2023年に観た新作映画ワースト3 | 三角絞めでつかまえて2

2023年に観た新作映画ワースト3

昨日、やっと「2023年に観た新作映画ベスト10」をアップできたので、本日は「ワースト」の方を更新いたします。つーか、2021年までは毎年「ワースト10」も発表してたのに、昨年は時間がなくて断念したんですよね… (´・ω・`) ションボリ まぁ、今さらですけど、2022年の「ワースト3」をタイトルだけ挙げると、こんな感じでした↓

 


第3位 大怪獣のあとしまつ 三木聡監督の作風が合わない…。

第2位 プリンセス・ダイアナ ZARDを日本版主題歌に起用した人、バカじゃないかな。

第1位 バイオレンスアクション 「それっぽい」だけのダメアクション映画。鑑賞中、何度も劇場を出たくなりました。。

 

 

で、正直なところ、「ワースト」の方がエネルギーを使うというか、10本分書くのは結構疲れるので(汗)、私が2023年に観た新作映画320本の中から今年のワースト3本を挙げようと思います。まぁ、適当に読んでみてくださいな↓

 

 

 

第3位 シング・フォー・ミー、ライル(字幕版)

 

 

4月21日に立川のシネマシティで鑑賞。私、2018年から読み聞かせボランティアをしつつ、「映画関連の絵本を読む→映画ファンを増やす」という勝手な活動もしてましてね。本作の上映を知った時、すぐに絵本「ワニのライルがやってきた」を購入。公開されるのを楽しみにしていたんですが、ううむ、「パディントン」をやろうとして失敗したという印象。いくら子ども向けのファンタジックな映画にしても、あまりにストーリーと世界観がいい加減ではないか。「歌うワニがいる世界」のリアリティ・ラインが適当すぎるというか、絵本だと雑な話でもなんとなく飲み込めるものですが、やっぱり実写になると厳しいなぁと。読み聞かせで絵本を読む気も失せました。とはいえ、普通に楽しんでいる人も多いようなので(汗)私の心が狭いだけなのかもしれませぬ… (´・ω・`) ウーン あ、でも、ショーン・メンデスの歌は超上手かった!

 

 

第2位 リボルバー・リリー

 

 

8月12日にユナイテッド・シネマとしまえんにて鑑賞。まぁ、詳細な感想についてはこちらに書いたので、そっちを読んでいただければ(手抜き)宇多丸師匠の「ムービーウォッチメン」の時評を読むと、コロナ禍で撮影が結構大変だったみたいだし、確かに序盤の列車内のアクションは良かったので、期待していた分、その反動で文句を書きすぎたかな…なんて振り返りつつも、ごめんなさい、やっぱり陸軍とのバトルはつまらなかったのです… (´Д`;) ゴメンネ

 

 

第1位 アントニオ猪木をさがして

 

 

10月19日にTOHOシネマズ日比谷にて鑑賞。別にアントニオ猪木さんの大ファンというほどではありませんが(ガチなファンがマジで多いので)、「昭和のプロレスファン」の嗜みとして「大好き」ではあるので、映画を応援する意味も込めて前売り券を購入それなりに楽しみにしていたんですけど、すみません、ストレートに駄作だと思いました。

 

いや、序盤のブラジル取材シーン、猪木さんの試合風景、原悦生さんの写真、藤波辰爾選手&藤原喜明選手のインタビュー、「徹子の部屋」の出演映像、「炎のファイター~Carry on the fighting spirit~」とともに過去の映像や原悦生さんの写真が流れるエンドクレジットあたりはとても良いし、880円のパンフレットもまぁまぁだったのですが鈴木健さんが頑張ってた!)、まず、途中で挟まれるドラマパートがマジでクソ。百歩譲って、まだ猪木さんの幼少期とかの再現ドラマとかだったら飲み込めなくもないですけど、誰だか知らねえ「当時のファン」が部活を辞めそうな女子に「バカになれ!m9`Д´) ビシッ」と猪木さんの言葉を引用して励ますといった安っぽく薄っぺらな芝居を3本ほど見せられて、苦痛でしかなかったです。出演した役者さんたち、可哀相だったな…。

 

私、TOHOシネマズ系列だったら日にちを選べば1100〜1200円で観られるのに、わざわざ1600円払って前売り券を買って鑑賞しているワケですよ。なのに、なぜこんな無駄な映像を見せられなくてはならないのか? もうね、ドラマパートが始まるたび、舌打ちしそうなのを何度も何度もガマンしていたら、近くに座っている人の舌打ちが聞こえてきたから、「その気持ち、超わかるー (´∀`) ンモウ!」とホッコリ。舌打ちって基本的に良くないことですけど、人の心を救うこともあるんだなぁと。そして、それを機にあちこちの席から「チッ」「チッ」「チチッ」と舌打ちが聞こえてきて、それが鳥寄せのような効果を生んだのか、劇場内に野鳥が次々と飛んできたーーというのはどうでも良いウソです、すみません。

