安藤美姫の七転八起。 | プールサイドの人魚姫

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うつ病回復のきっかけとなった詩集出版、うつ病、不登校、いじめ、引きこもり、虐待などを経験した著者が
迷える人達に心のメッセージを贈る、言葉のかけらを拾い集めてください。


スケート
フィギュアスケート界を牽引する代表の一人、安藤美姫に引退説が密かに囁かれている。先日行われたフィギュアスケート(GP)NHK杯で表彰台を逃し、ジャンプで3度転倒し不本意な4位で終わったことが「引退」の言葉に繋がったようだ。
しかし、このシリーズだけを見て「引退」などと言う言葉を軽々しく使うものではない。スポーツ競技は結果が全てを語るが、常に100%の力を出し切れるほど人間は完全なものではなく、どんなに優れた選手であろうと大きなプレッシャーと戦いつつ、万全なコンディションを維持することは難しい。
練習不足を指摘されているようだが、時には身体を休め心と身体のバランスを保つためには休息も大事な要素である。氷の妖精と謳われ、過去に数々の栄誉を残して来た彼女の演技には鋭い刃物のような切れ味がある。
浅田真央とは対照的な滑りを見せ、スピード感溢れる大人の魅力をしなやかな身体から存分に引き出し、一種怪しげな魔女のようにリンクを操るミキティ。
転ぶことを恐れず、常に挑戦する彼女の姿勢は高く評価したい。今回の結果に悔しい思いをしているのは彼女自身であるし、この失敗をバネにして更に高みを望むのは間違いないだろう。ファンもそれを願っているはず。七転八起、これが安藤美姫の持ち味。そして全ての人生は七転八起だとつくづく感じさせるスケートだった。