存在のない子供たち(ネタバレ) | 三角絞めでつかまえて

存在のない子供たち(ネタバレ)

存在のない子供たち



原題:Capharnaum
2018/レバノン 上映時間125分
監督・脚本:ナディーン・ラバキー
製作:ミヒェル・メルクト、ハーレド・ムザンナル
製作総指揮:アクラム・サファー、アンヌ=ドミニク・トゥーサン、レイ・バラカット、ジェイソン・クリオット
脚本:ジハード・ホジェイリ、ミシェル・ケサルワニ、ジョルジュ・ハッバス、ハーレド・ムザンナル
撮影:クリストファー・アウン
編集:コンスタンティン・ボック
音楽:ハーレド・ムザンナル
出演:ゼイン・アル・ラフィーア、ヨルダノス・シフェラウ、ボルワティフ・トレジャー・バンコレ、カウサル・アル・ハッダード、ファーディー・カーメル・ユーセフ、シドラ・イザーム、アラーア・シュシュニーヤ、ナディーン・ラバキー
パンフレット:★★★(750円/本作の制作過程などが分かって、映画がより楽しめました)
(あらすじ)
中東の貧民窟で暮らす12歳のゼインは、貧しい両親が出生届を提出していないため、IDを持っていない。ある日、ゼインが仲良くしていた妹が、知り合いの年上の男性と強制的に結婚させられてしまい、それに反発したゼインは家を飛び出す。仕事を探そうとしたがIDを持っていないため職に就くことができない彼は、沿岸部のある町でエチオピア移民の女性と知り合い、彼女の赤ん坊を世話しながら一緒に暮らすことになる。しかしその後、再び家に戻ったゼインは、強制結婚させられた妹が亡くなったことを知り……。(以上、映画.comより)

予告編はこんな感じ↓




85点


※今回の記事は、非常にどうでも良い文章が垂れ流されているので、そういうのが苦手な人は読まない方が良いザンス。

ちくしょう、現在、「2019年に観たにもかかわらず感想をアップできなかった映画」が67本もあるから、睡眠時間を削りながら毎日更新してましてね。本日は、Twitterを相互フォローしているkawakuboomさんから「『存在のない子供たち』の三角絞めさんの愚地独歩の画像を使った感想が読みたいわぁ」なんてリプをいただいたので(微笑)、なんとなく本作の記事をアップしておきますよ。基本的にはアクション映画を好むので、こんな“社会派ムードが漂う映画”はあまり食指が動かなかったものの、映画仲間のナカさんに勧められまして。「じゃあ、観てみるか (゚⊿゚) シカタナシ」と思いつつも、ずーっとタイミングが合わなくて。7月20日の公開から5ヵ月経った12月20日(金)、新宿で「スター・ウォーズ スカイウォーカーの夜明け」を観てから移動→あつぎのえいがかんkikiにて、鑑賞いたしました。「見るにたえねェ… (`Δ´;) ヌゥ」と思ったり。


2番スクリーン、観客は6人でしたよ。


都内で売り切れてた「コマンドー」のパンフが売ってたので、つい買っちゃった♪ (〃∇〃) ウフフ


鑑賞中の僕の気持ちを代弁する愚地独歩を貼っておきますね(「範馬刃牙」より)。



予告編を観て「ヘビーそうな映画だな… (・ω・;) ウーン」と思った方がいるかもしれませんが、たぶん本作のキツさはその10倍界王拳序盤、ただでさえ12歳ぐらいの子どものゼイン(主人公)が学校にも通えずに働かされている時点でムカついて仕方ないのに、ちくしょう、「11歳の妹サハルがオッサンと強制的に結婚させられる」という、「裸足の季節」「ソニータ」でも扱われていた“イスラム圏に蔓延る児童婚”が描かれるので、コノ時点デ怒リスギテ文章ガ片仮名ニナッテシマウホドダッタノデス… (゚⊿゚) ナニコレ


両親が貧乏すぎてゼインも働いて稼がないと生きて行けない状況でしてね。


スーパー-不衛生ムードのお手製ジュースを売ったりと、必死に働いていたんですが、しかし。


妹がクソ野郎に売られることになり、親に反逆したゼインは家出するのです。



で、サハルの児童婚に反発して家を出たゼインは、貧乏すぎてIDがないのでまともに働くことすらできなかったんですが、“エチオピア移民のシングルマザー”ラヒルと出会いまして。彼女と一緒に暮らしながら赤ん坊ヨナスの子守をする…あたりは「万引き家族」のような「つかの間の疑似家族ムード」が漂ってホッコリ。当時、劇場にいた観客全員が念仏のように「この幸せがずっと続いてほしい、この幸せがずっと続いてほしい…」と唱えていたんですが…(ちょっとウソ)。ああん、ラヒルったら不法就労がバレて警察に逮捕→拘留されてしまったから、さぁ大変!(´Д`;) タイヘーン なんとゼインは自分だけでなく、赤ん坊の面倒までみなくてはならなくなるというね…。


ゼインは、ちょうどベビーシッターを必要としていたラヒル母子と一緒に暮らすことになりまして。


初めて「家族の温もり」的な体験をして、順風満帆に話が進む…と思いきや。


いやん、ラヒルが逮捕されちゃうというハードモードが発動!(°д°;) ナンダッテー!


