(これが最後)
これまでの旅路
すでに23:55を回っておりますが,ようやく「かもめ45号」が到着しました.諫早駅では,この列車からはそれ相当の降車客があり,このような遅い時間まで特急が設定されていることも理解できました.そして,すでに満員以上の自由席にさらに乗り込みます.
使用編成は885系のSM3編成でした.「かもめ」用に仕向けられたこの編成は2003年に長崎本線で脱線転覆事故を起こし,小倉側の3両が代替新造されるという,長崎本線での特急高速化の歴史を全て背負う編成です.この日の「かもめ45号」の指定席3両はもちろん満席,その多くは旅行会社によるツアーによるものであり,特にグリーン席12席は全てが団体扱いとなっていました.
車内はご覧の通り,通路までぎっしりの超満員です.これでも年末年始・GW・お盆などの最繁忙期にはこのような混雑になりうるので想定範囲か,ラストランにしては思ったより少ないのではと感じました.とはいえ深夜の列車としては異例の大混雑です.車掌の方の巡回もなく,車内補充券の発行は行いようがありませんでした.
ここでできることは,カメラを回しながら約20分間耐えるのみです.この時間帯にも長崎→諫早では2本列車が走っており,これらの列車と交換しながら進んでいきます.すぐに日付は9/23になりました.この区間でも揺れと耳ツンに悩まされましたが,特急の利用ではこれが最後です.
なお,この区間で撮影した画像はほぼ公開に向いていないものばかりであり,長崎駅での諫早方面での終列車は繰り上げられてしまいました.
浦上駅でも多くの降車客,そして少々の乗車客がいました.こと,浦上では降りる予定の方が降りることに時間がかかり,さらに列車が遅れます.筆者も降車をスムーズに行うために5号車に移りました.
浦上→長崎での3分はこの動画が全てであります.「かもめ48号」と異なり,この「かもめ45号」が最終の博多発長崎行きの直通列車であることを意識した放送は,少なくとも諫早→長崎ではなされませんでした.列車が遅れていてその旨をお詫びする必要があったこと,浦上→長崎はわずか3分であること,浦上駅の手前はJR九州の在来線で最長で,関門トンネルより長い「長崎トンネル」であり放送を行ってもほぼ聞こえないことから止むを得ないことでした.
そして,長崎駅に降り立ちますが,深夜でありながら多くの人々の姿がありました.
「かもめ45号」では約20分ほぼ身動きできなかったにも関わらず,単独の1記事に値する経験でした.そして,いよいよ「かもめの誕生日」2022/9/23を迎えました.
「9/23 第1章」へ続く