スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け(IMAX3D・字幕版、2D・吹替版)(ネタバレ) | 三角絞めでつかまえて2

スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け(IMAX3D・字幕版、2D・吹替版)(ネタバレ)

スター・ウォーズ スカイウォーカーの夜明け(IMAX3D・字幕版、2D・吹替版)



原題:Star Wars: The Rise of Skywalker
2019/アメリカ 上映時間142分
監督・製作・脚本:J・J・エイブラムス
製作:キャスリーン・ケネディ、ミシェル・レイワン
製作総指揮:カラム・グリーン、トミー・ゴームリー、ジェイソン・マクガトリン
脚本:クリス・テリオ
撮影:ダン・ミンデル
美術:リック・カーター、ケビン・ジェンキンス
衣装:マイケル・カプラン
編集:メリアン・ブランドン、ステファン・グルーブ
音楽:ジョン・ウィリアムズ
特殊効果:ニール・スキャンラン
視覚効果監修:ロジャー・ガイエット
出演:デイジー・リドリー、アダム・ドライバー、ジョン・ボイエガ、オスカー・アイザック、マーク・ハミル、キャリー・フィッシャー、ビリー・ディー・ウィリアムズ、ルピタ・ニョンゴ、ドーナル・グリーソン、ケリー・マリー・トラン、ヨーナス・スオタモ、アンソニー・ダニエルズ、ビリー・ロード、ケリー・ラッセル、ナオミ・アッキー、リチャード・E・グラント、イアン・マクダーミド
吹替版:永宝千晶、津田健次郎、杉村憲司、小松史法、島田敏、高島雅羅、若本規夫
パンフレット:★★★★(1320円/限定版パンフレットを購入。豪華で情報量多め)
(解説)
「スター・ウォーズ」の新たな3部作としてスタートした「スター・ウォーズ フォースの覚醒」(2015)、「スター・ウォーズ 最後のジェダイ」(17)に続く3部作の3作目。「スター・ウォーズ」サーガのエピソード9にあたり、1977年のシリーズ1作目から計9作品を通して語られてきたスカイウォーカー家の物語が完結する。「フォースの覚醒」を手がけたJ・J・エイブラムスが再びメガホンをとり、主人公のレイを演じるデイジー・リドリーほか、ジョン・ボイエガ、アダム・ドライバー、オスカー・アイザックら3部作の主要キャラクターを演じてきたキャストが集結。初期3部作の「スター・ウォーズ 帝国の逆襲」(80)、「スター・ウォーズ ジェダイの帰還」(83)に登場した、ビリー・ディー・ウィリアムズ演じるランド・カルリジアンが再登場するほか、シリーズを通して重要な役割を担ってきた、16年12月に急逝したキャリー・フィッシャー演じるレイア・オーガナも、「フォースの覚醒」製作時に撮影されていたものの未使用だった映像を用いて登場する。(以上、映画.comより)

予告編はこんな感じ↓




60点


※本作に関しては、宇多丸師匠による思い入れたっぷりの時評や“尊敬する映画評論家”町山智浩さんの「映画その他ムダ話」(210円)をチェックしたり、「WIRED」の記事北村紗衣先生のブログ、そして結騎了さんのレビューなどを読むと良いと思います。
※今回の記事は、「ターミネーター ニューフェイト」「パシフィック・リム」のネタバレに触れているので、気をつけて!
※今回の記事は、本作が好きな人は不快になる恐れがあるので、読まない方が良いです。


「『スター・ウォーズ』に人生を賭けて生きてきた!(`・ω・´) キリッ」という程の情熱はありませんが(不要な書き出し)、一応、ずっと観てきた程度のファンではありまして。「続三部作」として始まったエピソード7「スター・ウォーズ/フォースの覚醒」、そしてエピソード8「スター・ウォーズ/最後のジェダイ」も楽しく観られたので、今回のエピソード9も期待に胸を膨らませていた…なんてことはなく。正直、あまり乗り気ではなかったものの、一応、「長年の付き合い」ということで、TOHOシネマズ新宿にて、12月20日の公開初日にIMAX・3D字幕版を鑑賞。さらに12月23日、新宿ピカデリー「IT イット THE END “それ”が見えたら、終わり。」を観てから、またTOHOシネマズ新宿で2D・吹替版を観てきました(その後、次姉と合流して、試写会で「ロング・ショット 僕と彼女のありえない恋」を鑑賞)。「こんなものじゃないーー (´・ω・`)」と思ったり