ゼインは事情がわからぬまま、“オレ流育児”を開始するのです。


この展開を観た僕の気持ちを代弁する愚地独歩を貼っておきますね(「グラップラー刃牙」より)。



ゼインとヨナスのサバイバル生活を「子どもだけで生きる話」繋がりで例えると、「誰も知らない」は未見だからわかりませんが(汗)、あの“鬱にさせられるムービー”「火垂るの墓」の兄よりはマシな感じ。というのは、ゼインは12歳ぐらいながらもストリートで磨いた知恵と商才があり、K.U.F.U.を凝らしながら違法薬物っぽいものを売ったりして、意外と荒稼ぎするんですよ。だから「これだったら安心だな… (´∀`;) ホッ」なんてホッと胸を撫で下ろしたのもつかの間、家を強制退去&貯金も奪われてしまうから、あんまりだぁぁぁぁっ!ヽ(TДT)ノ ウワァァァン! もう赤子の面倒をみる手段がなくなったゼインは、児童ブローカーみたいな人にヨナスの身柄を預けることになり、自分の身元を証明する書類を取りに帰宅したところ、なんと妹サハルが妊娠→出産で死んでいたから、包丁で相手を刺して逮捕されるという最悪な展開。なんかね、「なぜ僕はお金を払ってこんな辛い話を観てるのカナー (゚Д゚) ナゼ?」と疑問が浮かぶぐらいにキツかったですね…(しみじみ)。


一気にダメになるかと思ったら、ゼインがなかなかたくましくて。


僕的にはすっかりこの愚地独歩のように感心していたんですが…(「範馬刃牙」より)。


やっぱり所詮は子どもなので、結局、ヨナスを売ることになるというね… (ノω・、) グスン



とは言え、逮捕された方が日々の暮らしは充実しているムードだから、これまたおかしな話ですよ。そんな中、ゼインは「ちゃんと面倒をみられないんだったら、産むんじゃねーよ!( ゚д゚)」と両親を訴えることを決意! 裁判では主張が認められて、やっと身分証明書をゲットしましてね。その流れで、ラヒルの元にもヨナスが帰ってきて、一応は、めでたしめでたし…って感じで終わってましたけれども。もうね、本当に観るのが辛かったというか、鑑賞後は体重が10キロぐらい減ったかのように心底ゲッソリした次第 ('A`) ゲッソリ


自分の人生を切り拓く手段として、両親を訴えるゼイン。


この瞬間の僕の気持ちを代弁する愚地独歩を貼っておきますね(「範馬刃牙」より)。



もうね、鑑賞後にパンフを読んでみれば、ナディーン・ラバキー監督は3年間のリサーチで自分が見聞きした「世知辛い話」をふんだんに脚本に盛り込んだだけでなく、「実際にそういう境遇にいる人たち」をキャスティングしたそうで。例えば、ゼイン役のゼイン・アル・ラフィーアは10歳から働かされていて「自分の名前は何とか書ける」ぐらいの学力しかないし、ラヒル役のヨルダノス・シフェラウに至っては撮影中に不法移民として逮捕→監督が保証人になって釈放されたというのだから、「マジか!Σ(゚д゚;)」と。それなのに出演者は本当に素晴らしいお芝居をしていたから、「映像の演技」というのは監督の指導や演出によって、かなり補強できるものなんでしょうな〜。つーか、主役のゼイン・アル・ラフィーアはスター性ムンムンの逸材としか言いようがなくて、今後も活躍してほしいと心から思いましたよ。


ゼイン・アル・ラフィーア、素晴らしかった。現在は国際難民機関に助けられて、ノルウェーに住んでいるとか。



本作はフィクションなんですけど、ドキュメンタリーを観ているようなリアルさがあって(ちょっと是枝裕和監督作を連想した)。それがスゴいながらも、その分、ムカつき度も倍になるという因果。僕も現在、8歳の娘がいるだけに、ああいうクソ親を観るとはらわたがコトコトと煮えくりかえってコクのあるモツ煮ができあがりそうというか。産んどきながらさ、「生まれてこなきゃよかった」なんて言うんじゃねーよ。子どもの誕生日には「生まれてきた喜びに君が包まれるように、今日という日を祝うよ (´∀`=) ハッピーバースデー」って尾崎豊気分になるのが親だろうよ。…って、まぁ、そんな風に思えるのは、恵まれた立場にいるからであり、彼らのように「貧困から脱出できない状況」に置かれたら、また違ってくるのかもしれないし(実際、裁判で両親も窮状を訴えるしね…)。そもそもは福祉が充実していない社会が良くないんですけどね。 世界中が「子どもが子ども時代を謳歌できるようになる社会」になると良いですな… (´・ω・`) ウーン


こういう台詞は何があっても子どもに言っちゃ駄目ですよね。



そんなワケで、結構長く公開されていたのも頷けるというか。扱っている問題や描かれる状況がヘビーすぎてかなりキツかったけど、実に骨太で良くできた映画でしたよ。まだ二番館とかでも上映されると思うので、興味がある方は観てみてくださいな。ちなみに、Twitterを相互フォローしている方からリクエストがあったのは本当ですが、愚地独歩のくだりはウソです (o^-')b おしまい。




ソフトは5月8日に発売予定なのです。



デジタル盤のサントラ。輸入CD盤もあります。



ナディーン・ラバキー監督の長編デビュー作。評判良いですな。



連想した映画、その1。僕の感想はこんな感じ。



連想した映画、その2。僕の感想はこんな感じ。



連想した映画、その3…って、ヘビーそうだから未見なんですけどね… (´∀`;) エヘヘ