アタック真理ちゃん!総集編。
総集編といっても、そのような番組が放送されたわけではなく、私が勝手に番組の総括をするということであり、総括というと左翼組織みたいでイメージがよくないですね。番組全体の感想を述べて、うんちくと能書きを垂れるといったところでしょうか。
アタック真理ちゃん!は、とにかく良かったですね。大満足でした。放送前はあまり期待してなかったし、見れなくてもいいくらいに思っていたのですが、予想はハズレて、回を重ねるごとに充実していき(途中残念な企画もあったが)、最終回で最高潮に達したということで、絶対に見ておかなければならない番組でした。
アタック真理ちゃん!について、
週刊平凡 74年3月7日。以前に掲載したことあり。
新番組のアイデアを募集したところ、問い合わせの電話が殺到。そして1万8000通もの手紙が舞い込んだということですが、7歳から20歳までの年齢制限があるにもかかわらず強引に応募してきた70歳のおじいさん。
放送時間帯からして、子供向けに作っていた番組であり、子供を会場に招いてアタックゲームのようなことがやりたかったようですね。それが後半からは、本格的な歌謡ショーに変わっていったということです。
グッド・アイデアを出した10人の人に〝アシスタント・プロデューサー〟として番組の企画、立案に参加してもらう、というオマケがついたことから、こんな騒ぎとなったようだ。
実際に企画会議に参加して、それが反映されたのかどうかはわからないですが、アイデアの7割が公開番組を主張したので、新番組は公開を原則とすることになりそうだ、とあります。
公開番組、うまくやれるのかなと心配していたのですが(50年近く前のことを心配するのもおかしなことだが)、司会の桂三枝のおかげもあって、うまくやれていたように思います。
意外だったのが、番組の制作に、かなりの熱意と気合が入っていたこと。「とび出せ!真理ちゃん」「はばたけ!真理ちゃん」からして、ワンパターンで途中で飽きてくる(私は飽きっぽい)のだろうなと思っていたところ、試行錯誤を重ねて次から次へと良いシーンが出てきて、終わりへ行くほど良い番組になっていきました。
そして、真理ちゃんがこんなにも元気に、張り切ってやっていたのには驚きましたね。自分の番組なので盛り上げなければならない、人気と売り上げも落ちてきていたので頑張らなくてはいけない、という気持ちが伝わってきました。
張り切りすぎたのか、この頃には肉体的に限界であったと、後に語ってますが、精神的にもかなりキツくなってきていたようです。
この番組の途中で、いわゆるイメージチェンジに入ったということですが、歌う歌がガラリと変わったというだけで、番組内で急にキャラクターが変わったというわけではなく、少しシットリしたかな、という程度でしたが、それでも番組の内容が後半へ行くほど良くなっていったということも相まって、イメージチェンジは、滑らかにうまくいきそうだなと、そんな感じがしたのですけどね。
番組が盛り上がった理由として、ゲストの存在も大きかった。渡辺プロのタレントだけでなく、70年代のスターたちの全盛期の姿を見ることができたのはよかったです。
2話。オープニングとエンディングで「あなたとともに」を元気よく歌う姿が印象的であった。
2話。「恋人たちの港」
3話。チビッコが参加したアタックゲーム。会場の大勢の子供たちの姿が目を引いた。
3話。個人的に番組での一番の名場面は、
優勝の賞品(ミズノのグローブとバット)よりも、参加賞のおもちゃのほうがいいではないか、交換してくれ。と不満そうな顔がよかった。
5話。番組を彩った華やかなゲストたち。
9話。
11話。
11話。浅田美代子と「赤い風船」
時間ですよのコンビでノスタルジーに浸かる。
13話。やはり最高のゲストは沢田研二さん。二人のお似合いの姿に、会場から冷やかしの声が飛び、大いに盛り上がった。6話で「危険なふたり」を二人で歌うシーンもよかった。
14話。チェリッシュと歌うシーンもよかった。
15話。さんふらわあ号からお届け。
20話。マリンプールから。アン・ルイスと研ナオコの水着姿が目をひいた。
21話「恋と海とTシャツと」振り付けが楽しみであった。
25話。桂三枝とあのねのね、番組が盛り上がったのも彼らのおかげです。
最終回。堺正章と「涙から明日へ」「赤い風船」など。
最終回は最高の放送であった。
最終回。「想い出のセレナーデ」
涙をためて歌う姿が印象的であった。歌唱も容姿も素晴らしかった。
シリーズ第4弾「アタック真理ちゃん!」の放送は終わってしまいましたが、番組後半の続きで、第5弾「はばたけ!真理ちゃん」は、歌謡ショーにバラエティーの要素を加えた路線でいってほしかったのですが、番組の制作は大変であっただろうし、放送時間帯からして、大変なわりには数字をとれなかったのかもしれないですね。
公開番組として、歌とトークなど一定の成果があったので、次は演技ということで、「世界の名作を真面目に取り組む」「何回もかけて一つの物語をやろうと」と言ってますが、一度に何話分かの収録ができればそれは都合がいいですね。もっとも、2月からの長期休暇の影響で、収録の時間があまりとれずに、本腰を入れて番組に取り組むというわけにはいかなかったようなので、それでよかったのかもしれない。
「アタック真理ちゃん!」総集編、おわり。