司法書士の山口です。
任意整理は2回目…という方もたまにいますが、ほとんどの方が任意整理は初めて。
今回は「任意整理の依頼前に準備すること」を解説します。
①任意整理できるか診断
まずは、あれこれ考える前に任意整理できるか診断してみましょう。
・任意整理ができない
・しても効果がなさそう
こんな場合なら、色々考えても仕方ないですから。
できる・できないの基準は、予算内(収入の範囲内)で支払いができるか?そうでないか?
例えば、「月に3万円は払えるので任意整理したい」という希望があったとします。
しかし、任意整理の返済額は、自分で決められるものではないのです。
借金額やどこから借りているか?
どのくらい利用しているか?
こうした内容で決まります。
任意整理の診断は、下記の「にんいせいり君」を利用されて下さい。
(画像をクリックするとホームページに移動します)
②カード決済の変更
例えば、セゾンカードで携帯代やWifi使用料、光熱費などの固定費を払っているとします。
このセゾンカードに任意整理をするとカードが使えなくなります。
そのため、固定費の支払先の変更が必要…というわけです。
他のクレジットカードに変更するのは、✕です。
任意整理をするとブラックリストになるので、他のクレカも使えなくなるためです。
そのため、「カード1枚だけ残して任意整理する」というのもダメです。
1つでも任意整理すればブラックになる。
そうである以上、1枚だけカードを残してもそれは返済のみのカードになります。
支払先の変更は銀行の口座振替やコンビニ払いにしましょう。
(固定費の例)
・光熱費(水道・ガス・電気)
・携帯電話利用料
・家賃・駐車場代
・保険料
・Wifi利用料
・PCのウィルス対策ソフトの年間更新料
・ウォーターサーバーの利用料
・アプリの課金代金
・カーシェアの利用料
などなど。
カード明細の一覧を見れば分かると思います。
一度全部整理してみると、無駄な支払いも省けるでしょう(^.^)
③銀行のカードローンに任意整理する場合
銀行のカードローンに任意整理すると、その銀行口座は使えなくなります。
例えば、三菱UFJ銀行のカードローンに任意整理を行う場合。
この銀行口座は使えなくなります。
給与などの入金先になっていると、不具合があるので他行に変更しましょう。
なお、変更すると家族に怪しまれる…
給与口座は指定なので変えられない…
こんな方もいるでしょう
この場合は、この銀行カードローンを任意整理から除外します。
・クレジットカードなど
→任意整理を行うカード会社のカードです。
カードの発行なし・紛失したという場合は、依頼時にその旨を伝えてください。
ETCカードもお忘れなく。
・各社の支払い残額が分かるもの
→WEB明細の人は、WEB明細をスクショしておいてもらえると助かります。
郵送で来ている人はそれを持参、サラ金などの場合はATM明細で大丈夫です。
・身分証明書
→本人確認のために必要になります。
一般的な運転免許証や保険証、パスポートなどで大丈夫です。
・印鑑
→依頼をするには、委任状などの書類に署名・捺印が必要です。
印鑑は実印でなくても大丈夫。
シャチハタは不可ですが、三文判で大丈夫です。
・家計の状況
自分の収入から、生活費などの必要費の出費を把握しておいてください。
月ごとに変動はありますから、その辺りは気にされないでも大丈夫です。
依頼時に家計の収支状況を記載して頂きます。
すぐに頭から出てこない場合はメモにまとめおきましょう。
・住居費(家賃又は住宅ローン)
・食費
・光熱費
・携帯代
・医療費
・交際費
この辺りは必須です。
その他、車を持っていれば駐車場代やガソリン代。
その他ローン返済があれば、その返済額。
(1)まず任意整理診断を受けてみる。
(2)そして、任意整理するか?しないか?検討する。
(3)任意整理するなら、カード決済の変更をする。
(必要なら銀行口座の変更も)
(4)依頼に必要なもの5点を用意
こんな感じのステップです。
ぶっちゃけて言うと、(3)は依頼までに間に合っていない人も多いです(笑)
依頼して、急いで(3)を変更する。
これでも十分間に合います。
最後に、費用の面も心配だと思うのでこの点を。
任意整理費用は、依頼時に用意する必要はありません。
カードの支払いが止まってから、分割払いのスタートです。
依頼する→カードの支払いが止まります。
だから、自分で行っている返済と、費用の支払いが被ることはありません。
事務所のご案内
横浜市西区北幸2-10-27 東武立野ビル1階
司法書士法人・行政書士かながわ総合法務事務所
TEL:045-328-1280
(にほんブログ村ランキング)
(人気ブログランキング)