◇障害者虐待防止法が、通報義務を定めている理由
障害者虐待防止法第16条には、
障害者福祉施設従事者等による
虐待を受けたと思われる障害者を発見した者は、
速やかに市町村へ通報しなければならない
と定められています。
つまり、
👉「見て見ぬふり」は許されない
ということです。
私は、
この条文には、
とても大きな意味が、
あると思っています。
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◇障害者虐待には5つの類型があります
障害者虐待防止法では、
「虐待」は身体的な暴力だけではありません。
主な類型は次の5つです。
・身体的虐待
・性的虐待
・心理的虐待
・放棄・放置(ネグレクト)
・経済的虐待
多くの方は、
「虐待」と聞くと、
殴る、蹴るといった身体的虐待を、
思い浮かべるかもしれません。
また、何故か
👉身体的虐待ではなく、心理的虐待なら問題が軽い
と思ってしまう方もいます。
しかし、
私は特に知っていただきたいのが、
👉心理的虐待です
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◇言葉は、心に深く残る
障害のある方、
特に自閉スペクトラム症や精神障害のある方は、
強い叱責や威圧的な言葉、
人格を否定するような対応によって、
深い心の傷を負うことがあります。
もちろん、
トラウマの生じ方は人それぞれであり、
すべての方に同じ影響が出るわけではありません。
しかし、
心理的虐待が長期間にわたり、
心身に深刻な影響を及ぼすことは、
虐待防止法でも重要な問題として、
位置づけられています。
その傷は、
数日で消えるものではありません。
何年、
時には一生、
その人の人生に影響を及ぼすこともあるのです。
つまり、一生影響を及ぼす傷をつけるということで、
👉心理的虐待は暴力と同じ
なのです。
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◇「仕方ない」では済まない
インターネットのコメントなどを見ていると、
こんな意見を目にすることがあります。
「パニックで暴れるのだから、
強い口調で止めるのは仕方ない。」
確かに、
切迫した危険を避けるため、
安全確保が必要な場面はあります。
しかし、
だからといって、
叱責や人格否定、
恐怖によって行動を抑え込むことが、
支援として、
正当化されるわけではありません。
むしろ、
恐怖によって一時的に静かになったように見えても、
本人の不安や恐怖は蓄積し、
次のパニックをより
大きくしてしまうことがあります。
そして、
制止のための口調がより強くなる…
後は、このループが続く。
私は、これこそが
👉悪循環
なのだと思います。
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◇苦しむのは本人だけではありません
心理的虐待によって、
本人の不安が増大し、
行動障害が悪化すれば、
苦しむのは本人だけではありません。
家族も苦しみます。
支援者も苦しみます。
医療や福祉の支援も、
より多く必要になります。
結果として、
社会全体の負担も大きくなります。
つまり、
👉虐待は障害者本人だけの問題では無いのです。
社会全体に影響する問題なのです。
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◇だから通報義務がある
障害者虐待防止法は、
虐待を「見つけた人」に、
通報義務を課しています。
これは、
誰かを罰するためだけではありません。
虐待を受けている障害者を守ること。
そして、
虐待が深刻化する前に、
支援へつなげること。
そのための制度です。
👉「通報すると迷惑がかかるのでは…」
そう考えてしまう方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、法律は、
👉「速やかに通報しなければならない」
と定めています。
それだけ、
早期発見・早期対応が、
重要だということです。
ですから、
虐待を見かけたら、
👉躊躇することなく通報をお願いします。
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◇虐待は「支援」とは呼ばない
私は、
障害福祉に携わるすべての人に、
お願いしたいことがあります。
どれほど支援が難しい方であっても、
恐怖で行動を抑えることを、
支援と呼んではなりません。
本当の支援とは、
障害特性を理解し、
安心できる環境を整え、
本人が落ち着いて生活できる方法を、
一緒に考えることです。
それは、
時間も知識も必要です。
しかし、
その積み重ねこそが、
本人の笑顔につながり、
家族の安心につながり、
そして、
社会全体の利益にもつながるのだと、
私は信じています。
