚痴を言いたくなるような中で、水泳が今、最も熱く一人の日本人アスリートがプールを独占してしまった。
11日に行われた男子100メートル平泳ぎで、日本の期待を一身に浴びながら金メダルを獲得した北島康介選手。
世界新記録樹立というおまけ付きでの優勝に、会場はどよめきたった。
わたしは心臓が悪いので、水泳は最も苦手なスポーツの一つに入る。泳げないわけではないが、長く続かないのである。
だから、魚のように泳いでいる人たちを見ると、羨ましくて仕方がない。
人間は母親の胎内にいる時、水の中で魚のごとく泳いでいるし、祖先は水の中で生活していたという証が、指の付け根に水かきとして残っている。
だから生まれ付き泳げない人はいないわけであるが、水に対する恐怖心などがあったりすると水を敬遠しがちになってしまう。
体力がなかったり、喘息などの病気を持っている子どもを、小さい頃から水泳教室に通わせたりしている親も多い。
わたしの息子が保育園を卒業する時、「将来は水泳教室の先生になりたいです」と大勢の親たちが見ている前で話していたのを思い出す。
どんなスポーツをするにも必ず切っ掛けがあり、いずれオリンピックで金メダルを取るという大きな夢を抱くのもよいだろう。
水泳の場合ならば、人より早く泳げるようになるために練習と努力を欠かさず、毎日積み重ねて行かなければならない。
スピード水着の選択もあるだろうが、やはり必死の覚悟が自分を先へと進めて行くのである。
北島康介も大きな試練を乗り越えた結果が今に結びついている。
人間は常にチャレンジャーであるべきだと教えてくれた金メダルのニュースであった。