(改装された明るい駅)
新型コロナウイルスの蔓延のため，2021年の旅行シーズンは断続的かつ，それぞれの期間が非常に短いものとなってしまいました．このような期間に行う旅行は必然的に日程・費用ともに短期集中になってしまいます．
さて，「36ぷらす3」は肥前浜駅に停車しました．時刻表ダイヤ上では通過となっており，肥前浜発着の特急券を購入することはできません[1]．しかし，肥前浜駅では「36ぷらす3」の乗客は下車の上，地元の方によるガイドツアーなどのおもてなしを受けることができます．「グリーン券プラン」でも参加できます．
肥前浜は日本三大稲荷神社の一つと言われる「祐徳稲荷」の門前町で，水がよく日本酒の名所と言われます．京都の伏見を思い起こします．肥前浜駅は蒸気機関車の給水もかつては行われていました．最近改装され，観光拠点のほかバーも開業しました．
「かし丸」なるキャラクターが出迎えてくれました．
それでは，ガイドツアーに参加することにします．
白壁に瓦，石造の煙突が並ぶあたり典型的な日本酒の名産地の街並みです．30分程度ですのであまり奥へはいけません．祐徳稲荷神社は肥前浜駅からかなり離れており，実際に行く場合は肥前鹿島駅からバスに乗ることが一般的です．
駅に戻ると名産品のマルシェや利き酒が行われていました．
肥前浜駅は「36ぷらす3」の車両をよく観察できる場所でもあります．
2号車です．通常の787系に比べて窓が角っぽくなった印象があります．
3号車です．通常の787系とは向きが入れ替わっています．
ロゴはマイネ77系と同様の立体構造です．模型製品化の場合は金型で再現してその上から印刷したいところです．
4・5・6号車は一部の窓が埋められています．ボディの新規製作が必要です．
クーラーも黒いです．
屋根も真っ黒です．「黒い787系」は細部までしっかりとなっていました．
ところで，3番乗り場に気動車が入っていますが，
この日は，「やませみ・かわせみ」が団体臨時列車で運行されており，「36ぷらす3」の乗客とは別のおもてなしを受けていました．肥薩線の長期運休は結果として，JR九州に団体臨時列車や多客臨時列車に使用するいわゆる「ジョイフルトレイン」を3編成7両を事実上もたらす結果となりました．
元がキハ47型であるとは思えない豪華な装飾です．肥薩線沿線の復興アピールのためにも多目的に使用されて欲しい車両です．
ツーショットを撮っておきます．
まさかの出会いとなりました．
そろそろ「36ぷらす3」が長崎へ向け出発しますので乗り込み，この先は次の記事で紹介します．
(次回の更新はブログ構成の都合上，8/3以降となります)
参考
前回同様「はやぶさこまち」さんの記事を紹介します．
ところで
西九州新幹線の開業に伴い，「肥前鹿島〜諫早」は非電化化・ディーゼルカーでの運転となるとアナウンスされていますが，肥前鹿島駅に折り返し設備がないこともあり，電化を維持する区間を「肥前浜」まで伸ばすことが報じられています．肥前浜駅には3本の線路があり留置可能で，電車を有効活用できコスト削減につながるほか，上述の通り肥前浜自体も観光地要素があるため嬉しい決定です．ぜひ，「36ぷらす3」においてもこのおもてなしを続けていただきたいと思います．この場合は，「36ぷらす3 金の道」は江北駅(西九州新幹線開業日に肥前山口駅から改称)に戻り，武雄温泉・ハウステンボス・佐世保へ向かうと良いのではと筆者は思います．DD200-700に引かせて長崎本線を進むことは，サービス電源の供給の関係上厳しいかなと感じます．
それにしても，「諫早〜長崎」の電化はそのままなのでしょうか？YC1型ではなくBEC819系を増備するのでしょうか？この区間には車両基地がないためこの区間の電化維持も必要ないように感じます．
[1]：団体臨時列車での運転では肥前浜駅で乗降できる場合があります
(例：http://www.jrkyushu.co.jp/common/inc/news/newtopics/__icsFiles/afieldfile/2021/07/28/210728_363_39.pdf )．
また，10/4運行の便からは肥前浜駅からの乗降が可能となり，下り列車のみならず上り列車でも乗降できます．通常の切符のみならずランチ・ディナープランでも利用できます．
http://www.jrkyushu.co.jp/news/__icsFiles/afieldfile/2021/07/28/210728_10gatsu.pdf