SKIN 短編(ネタバレ) | 三角絞めでつかまえて2

SKIN 短編(ネタバレ)

※本作は、ネタバレを知らないで観た方が絶対面白いので、未見の人は観てから読んで!(現在、一部劇場の上映回では「SKIN スキン」と併映しております)

 
 

 

 

 

 

SKIN 短編

 


原題:Skin
2018/アメリカ 上映時間21分

監督・製作・脚本:ガイ・ナティーブ
製作:ジェイミー・レイ・ニューマン、アンドリュー・カールバーグ、ティム・ハームズ
製作総指揮:マット・ルーバー、セリーヌ・ラトレイ、ジェシカ・シャーマン、ピーター・ソビロフ、トルーディ・スタイラー
原案・脚本:シャロン・メイモン
撮影:ドリュー・ダニエルズ
編集:ユバル・オア
音楽:ブライアン・マコンバー

出演:ジョナサン・タッカー、ダニエル・マクドナルド、アシュリー・トーマス、ロニー・チェイビス、ジャクソン・ロバート・スコット

パンフレット:なし

(解説)
第91回アカデミー賞で短編実写賞を受賞した短編映画。レイシストの父親に洗脳された少年が引き起こす悲劇を通して、子どもの目線を交えながら人種差別問題を描く。本作を手がけたガイ・ナティーブ監督が長編映画版の出資を募るために自己資金で製作した短編で、翌年には同じテーマの長編映画版「SKIN スキン」が製作されている。日本では長編版「SKIN スキン」が2020年6月に劇場公開され、一部の上映劇場で長編と併映。公式サイトでも期間限定で配信される。(以上、映画.comより)


予告編はこんな感じ↓

 

 


100点


「ネオナチ青年の再生を描いた」という触れ込みの長編映画「SKIN スキン」については、僕が大好きな「パティ・ケイク$」の主演であるダニエル・マクドナルドが出ているというのもあって、前売り券を買って観る気マンマンだったんですけれども。どうやら「元になった短編」がアカデミー賞を受賞するほどの作品であり、なんと「期間限定で配信されていた&劇場と上映回によっては長編と併映されている」そうで。となると、我が家の電気ポットが「とく子さん」であることからもお分かりのように、何よりも「得をすること」を愛する僕ですよ(苦笑)、どうせ前売り券を使うのなら、やはり短編が併映されている回を観たい…ということで! 7月14日(火)、TOHOシネマズ渋谷「透明人間」を観てから、WHITE CINE QUINTに移動して、長編の前に鑑賞いたしました。「ひぇ〜 (°д°;)」とドン引きしましたよ…。冒頭にも書きましたが、間違いなくネタバレを知らないで観た方が絶対面白いのでね、未見の方はぜひ劇場で観てから、この後の駄文を読んでいただければと思います。

 
 
鑑賞直後の僕の気持ちを代弁する渋川剛気を貼っておきますね(刃牙道」より)。

 

 

身もフタもなく雑にあらすじを書いておくと、主人公はネオナチのジェフリー(ジョナサン・タッカー)。妻クリスタ(ダニエル・マクドナルド)と息子トロイ(ジャクソン・ロバート・スコット)にとっては“良き父”であるものの(とはいえ、子どもに銃を撃たせたり、その教育方針はかなり乱暴)、残念ながらスーパー差別主義者でしてね。ある日、アフリカ系男性のジェイディー(アシュリー・トーマス)に因縁をつけて、スーパーの駐車場で仲間と一緒に半殺しにするんですが…。その報復としてジェイディーの仲間に拉致監禁されると、全身の皮膚を入れ墨で真っ黒にされるのです。で、拉致から10日後、解放されたジェフリーは這々の体で自宅に帰るも、薬物か何かの影響であまり喋れなかったのもあって、家に押し入ろうとする黒人と勘違いした息子に射殺されちゃうのでした… ('A`) イヤーン

 

 

ジェフリーったら、家族と仲間には優しいものの、黒人には暴力を振るうクズ野郎でしてね。

 

拉致されて皮膚を黒くされた挙げ句、自分が射撃を教えた息子に射殺されるというね…。

 

 

いや〜、「どうせネオナチ青年が人の情に触れて真人間になったりする話なんでしょ?(`∀´) ヤレヤレ」と舐めまくっていたら、まったく違っていて。むしろ寓話っぽいというか、日本で例えるなら「世にも奇妙な物語」とか、今どきの海外ドラマで例えるなら「ブラック・ミラー」とかにありそうな話って感じだったので、非常にビックリいたしました。単に「差別主義者に仕返ししてやったぜ!」というギャフン話ではなく、双方の子どもを描くことで「暴力の連鎖」を匂わせるあたりがスゲー厭な話だなぁと(駐車場で子ども同士の視線がぶつかるシーンが最悪すぎ!)。役者さんたちがまた良くて、ジェフリー役のジョナサン・タッカー、今まで意識したことはゼロでしたけど(「チャーリーズ・エンジェル」の時はパッとしなかったし…)、「身内に優しく“それ以外”に容赦ない」という“あの手の人たち”っぽさが100点でしたね〜。それと妻クリスタ役のダニエル・マクドナルドの「本人は暴力的ではない“不良の妻”」感も素晴らしかったですな(つーか、短編にも出てるとは思わなかった)。

 

 

本作のダニエル・マクドナルドみたいな女性っていますよね… (´・ω・`) タイヘンソウ

 

 
そんなワケで、僕的には「話の展開が全然予想できなかった」というだけでなく、リアルに感じさせる撮影やカメラワーク、役者さんの見事な演技などなどが合わさって、非常に厭な気持ちになったし、マジでドン引きしつつも、ああん、スゲー面白かったです… (´Д`;) アァン で、そのまま続けて長編映画「SKIN スキン」を観たんですが、それはまた別のお話。

 

 

 
 

ダニエル・マクドナルドの出世作。僕の感想はこんな感じ。

 

 
この映画のロバート・ダウニー・Jr、役作りのため皮膚整形で黒人になる俳優を演じてましたな。