現役書店員芸人カモシダせぶん(デンドロビーム)の
日曜に、一冊、読んでほしい本
今回はー、宮内悠介の長編
ラウリ・クースクを探して
ソ連時代のエストニアに生まれた少年、ラウリ。彼は幼い頃、1980年代の当時としてはかなり珍しいプログラミング能力が長けていた子供だった。
少し変わり者で周りからいじめられていた彼は自分の才能によって少しずつ環境が代わり、イヴァンという同じくプログラミングが天才的に上手いロシア人の少年、カーテャという絵を描くのが得意な愛国心のあるエストニア人の少女と友情を育むことになる。
だがソ連が崩壊し、それに伴い三人の仲も激変していく……
少年期から青年期、壮年期への移り変わり、そして友情というものが人の心にどう残っていくのか
エストニア、ロシア、近代歴史、PCを通して伝わってくる、とても暖かい気持ちになれるお話でした。
PCの中には水晶体、クリスタルが入ってます。PCやって無機質なものなんですけど、プログラミングを呪文と例えていたり、ファンタジーな感じに捉えていて凄くそれが良かったです。
昔の友達に会いたくなりました。高校生直木賞受賞もめちゃくちゃ納得。
ただ今の高校生、ソ連ってわかるのか?……
ストリートファイターのザンギエフが元々所属していた国歌よ。こんなこと言ってる僕も相当おじさんだなぁ。
この本を読んですぐに小学校からの友達と飲みの約束しました。
もはやその時からの付き合いで僕と飲んでくれる友達は片手で数えるほどです。大事にしていきたいです。
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【書店員芸人カモシダせぶんの読書のおとも】
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