現役書店員芸人カモシダせぶんの
木曜に、一冊、本の話を
今回はー、下村敦史の長編ミステリ
そして誰かがいなくなる
とある新築の洋館の地下室から物語は始まる。その地下室である男が刺殺される。
その洋館では、その家の主人でもある謎の覆面作家が主催したパーティーが行われていた。このパーティーでは、ある告白が注目されることになり……
と言ったお話、真正面本格館ミステリ、館の地図が最初に挟まってるパターン。
なんですが、ここにものすごい「前提」が乗っかってきます。それは
ここに出てくる館は、実際にある。
というか著者の下村さんの
新居だということです。
ミステリ小説のために作られた新居、つまりここでのトリックはしっかり可能、その責任は下村さん自身がしっかり取っている。
なので、作中館の写真が何枚も挟まれている。
これは凄いことをやっているし、何よりも僕みたいな本格ミステリに未だ弱者の人間にとっては
すーっごくわかりやすくなる。地図があっても脳内で映像化できない弱者でも把握できる……
写真で見るとゲーム、バイオハザードみたいな洋館でもあるのでテンション上がりました。
これはホントに凄い発明、かつ自分の身銭を作品のために切ってるのは創作者としてもカッコいい姿勢です。建築って色んなこと出来るんだな……
内容もミステリ小説界の裏側をきちんと触っているし良いミステリでしたー。
館系好きな人でも、まだ本格は読んでなくて尻込みしてる人にも是非読んでほしいっ。
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5/14(火)
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会場 秋葉原ZERO-G
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(読書芸人や知識人が集まって読書あるあるや、本のプレゼン対決をするライブです).
5/16(木)
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会場 ネイキッドロフト横浜
開演 19時半
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(カモシダせぶんが120分で頑張ってミステリを100冊紹介するライブ)