現役書店員芸人カモシダせぶん(デンドロビーム)の
日曜に、一冊、本の話を
今回は染井為人の長編サスペンスミステリ
悪い夏
生活保護需給にまつわる話で、そこに携わってる役所の人や、もらっている受給者、そして正にこれをもらおうとしてる困窮している人。
様々な人たちが出てくる群像劇です。
帯にもありますが、まぁ皆さん悪い。最初から悪い人もいれば、どんどん悪くなっていく人も出てくる。
いやぁ読み応えありましたし、お話の吸引力が凄くてあっという間に読めました。数年前から評判良かったですが確かにこれはめちゃくちゃ面白い。
悪の中に残っている善意の見せ方が効いてましたね……
また途中から立ち振る舞いが謎の人物も出てきて、そこら辺がミステリとしてもしっかりしてました。
作者のあとがきもとても良かったです。
本当はこれ、去年の春に買って夏中に読もうと思っていたんですが、そうこうしてる内に10月になってしまい。そこから本棚の中でもう一度寝かしてようやく今夏に合わせて読むことができました。
1年以上ほっとくなんて……
去年は大分この本にとって、悪い夏でしたね……
内容はガッツリシーズンものって感じじゃないですが、うだる暑さの嫌な描写とかより心にくるんで是非皆さん近々で読んでほしい一冊です。
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【書店員芸人カモシダせぶんの読書のおとも】
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7/27(土)
【ミドル座】
会場 渋谷ばぐちか
開演 15時半
終演 17時
チケット
前売 1500円
配信 2000円