現役書店員芸人カモシダせぶんの
日曜に、一冊、読んでほしい本
今回はー、宮内悠介の短編小説集
国歌を作った男
純文学、ミステリ、SFと様々な話をこれでもかと見せて着地点はどれも切れ味鋭かったり、深く考えさせられたりで最高。それぞれ色んな雑誌や企画で発表されてる作品なので、この本のためとかではなく常にこのクォリティ出してるのが半端じゃない。
また宮内作品に多く登場するMSX、鬱、テーブルゲームなどのワードが今作も各所に登場。安心しますね。毎回それを違う見せ方で読ませてくれるのも嬉しい。
ホント全部凄かったんですが特に良かったのをいくつか。
「ジャンク」移りゆく秋葉原の街を書いた純文学的な話。小学校時代に父親に連れられて秋葉原にポケステ買いに行ったことを思い出しました。
「料理魔事件」通り魔ではなく、料理魔。ほのぼのとした入りから起承転結がとんでもなく良くできてたミステリだった。これいきなり今年の短編ベスト候補です。
「パニック-一九六五年のSNS」歴史改変SF、もし大昔にネットワーク技術が発展していてSNSも存在していたら、日本人で最初に炎上していたのは開高健だ、という話。『輝ける闇』昔ヒコロヒーから借りて読んでて良かったなー。
「三つの月」心療内科医と整体師の話。リアルとファンタジーの垣根の超えかたがとても素敵でした。
あとがきも僕高円寺住みなので良かったです。
ホントかなり良い短編集なので是非。普段読まないジャンルとかもこれでデビューするのも良いと思いますー。
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【書店員芸人カモシダせぶんの読書のおとも】
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5/14(火)
【読者たちの集い】
会場 秋葉原ZERO-G
開演 19時半
チケット
来場 1500円+1D
配信 1500円
5/16(木)
【カモシダせぶん、ミステリの100】
会場 ネイキッドロフト横浜
開演 19時半
チケット
来場 1500円+1D
配信 1500円