東洋医学からみる便秘についてお伝えしています。
前半はこちら↓
あなたの便秘はどんなタイプ?便秘といっても色々あります。【便秘について:前半】
前回は
余分なものが溜まって便秘になる場合(実証)
をまとめました。
今回は
体に必要なものが足りなくなって便秘になる場合(虚証)
について書きます。
①気が足りなくなっている場合
気についてはこちら↓
人がまとっている空気感=気(エネルギー)!?【漢方・薬膳の基本:気血水②】
食欲不振、手足の冷え、むくみ、汗…その原因は「気」にあるかも。【漢方・薬膳の基本:気血水③】
トイレにいきたいけれど、いってもなかなか出ない
便はやわらかい
疲れやすい
元気がない
息切れがする
などの症状がある方です。
気が足りていないため起こります。
気は元気や新陳代謝のエネルギー。
色々なものを動かす働き(推動)あるので
その力が足りなくなってしまい
腸を動かすことができなくなって便秘になります。
対策は気を補うこと!
胃腸を整える
よく噛んで食べる
食べ過ぎない
脂っこい・冷たい・刺激の強いものは避ける
しっかり睡眠をとる
さつまいも、じゃがいも、かぼちゃ、鶏肉などの
気を補う食材をとる
です。
②血が足りなくなっている場合
血についてはこちら↓
「血」は体だけじゃなくて心も支えているよ。【漢方・薬膳の基本:気血水④】
硬いコロコロした便
硬くてなかなかでない
めまい・立ちくらみ
顔色につやがなく白っぽい
眠れない
爪がもろい
動悸
などの症状がある方です。
血は血液だけでなく必要なホルモンや栄養も含むと考えています。
血も水を多く含みます。
血が足りない=潤いが足りない
なので、腸の潤いがなくなり便は硬くなります。
それに加え、血が足りないことによる
めまい、顔色が悪い、眠れないといった症状も
あわせて出てきます。
対策は血を補うこと。
不規則な生活を見直す
朝食をしっかり食べる
夜更かしをしない
黒い食材(黒ゴマ、黒豆、プルーンなど)
赤い食材(にんじん、トマト、クコの実)など
を摂る
です。
③水が足りなくなっている場合
水についてはこちら↓
潤いとわかわかしさの元、それは「水」。【漢方・薬膳の基本:気血水⑤】
硬いコロコロした便
硬くてなかなか便が出ない
やせ型
顔が赤い
ほてり
寝ているときに汗をかく
などの症状がある方です。
体の水が足りなくなるため
腸も乾燥して便秘になります。
②の血が不足している方も
同じように硬いコロコロの便が出ます。
血が足りていない方は
爪がもろい、顔色が悪い、動悸がするなどの
貧血の症状が伴います。
水が足りていない方は
のぼせ・ほてりなどの熱っぽい感じが伴います。
便の状態以外の症状から見分けてくださいね。
対策は潤いを与えること。
しっかりと睡眠をとる
激しい運動は避ける
辛いもの・刺激物を食べるのを控える
豚肉、豆腐、白ごま、白きくらげなどの白い食材を摂る
です。
④体を温める力が足りていない場合
便がなかなか出ない・出しづらい
便は硬い
手足が冷える
温かいものを好む
尿の色が薄く多い
下半身がだるくて冷たい
などの症状がある方です。
体を温める気が足りなくなって起こります。
内側・外側から体を温めてもなかなか温まりません。
加齢によっても温める力は弱くなります。
対策は体を冷やさないようにすること。
お腹や腰を冷やさないように
腹巻をしたり、ホッカイロを貼る
下半身を冷やさない服装にする
冷たい食べ物・飲み物は控える
くるみ、エビ、黒ゴマ、鶏肉などがおすすめの食材です。
ご自身の便秘に当てはまるものはありましたか?
便秘だけど、どれだろう…?
という方は自分の体を観察する
ところから始めてみてくださいね。