現役書店員芸人カモシダせぶん(デンドロビーム)の
木曜に、一冊、本の話を
今回はー、クリスティン・ペリンの長編ミステリ
白薔薇殺人事件
主人公アニーの大叔母フランシスが田舎のお屋敷で殺される、物語はこの大叔母が60年前占い師に恐ろしい予言をされるところから始まります。
おまえの未来には乾いた骨がある。おまえのゆるやかな終焉は、クイーンを片手のひらににぎったとたんにはじまる。鳥に気をつけるがいい。なぜならおまえを裏切るから。そしてそこからは決して引き返せない。だが、娘たちが正義の鍵になる。正しい娘を見つけ、彼女を手放すな。すべての印がおまえが殺されることを示している。
フランシスはこの占いを60年間気にし続け、全ての事柄に過剰に反応する。そして誰が自分を殺すのか気になりすぎて周りにいる人間の全ての秘密を集め続けた。なのでめちゃくちゃ嫌われてる。
そんなフランシスが白い薔薇を握って殺された。大叔母の残したとんでもない遺言状が公開され、推理小説家のアニーは60年前のフランシスの日記をもとに事件の捜査を開始する。
いやーーー
王道の本格ミステリでしたわ……とても面白かったです。現代、そして60年前には何があったのか。過去と現代の交わり方はお見事でした。フランシスも、もう1人の主人公とも言えます。
長編で登場人物も多くて、最初は身構えますが、何度も大きい波があってガンガン読み進めることができました。
田舎ならではの閉鎖的で結構重い話ですが、ワトソン役のあるアニーの友達がひたすら明るくて楽しい。そこのバランスもとても良かったです。
いやぁこういう海外小説たまりませんな。王道に挑みたいなという方は是非。
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7/27(土)
【ミドル座】
会場 渋谷ばぐちか
開演 15時半
終演 17時
チケット
前売 1500円
配信 2000円