 

つーか、クソなのはドラマパートだけでなく。例えば、有田哲平さんとか安田顕さんが出演するのはまったく問題ないんですよ。ただ、この映画を作った人は愚かなのか、彼らを「インタビュアー」にしちゃうんですね。通常のドキュメンタリーだと、聞き手は「製作者」が務めて、顔を映さなかったり、質問するシーン自体も省略することで、「語り手」に観客の意識を集中させたり、テンポを良くしたりするわけです(もちろん例外はありますがー)。でも本作は、有田さんとか安田さんを起用している割には“ファンが2秒で思い付くような質問”しかさせないし、さらに彼らの「そうですね」とか「なるほど〜」といった心底どうでもいいリアクションをいちいち映すから、映画がダラダラしてるのです。むしろ有田さんや安田さんにとっての猪木エピソードをもっと聞きたかった…というのは私だけでしょうか(まぁ、それより長州力さんとか前田日明さんとか出せよって話だけど)

 

あと、棚橋弘至選手と猪木さんの対立を取り上げたこと自体は良かったし、オカダカズチカ選手が猪木さんを語るのも悪くはないけど、そもそもの原因は描けない(格闘技路線…というか、プロレスの根本にもつながるテーマ)から、結局、何が何やら感が否めない作りになっていて。うがちすぎなのかもしれませんが、「新日的にはこの映画をキッカケにして、追放した猪木の写真を棚橋選手が道場に飾り直すシーンが撮りたかったんでしょ?=また“猪木商売”がしたいんでしょ?」としか思えなかったです。その他、神田伯山さんの「巌流島決戦」の講談は面白かったものの、猪木ファンなら誰でも知っている「当時の事情」(アントンハイセルの破綻、新日の人気低下、倍賞美津子さんとの離婚云々)には触れない上に、「他の重要な試合」はそれほどクローズアップされないから「なぜ巌流島だけ?(`Δ´;) ナ-ゼ-?」とモヤッとするし…。佐山聡さん、新間寿さん、長州力さん、前田日明さんといった、存命の「当時の関係者」が全然出てこないのもガッカリしましたね(そのくせ海野翔太選手は出る。監督はパンフでいろいろ語ってたけど、私は不要だと思う)

 

まぁ、率直なところ、本作はもともと猪木さんの存命中に作る予定だったそうで。権利関係でPRIDEとかUFOとか、IGF関連とかの映像が使えなかった「苦肉の策」的な内容なんでしょうな。海外の「自由に映像を使いまくっているドキュメンタリー」を観ていると、日本にもフェアユースが浸透してほしいと思ったりしますが、それはそれとして。だからって観客がそんな事情を汲みとる必要はないし、そんなものを評価することもないし、高田延彦さんの感想はまったく間違ってないと思う。そこに噛みついた永田裕志選手もいろいろな立場があるんでしょうけど、ごめんなさい、私もとても残念な映画だと思う。

 

 

ちょっと話題になった記事を貼っておきますね。

 

 

ちなみに、本作の監督は2人いて。ドキュメンタリーパートを撮った和田圭介さんはパンフで「猪木さんがこの映画を見たらなんて言うだろうというのはずっと思っていて。普通にまとまって、いい話になっていたらつまんねえって怒られるだろうなと」「いろんな意見が出る映画だと思いますが、最初から覚悟していました」などと語っていましてね。私的には、確かに普通にまとまってないし、全然いい話じゃない映画になっているなぁと。ただ、「そもそもこの映画を作った人たち、“普通にまとまってる、いい話”すら撮れないんじゃないの?」って思っちゃうほど、作品としてつまんねえから、もし猪木さんがいたら「おめえはそれでいいや ( ´_ゝ`)」って言われたんじゃないでしょうか。ハッキリ言って、猪木さんの一周忌を利用して猪木ファンの集客を目論んだくせに、”猪木さん”(と新日と出演してくれた著名人たち)にだけ気を遣って、観客のことを考えないような作り手は大嫌いです。

 

 

なんとなく倍賞美津子さんの「いつも一緒に」を貼っておきますね↓ 高橋芳朗さんの記事も読んでみてッ!

 

 

 

 

そんなワケで、「2023年の新作映画ワースト3」はこんな感じでございます。ううむ、ついつい1本に偏った乱暴な文章を書いちゃいましたが、所詮は素人が適当につけたランキングですから(汗)、「自分の好きな作品」が選ばれていたとしても、気にしないでくれるとうれしいな (o^-')b キニシナイデ! ではでは〜。