司法書士の山口です。
「任意整理すると銀行口座はどうなるか?」
結論から言って、銀行口座は使えるように調整できます。
使える場合・使えなくなる場合のそれぞれを解説します。
①使える場合
→銀行のカードローンに任意整理しなければ、銀行口座はそのまま使えます。
②使えなくなる場合
→銀行のカードローンを任意整理の対象にする場合。
三菱東京UFJ銀行のカードローンを任意整理すると、三菱の口座は使えなくなります。
例えば、三菱と三井住友とみずほの銀行口座を持っているHさんの場合。
Hさんがみずほ銀行カードローンに任意整理を行いました。
どの口座が使用できなくなるかわかりますか?
答えは、みずほ銀行のみ。
この場合、三菱・三井住友には影響はありません。
みずほは使えなくなるので、みずほが給与の入金先、子供手当の入金先などの場合は変更が必要。
また、入金だけでなく口座振替にしている場合も一緒。
・家賃の引落し
・携帯代の引落し
・保険料の引落し
・車のローンの引落し
・光熱費の引落し
などがあるなら、他行に変更するか、コンビニ払いに変える必要あり。
「変更するのがめんどくさい…」
「給与口座は会社指定なので変えられない…」
なんて場合には、その銀行ローンは任意整理から除外しても大丈夫です。
そして、銀行口座が使えなくなるというと、語弊があるのでもう少し細かくお伝えします。
正確に言うと、キャッシュカードを使ったATMでは使えないけど、窓口ではお金おろせます。
要はキャッシュカードの機能が無くなってしまうだけで、口座の機能が完全に死亡するわけではない。
しかし、窓口にいって「任意整理中でキャッシュカードが使えなくて…」と説明するのも大変でしょう。
だから、使えないと思ったほうがいいわけ。
さらに、ちなみにですが、よくキャッシュカードとクレジットカードのコラボカードってありますよね?
みずほ銀行の銀行カードだけど、クレジットはセゾンみたいなやつです。
この場合は、セゾンを任意整理するだけであって、みずほは関係ない。
ですので、みずほ銀行の口座はそのまま使えます。
そして、希望すれば、みずほの銀行カードとセゾンのクレジットカードを分離もできる。
それぞれ分けて2枚にして、キャッシュカードだけ再発行してもらえます。
ちなみに、個人再生や自己破産では、任意整理のように除外はできません。
全てのローンに手続きをしなければいけないので、銀行カードローンも全て対象です。