2023/9/23 その1 「おろち号」引退直前の出雲坂根駅の賑わい | 金屋代かずおのお部屋

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「おろち号」ラストシーズンへ

2023/9/23,筆者は「広島県内からバスに乗り,奥出雲おろち号の『出雲三成→木次』に乗車する」旨のツアーに招待され,参加しました.企画・招待をしていただきました幹事の皆様に,まずはこの場を借りてお礼申し上げます.このツアーについてはこれから3記事でまとめて紹介していく予定で,それぞれに動画がつく予定です.

 

早速ですが,記事冒頭に動画を紹介しておきます.

 

 

 

  奥出雲おろちループ

木次線に対応するのは国道314号線(北部)ですが,木次線の「出雲坂根〜三井野原」の区間の道路は「奥出雲おろちループ」となっています.1992年に開通したこの2重ループ区間はたちまち人気名所となり,途中には道の駅もあります.そして,この区間は木次線の車窓としても人気で,「奥出雲おろち号」の存在意義にもなっています.

なお,さすがにこの区間の「奥出雲おろち号」のチケットは取れなかったとのことでした.旅行会社により事前に押さえられていることが大きく,通常でもなかなかチケットが取れない「奥出雲おろち号」のチケットがますます取れない一因になっていると思います.

 

  出雲坂根駅

出雲坂根駅に到着しました.数台分ではあるものの駐車場も備えます.

3段式スイッチバックがあるためか駅構内は広々としています.

通常の駅のようにあたかも画像の右方向に進むと三井野原駅に行けるように書かれていますが,

その先は行き止まりです.使われていない側線も残っていました.

無人駅ではあるものの,入場料として150円以上を支払っておきました.

駅前には「延命水」という湧き水があり,出雲坂根駅のもう一つの名物となっています.

さらに,土曜・日曜は名物の焼き鳥の準備が進んでいます.焼き鳥を販売する店舗が営業している場合には鉄道グッズ・上述の延命水を入れる入れ物を販売しています.入れ物のお勧めは100円の懐かしいお茶ボトルです.鉄道グッズは「奥出雲おろち号」・木次線関連のみならず「やくも」・「サンライズ出雲」など島根県内に関するグッズがあります.なぜかタオルなどが入った「サンライズトラベルセット」まで販売されていましたので買ってしまいました.

食品は上述の焼き鳥のほか,鶏皮の唐揚げや出雲そばなどが販売されています.午後の焼き鳥の販売は後述の備後落合行き列車到着後から開始,さらに「奥出雲おろち号」停車中は「おろち号」の乗客が優先されて案内されます.数量限定であることも含めて注意ください.

筆者も焼き鳥を買って食べましたが,肉・タレともクセがなく自然なおいしさが特徴的だと感じました.

 

  列車の発着

木次線のような閑散線区において,列車の交換は一大イベントです.まず,13:32ごろに13:50発備後落合行きの列車が到着します.

木次線で使用されるキハ120のうち4両には「次へつなごう,木次線.RAIL is BATON.」のラッピングがなされています.「奥出雲おろち号」廃止後の木次線の需要を一手に担う存在として,「あめつちの木次線・出雲横田までの乗り入れ」に次ぐもう一つの回答です.全くもって「奥出雲おろち号」の光景には力不足感がありますが,現在のJR西日本・沿線自治体では資金面・効果面の関係でこれが精一杯でした.これは「さくら」色で,全4色と黄色のツートンになっています.

13:50ごろ,「奥出雲おろち号」が3段式スイッチバックを降りて出雲坂根に到着,すぐに備後落合行きが発車します.注意点として,このような運行体系であること,出雲坂根駅の構内踏切はスイッチバック側にしかなく,この間常に警報器が動作している状態になっていることから.出雲坂根駅での備後落合方面への折り返し乗車は行えません.という説明をすることになります.筆者も以前乗車した際には出雲坂根ではなく,三井野原で折り返しました.

撮影上の注意としてはカメラコースが限定され,思い通りの写真はまず取れないと思っておいた方が良いです.筆者も,今回の撮影では動画に出雲坂根の入線シーンを収めるのを断念しました.

乗客の方の撮影・買い物,そしてエンド交換を行ってしばしの休息の後,「奥出雲おろち号」は木次へ向かいます.我々もそろそろ出発しておく必要があります.

「奥出雲おろち号」の運転スピードは遅く,出雲坂根を出発後すぐにバスが追い抜くシーンが展開されました.国道314号線は木次線と比べるとショートカットしているため,出雲三成駅にはかなり早く到達できました.

 

ここからは乗車記となりますが,「奥出雲おろち号」だからこそできる,当ブログでも前例のない記事構成でお届けします.

 

続く