高橋ヨシキさんの本を鑑賞直前にやっと読破しましてね。


朝イチの回ながら、8割ぐらい埋まってましたよ。


入場者特典としてクリアファイルをいただきました。


吹替版の時は9割ぐらい入ってた記憶。


鑑賞後の僕の気持ちを代弁するイゴーリー・ボブを貼っておきますね(「餓狼伝」より)。



最初にかなり雑なあらすじを適当に書いておくと、死者の口が開いた!(゚Д゚) ポカーン パルパティーンったらクローン技術を応用して復活していて、人知れず“シスの惑星”エクセゴルに大量のスター・デストロイヤー艦隊(a.k.a.ファイナル・オーダー)を用意してたから、みんな大慌てですよ(微笑)。で、あーだこーだあって、カイロ・レンはレイとのタイマンに敗北するも、フォースによる手当をされたのでベン・ソロにベビーターンしましてね。エクセゴルを舞台にレジスタンスvsファイナル・オーダーの戦闘が繰り広げられる中、実はパルパティーンの孫だったレイったら、電気ビリビリ攻撃をWライトセーバーによって跳ね返してパルパティーンを倒すも死ぬんですけれども。ベンがフォースの力で自らの命と引き換えに蘇らせてくれたので、レイったらベンに熱いキス!川`3´)(`ε´し チュー! レジスタンスのみんなと大団円を迎えると、レイはルークとレイアのライトセーバーをタトゥイーンに埋めた後、通りすがりの人に名前を聞かれたので、「レイ・スカイウォーカー ( ̄ー ̄し」なんて名乗ったりして、2つの夕陽を眺めて終了ーーって感じでしたよね、たぶん。


なんとなく公式の特別動画を貼っておきますね↓




ううむ、なるべく早く感想をアップしたかったものの、「アトロク」の出演とかもあってバタバタしているうちに、すっかりいろいろなレビューが出揃ってしまってね…(遠い目)。今さら僕が何を書こうと目新しさゼロなんですが(汗)、とりあえず思ったことを書き散らしておきますよ。正直、僕は賛否両論を巻き起こした前作「最後のジェダイ」は“肯定派”でして。大雑把にいうと、「フォースの拡大解釈」とか「レイは有名人の血族じゃない」とか「ワープを利用した体当たり攻撃」とか「ルークのラストバトル」といった要素が好きだったからであり、それらを踏まえつつ、レジスタンスがほぼ壊滅状態な上にラスボス格のキャラが不在のドラマをどうやって大団円に持っていくのだろうか? 鑑賞直後の僕は、結構期待していたんですよ。


「最後のジェダイ」終了直後は、この姫川勉のように楽しみにしてたのです(「餓狼伝」より)。



ただ、2018年のスピンオフ作品「ハン・ソロ スター・ウォーズ・ストーリー」の「今後のスピンオフシリーズの展開を匂わせるエンディング」を見せられた時、なんて言うんですかね、それ単体で作品を終わらせようとしない姿勢に辟易したというか。もう10〜12作の製作が決まっていることを踏まえると、「9作目で大団円を迎えても、どうせ平和は続かないんでしょ?(゚⊿゚)」と少し冷めちゃったんですよね…(これは「マーベル・シネマティック・ユニバース」でも少し感じるところ)。さらに「ターミネーター ニューフェイト」を観た時、それなりに好きな映画ではあるものの、冒頭でジョン・コナーが殺されるシーンとか見せられると、やはり「終わっていた物語」を製作者の都合で無理に再スタートする…ってことにも抵抗を感じてきて(RAM RIDERさんが書かれていた「終わらない物語について。」に激しく同意)。そんなテンションが上がらない状態で迎えたエピソード9は、ごめんなさい、予想以上に残念な映画だったなぁと (`Δ´;) ウーン


