特急と同格の価値が認められた
列車種別は変更になっておりませんのでご注意ください．
本日，JR西日本は，「SLやまぐち号」などで使用される，35系4000番台を使用する列車に適用する「指定席料金・グリーン料金」を，3/16以降から以下のように変更すると発表しました．(列車名が変更になる場合，DL牽引・他線区運行の場合も同額です)
- 普通席：530円(一部期間は330円)→1,680円
- グリーン席：780円または1,000円→2,500円
SLの維持管理・運行要員の方の育成に大変な費用がかかるのは容易に想像がつくため，値上げはやむを得ません．おそらくは同じくSL列車であるJR北海道「冬の湿原号」・JR九州「人吉」を参考に価格設定をしたのでしょうが，実はこの価格，普通車は新山口〜津和野を「スーパーおき」を利用した際の指定席特急券(通常期)より50円安い程度，グリーン車は，新山口〜津和野を特急グリーン席を通常期に利用した場合と同一の額です(現在「スーパーおき」にグリーン車はありません)．つまり，35系4000番台を利用することに，特急型と同等の金銭的価値を認めた，ということになります．その料金は決して安くはないため，筆者が以前行っていた「ノベリティ目当てに新山口〜山口で利用する」ような利用は少なくなると思います．それでも，SLの列車は大変貴重でありますので，この機会に35系4000番台を利用していただきますと幸せます．この料金はあくまで「指定席券」であるため，青春18きっぷなどでは引き続き乗車可能です．
なお，長期に渡り修理中であったD51 200は修繕の目処がたち，5月ごろ以降の運転再開を目指すと，同時に発表されています．
https://www.westjr.co.jp/press/article/items/240219_00_press_SLyamaguchi.pdf
個人的には「12系」「サロンカーなにわ」を使用する際もこの料金が適用されるかどうかに注目しています．ただし，12系は2018年以降，「サロンカーなにわ」は2010年以降，「SLやまぐち号」関連の臨時列車では使用されていません．また，この機会に「SLやまぐち号」を正式に特急に格上げする，車両の座席をスハ44のイメージで転換クロスシートにする，なども検討されていたかどうかも気になります．なお，正式に特急に格上げされると「青春18きっぷ」などでは乗車できなくなります．
また，本日JR西日本は，不定期的に開催している「吹田総合車両所 車両撮影ツアー」の，3/17実施分の告知の中で，「681系W08編成」を廃車にするとも発表しました．この編成は1/1の能登半島地震で七尾〜和倉温泉で閉じ込められていた編成でした．
https://www.westjr.co.jp/press/article/items/240219_00_press_suitasharyou_1.pdf