レタリングシートを使う製品が登場 KATO 2024/9 | 金屋代かずおのお部屋

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JR初期の懐かしい列車が登場

(画像はイメージです.製品とは異なります)

 

4/26,KATOは主に2024年9月に発売する製品を発表・受注開始しました.今回は,1990年代前半当時の皆様の鉄道ファン生活を思い起こす内容になっていました.早速見ていきます.

 

 113系 東海道線東京口

昔からNゲージ鉄道模型製品が存在し,引退した現在となってもこの車両が東海道の顔である印象が強い車両です.今回は1993年ごろの時代設定として,2階建てグリーン車サロ124が含まれた11両編成で,JR東海の4両編成と組んでいた内容となります.

注目すべきは「化けサロ」ことサロ110-358がラインナップされていることでしょう.当時は編成の組み替えが激しかった時期ではありますが,多くの検証がなされており,その分価格は16両で58,630円となっています.ただし,特に,単品売りされているサロ110-358が欲しい方は予約したほうが良いと思います.

 

 E233系3000番台

そして現在の東海道線がこちらです.今回からスロットレスモーター装備になりました.後期の増備車であるE16+E66編成であるのは以前の製品と同様なので,113系はもちろん,入れ替わりに引退した211系とも並ぶことはありません.そもそもこの製品は国府津に転籍後の姿です.

 

  急行「まりも/大雪/利尻」関係

今回の14系客車はJR時代設定の北海道内夜行急行「まりも/大雪/利尻」です.こちらも時代設定は細かく,釧路所属の車両でセットが構成されていますが,KATOのNゲージ製品としては珍しく,車番をレタリングシートで変更できるようになっています.これにより都合3両(スハネフ14-502・オハネ14-504・スハフ14-502)増やすことができます.さらに,セットには先日発売になったJR貨物北海道支社使用のDD51を用いて,国鉄色のJR北海道のDD51を再現できるナンバープレートまで用意されています.

 

牽引機は「ED76 500」「DD51」が,当時のJR北海道仕様で登場します.

 

  その他の製品

  • 「旅するNゲージ」にE353系が8月に追加されますが,「旅するNゲージ」は訪日観光客の方々のための製品です.したがってE353系の製品名は,常に訪日観光客の方々で混雑している「富士回遊」を冠するのが自然といえます.
  • SL乗務員の人形が7月に発売されます.やや高額ですが,昨今は3Dプリンタ製の方が優れた製品が作れるのかもしれません.
  • 16番のオハ35系(茶)とスハ43系(青)の製品が再販されます.実に2,000円もの大幅値上げになっていますが,依然として16番の製品としては安価です.
  • 今回受注のアメリカ型は,EMDが戦前〜戦中に製造した入れ替え機「NW2」で,サンタフェ・BN・UPが用意されます.12月発売予定です.
以上です.関東の車両と北海道の車両が2ヶ月連続で受注される事態となりました.1990年代の鉄道事情を体験された方には懐かしく,そうでない方にも当時に思いを馳せることはできそうです.
今回のDD51は「オリエントエクスプレス」の牽引にも使えます.全体的に価格が高くなっていることはどうしても否めず,例えばかつてKATOで発売されていた「北斗星 JR北海道仕様(品番10-163・10-804〜806)」あたりが再生産されればよかったのではとも思います.また,この枠では「はまなす」の再生産も有力で,カタログには掲載されていましたが,現行の基本セットのスハフが2両とも大井川鐵道に譲渡されているため,この辺りの兼ね合いもあったと思われます.
筆者としても今回発表された製品は導入されてもおかしくないのですが,微妙に欲しい仕様と異なっている,既存のコレクションで十分に見立てられていると判断しました.なかなか厳しい時期が続きます.
 

  ところで

明日4/27は下松市で「道路を運ぶ鉄道車両見学プロジェクト」が開催されます.約1時間半をかけ,日立製作所と下松駅を往復する,これまでと異なりパレード色が強い内容です.当日は雨が降る可能性がありますのでお気をつけてお越し・見学できればと思います.

日立製作所構内の史料館が開放されるなどイベントが追加されています.詳しくは以下のURLからご覧ください.

 

https://kudamatsu-cci.or.jp/news/rikusou2024/

 

なお,今回陸送する「国営台湾鉄路株式会社 EMU3000」はKATOからの製品化が決定しています.