貞子(ネタバレ) | 三角絞めでつかまえて2

貞子(ネタバレ)

貞子



2019/日本 上映時間99分
監督:中田秀夫
原作:鈴木光司
脚本:杉原憲明
音楽:海田庄吾
主題歌:女王蜂
出演:池田エライザ、塚本高史、清水尋也、姫嶋ひめか、桐山漣、ともさかりえ、佐藤仁美
パンフレット:★★★(800円/大判のパンフ。鷲巣義明さんのレビューが面白かった)
(あらすじ)
心理カウンセラーの茉優は、警察に保護された1人の少女を担当することに。全ての記憶を失い自分の名前すら言えない少女と向き合う茉優だったが、次第に彼女の周囲で不可解な出来事が起こり始める。一方、WEBマーケティング会社に勤める祐介の薦めでYouTuberとなった茉優の弟・和真は再生回数を稼ぐため、5人の死者を出した団地の火事跡に忍び込んで心霊動画を撮ろうとするが……。(以上、映画.comより)

予告編はこんな感じ↓




40点


なぜ僕はホラー映画を観るのか? その理由を突き詰めて考えてみると、そりゃあ「恐怖を味わいたいから… (´Д`;) ハァハァ」というのもありますが、何よりも「恐怖に立ち向かう人を見るのが好きだから」なんじゃないかと。自分では敵わない相手が目の前に出てきた時、逃げずにファイティングポーズをとれるかどうかーー。要はアクション映画を観るのと似た動機であり、そうなると「出現→何もできずに即死亡」という人間には太刀打ちできない怪物「山村貞子」については、それほど好きではないんですけれども。「邦画プレゼン女子高生 邦キチ! 映子さん」「貞子 3D」の回を読んでみたら、最近の「貞子」はフィジカルで対抗できるっぽくて。そういえば白石晃士監督作の「貞子vs伽椰子」は面白かったし、「今度新作が公開されたら観てみようカナー (・ε・)」と思っていたところ、今年になって本作が公開されることになったということで、つい前売り券を購入しちゃったというね。


「邦画プレゼン女子高生 邦キチ! 映子さん」のひとコマ。この漫画でプレゼンされる「貞子 3D」はスゲー面白そうなのです。


前売り特典は「劇場前売版 シャクレル貞子」でして。


タカラトミーとのコラボみたいだけど、確かにシャクレてますな… (`Δ´;) ヌゥ



で、「どうせなら予習&復習として、シリーズを全部チェックしておこう!Σ(°д° ) クワッ!」と思い立って、5月から7月にかけて、前に観た「リング」「らせん」、未見だった「ザ・リング」「貞子 3D」など、合計11本鑑賞したというね。ただ、そんなことをしていたせいで、逆に5月24日に封切られたにもかかわらず、劇場に全然足を運べなかった…という、お馴染みのパターン。結局、都内での上映がほとんど終了した7月4日(木)、唯一公開中だったMOVIX昭島で観てきました。「こんなもんかよ ( ゚д゚)」と思ったり。


MOVIX昭島、広くて良い感じでしたよ。


初めての劇場では飲食物を摂取することにしているのです (`∀´) フハハハハハ


シアター4、確か観客は5人ぐらいだったような。


鑑賞後の僕の気持ちを代弁する柴千春を貼っておきますね(「グラップラー刃牙」より)。



観た人が怒りそうなほどにあらすじを雑に書いておくと、映画は公営団地に住む霊能力者・祖父江初子が自室に放火するシーンからスタート。その現場から生き残った記憶障害の少女は超能力を持っていたせいか、この世に貞子を召喚したっぽいムードで、周囲では怪異が起こりまくりでしてね。そんな中、人気動画クリエイターを目指す若者・和真が放火現場を撮影したら「貞子」が映ったせいで失踪しちゃったので、その姉の心理カウンセラーの茉優がWEBマーケティング会社の祐介と一緒に弟を探して伊豆大島の洞窟(貞子のルーツ)に行ってみれば、少女は貞子から解放されたものの、和真は姉を助けて海に引きずり込まれて、茉優は精神が崩壊して入院した挙げ句に貞子に襲われて、エンドクレジットに突入。最後は井戸が映って終わってたんじゃないかしらん。


伊豆大島は貞子の故郷なんですって (゚⊿゚) ヘー




ハッキリ言って、まったく合わなかったです。なんて言うんですかね、僕的に「貞子」という怪物のキモは「長髪で白装束」というビジュアルだけでなく、「○○を観たら○日後に死亡」という発動条件&タイムリミットにあると思っていて。本作の貞子は「撮ったら死亡」なんてキャッチを謳われてましたが、僕の理解度が低いのかもしれませんけど(汗)、実際に観た感じでは「出現&死亡するルール」がよくわからなくて。ハッキリ言って、凡百の「都合の良い怪物」にしか見えなかったし、だったら貞子が蜘蛛化して大量発生する「貞子 3D」の方がまだ面白かった印象。ごめんなさい、スゲーつまらなかったから、エンドクレジットに流れる「聖戦」「いつか笑える日がくるさ」の歌詞は本作に対する皮肉かと思いましたよ、マジで。なんか、単に「貞子」というキャラに頼るだけの映画なら作らない方が良いんじゃないでしょうか。


女王蜂による主題歌「聖戦」のMVを貼っておきますね↓




まぁ、ともさかりえさんの演技は怖かったし、和真を演じた清水尋也さんは良かったし、彼の鉄板ギャグが「昔、姉を笑わせようとして編み出したものだった」という設定は好きだったし(ああいうのに弱い)、何よりもラスト、姉をかばって死ぬ展開にはグッと来ましたが(ああいうのに弱い)、基本的には「あの『リング』を撮った中田秀夫監督作がこんなものなのかよ ( ゚д゚)」心底失望した次第。とは言え、所詮、ここは「エクスペンダブルズ2」に100点を付けるようなブログなのでね(苦笑)、気になる人は自分の目で確かめてみてくださいな。




鈴木光司先生による原作小説ですが、実際は内容がかなり違うとか。



映画のノベライズ。児童向けバージョンもあるそうな。



映画のスピンオフコミック。さらにもう一つあります。



初めて貞子が出てきた中田秀夫監督作。この作品はスゴいと思いますよ。



10月30日にソフトが発売されるそうです。