鑑賞中、幾度となくこの愚地克巳風に頭を振りたくなる場面が多めでしたよ(「グラップラー刃牙」より)。



まず、「パルパティーンが生きていて、レイはその孫だった」という唐突かつ前作を「なかったこと」にする設定(せめて前作で匂わせるとかさぁ)、前半のシス・ウェイファインダー探しのグダグダ感(そもそもあんなに大量の戦艦を作っているんだから、エクセゴルにはかなり多くの業者が出入りしてるのでは)、「チューバッカの死(実は生きてた)」と「C-3POの記憶(全然大丈夫だった)」の心底どうでもいいくだり(レイが宇宙船をうっかり破壊しちゃって叫ぶシーンは逆に笑った)、宇宙船を破壊できたり人間を癒やしたり生き返らせたりできるようになったフォースの新解釈あたりは(すでに8作目でフォースは拡大解釈されていたけど、あそこまでの万能パワーになっちゃうと、ちょっと…)まったく乗れなかったです。そもそも「パルパティーンが生きていた」のだって6作目の感動を台無しにした感があるし…。あと、これもかなり多くの方が書かれていますが、僕もカイロ・レンとレイのキスは蛇足だと思いました。「なんだよ、恋愛感情がないと駄目なのかよ」というか、「パシフィック・リム」のラストをマジで見習ってほしかったです…な〜んてことは、もう本作が好きな人も嫌いな人も「ワカリきったことをクドクドと… (`Δ´)」とイラッとするレベルの指摘ですよネ (ノ∀`) スミマセン


ここまで読んだ方の気持ちを代弁する花山薫を貼っておきますね(「バキ」より)。



って、文句をいろいろ書きましたが、僕的にJ・J・エイブラムス監督はかなり頑張ったとは思ってて。結局は、ディズニーの責任者が大筋を決めておかなかったのが駄目だったんじゃないかと(今回の「続三部作」の大まかなストーリーって「カイロ・レンがベビーターンする」ぐらいしか決まってなかったっぽい?)。例えば、本作から出てきた「パルパティーンの孫ネタ」や「ファミリーネームネタ」、「ジェダイの声を聞けネタ」や「フォースでの治療ネタ」だって、せめて8作目から出しておけば、“良い伏線”としてスムースに受け入れられたと思うんですよ。ところが、今回みたいに「本作で急に出てきた→重要な要素」ってなっちゃうと、安直に感じちゃうのが人情じゃないですか。

でも、そういうことができない状況下だったワケだから(って、7作目を撮ったのはJJ本人ですが…)「とりあえず詰め込んでまとめた!(°∀°)b」という雑な作りになるのも仕方ないのかなぁ…なんてね。 ハッキリ言って、「アナキンはパドメを救えなかった→ベンはレイを救った」とか「2つの夕陽を見つめるルーク→ラストのレイ」といった対比だってそんなに上手くないと思うけど(前者は死に至る原因が違うし、後者は取って付けた感が強い。2つの太陽っぽく見えるBB-8もどうでもいい)、とは言え、「それなりの大団円」を作り上げたJJの手腕は大したものだと思ったり、思わなかったり (・ε・) ドッチダヨ


JJ的には、この寂海王気分だったと思うのです(「バキ」より)。



その他、思ったところを書いておくと、「フィンの中途半端な扱い(北村紗衣先生曰く『オタサーの姫』)」とか「ハックス将軍の雑な裏切り」とか「キャプテンメダルの雑な譲渡展開」とか「ローズの『炎上が怖いのでメインにはしないけど、一応、出してますよ』感」とか「霊体のルークがXウイングを持ち上げるレベルのフォースを使えちゃダメだろ」とか「吹替版は良かったけど、ランドの声は内海賢二さんが良かったな… (ノω・、) ナゼシンダ」とか「イウォーク、ラストに出てきましたね」とか「命をかけて守ってくれた両親を思うなら『パルパティーン』を名乗った方がスジが通る気はするけど、あの世界で『パルパティーン姓』にするのはリスキーかな…」とかとかとか。

そりゃあ同じ年に公開されて見事な畳み方を見せてくれた「アベンジャーズ エンドゲーム」と比較しちゃう気持ちもあって、ついつい文句が多めになっちゃいましたが、しかし。アダム・ドライバー演じるカイロ・レン自体にはグッときたし、クライマックスのWライトセーバーの電撃返しは大好きなので、60点ぐらいカナー (´∀`;) エヘヘ ただ、現在配信中のスピンオフテレビシリーズ「マンダロリアン」は超好評だったりするし、「スター・ウォーズ」の作品世界が持つポテンシャルはまだまだこんなもんじゃないと思うのでね、「Disney+」に加入するかどうかは別として、これからも新作が公開されたら観に行きますよ。おしまい。




限定版のサントラ。通常のデジタル盤アナログ盤もあります。



2015年に公開された7作目。僕の感想はこんな感じ



2017年に公開された8作目。僕の感想はこんな感じ



3月27日発売予定のアートブック。仕方ないけど、た…高い… (`Δ´;) ヌゥ



こちらは1月25日発売予定のビジュアル辞典。それ相応のお値段でございます。



本作を観る前に読んだ高橋ヨシキさんの著書。とても勉強になりました。