朝青龍の蒙古班。 | プールサイドの人魚姫

プールサイドの人魚姫

うつ病回復のきっかけとなった詩集出版、うつ病、不登校、いじめ、引きこもり、虐待などを経験した著者が
迷える人達に心のメッセージを贈る、言葉のかけらを拾い集めてください。


会見
疑惑だらけの土俵に背を向け足早に去った朝青龍が11月30日帰って来た。故郷モンゴルの地で、自分の愚行について考え反省したかどうかは本人のみぞ知るところである。
朝青龍を待つ記者会見場は詰め掛けた報道陣で埋め尽くされた。高砂親方と同席し、謝罪会見が淡々と進む中、マイクの数とカメラのシャッター音が会場に冷たく鳴り響く。亀田大毅の坊主頭が遠い過去の物に思えるほど冷たく乾いた空気が降り注ぐ。
会場からは厳しい批判とも取れる質問が飛び交う。額に少し汗を滲ませ、返答に詰まると親方が弟子をかばうように質問を切り返した。親方にとってみればやはり弟子はかわいいもの。出来の悪い子どもほどかわいいものだと親心が湧くのも無理はない。
厳しい批判に同情する声もあるようだが、批判の裏返しには期待が込められている。それも世間からの愛情だと気付けば、彼は堂々たる横綱に成長するだろう。故郷に帰れば優しい家族や親族がおり、温かく迎えられ赤子のように甘えることが出来ただろう。
朝青龍の尻に蒙古班がまだ残っている内は大人として更に横綱として認める訳にはいかない。
初場所から土俵に上がるという相撲に対する積極性は評価したいが、敢えて押忍の心を学ぶよい機会かも知れない。